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入ってはいけないトンネル

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入ってはいけないトンネル

1 - 入ってはいけないトンネル

♥

40

2020年08月13日

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お婆ちゃん

えーっと...。

お婆ちゃん

他に買うものは...と。

お婆ちゃん

優成も何か欲しいものはあるかい?

お婆ちゃんは会計を済ませた

店のお婆さん

ありがとね~。

お婆ちゃん

優成、待たせたね。

お婆ちゃん

喉は渇いてないかい?外は暑いからね~。

お婆ちゃん

はい、これ お茶だよ。

山田 優成

ありがとう、お婆ちゃん。

お婆ちゃん

それじゃ家へ帰ろうかね。

数分後

お婆ちゃん

さあ、着いたよ。ゆっくりしていってちょうだいね。

山田 優成

うわ~久しぶりだな~。

山田 優成

あっ、そうだ。

山田 優成

お婆ちゃん、お土産にお饅頭を持ってきたんだ。

お婆ちゃん

あら、わざわざありがとうね。

お婆ちゃん

じゃあ、仏壇にお供えしてくれるかい?

山田 優成

はーい。

優成はお饅頭を仏壇に供えた。

お婆ちゃん

じいちゃん。

お婆ちゃん

優成がお饅頭を持ってきてくれましたよ。

お婆ちゃん

お饅頭は、私の好物ですけど、あなたの方がもっと大好きでしたね~。

お婆ちゃんは立ち上がって、

お婆ちゃん

さーて、お婆ちゃんはそろそろ夜ご飯の用意でもしようかね。

お婆ちゃん

優成のためにゴチソウを用意しないとねぇ。

山田 優成

うわぁ、楽しみだな~。

山田 優成

じゃあ、俺も何かお手伝いしようか?

お婆ちゃん

優成は優しいね。でも大丈夫だよ。

お婆ちゃん

ご飯ができるまで、遊んでらっしゃいな。

山田 優成

はーい。

お婆ちゃん

あんまり遠くに行っちゃだめだよ。

お婆ちゃん

あと、外が暗くなると危ないから懐中電灯を持っていきな。

山田 優成

そんなに遅くに帰らないよ笑

山田 優成

でもまあ、一応持っていくよ。

お婆ちゃんはご飯の用意をしている。

山田 優成

どこへ行こっかな~

山田 優成

どうせなら行ったことのない場所に行きたいな~

山田 優成

お婆ちゃん家の裏にある森の中にでも行くか

山田 優成

やっぱりもう8月だし、

山田 優成

暑いな~

山田 優成

虫もいっぱいいるし

山田 優成

ん?何だあれ

山田 優成

こんなところにトンネルがあるのか

山田 優成

ん?

山田 優成

なんか、トンネルの入り口近くに看板が置いてあるな...

看板にはこう書かれていた

危険!!

出口が何処に繋がっているか誰にもわかりません。

一度入ったらひきかえすことはできません。

山田 優成

さすがにそれはないでしょ笑

山田 優成

きっと誰かが悪ふざけで書いたんだろ笑

山田 優成

ちょっと怖いけど、入ってみるか

山田 優成

このトンネルが何処に繋がっているか気になるし、

優成はトンネルの中へと歩いて行った。

山田 優成

絶対に使うことはないと思ってたけど

山田 優成

懐中電灯持ってきて良かったかもな

トンネルの中を歩いて数分後

山田 優成

なんか

山田 優成

だんだん怖くなってきたな

山田 優成

この先、ずっと暗いし

山田 優成

出口がある気もしないし、

山田 優成

そろそろひきかえすか

ひきかえして数分後

山田 優成

え?

山田 優成

おい

山田 優成

なんで...

山田 優成

なんで行き止まりなんだよ...

そこには優成が入ってきた入り口はなく、行き止まりだった。

仕方なく優成は出口を探し、トンネルの中を歩き続けた。

山田 優成

いったい何処まで続いているんだよ...

山田 優成

早く出口を探して帰らないと...

優成が歩き続けていると、向こう側から女の子が歩いてきた。

山田 優成

?!

山田 優成

(なんでこんなところに女の子が?)

山田 優成

(いや、それよりも)

山田 優成

(向こう側から来たってことは、)

山田 優成

(出口はあるかもしれない...)

山田 優成

ねぇ、そこのお嬢様ちゃん。

家出した女の子

お兄ちゃんも家出してきたの?

山田 優成

え?

家出した女の子

私もね、家出してきちゃったの。

家出した女の子

パパもママもお爺ちゃんもお婆ちゃんも...。

家出した女の子

みーんな嫌い!

家出した女の子

お兄ちゃんはパパとママのこと嫌い?

山田 優成

(この子は何を言ってるんだ?...)

家出した女の子

早く答えてよ。

家出した女の子

お兄ちゃんはパパとママのこと嫌いなの?

山田 優成

えーと、

山田 優成

嫌いじゃないよ。

山田 優成

お父さんもお母さんも優しいし、ちゃんと俺を育ててくれたからね。

家出した女の子

ふーん。

家出した女の子

死ねよ。

家出した女の子

あんな奴らのどこが良いんだよ。

すると、女の子は突然走りだし暗闇の中へと消えていった。

山田 優成

あっ、ちょっと待っ!

山田 優成

(何だったんだ今のは...)

山田 優成

(いや、でも)

山田 優成

(あの子を探している暇もないし)

山田 優成

(早く出口を探さないと...)

また、歩き続ける

ずっと真っ暗。

すると、今度は見た目からして警察官らしき人が向こう側からきた。

山田 優成

(警察だ!)

山田 優成

(助かるかもしれない)

山田 優成

すみませーん!

山田 優成

あの!

山田 優成

助けてください!

警察官

君!

警察官

こんなところで何をしているんだ!

山田 優成

(えっ?)

山田 優成

は...はい...すみません。

警察官

僕はね

警察官

先ほどこのトンネルに逃げ込んだ凶悪な指名手配犯を探しているのさ。

警察官

きっとまだ凶器を持っているはずだから

警察官

気をつけて奥へ進みなさいよ。

警察官

まあ、こんな狭い場所で犯人と出会ったら助かりっこないけどね!あははははっ!

山田 優成

あの...

山田 優成

お願いですから助けてください!

警察官

あははははははははははははははははははははははははははっ!!!

警察官

あははははははははははははははははははははははははははっ!!!

警察官らしき人は笑い続けながら暗闇の中へと消えていった。

山田 優成

やっぱりおかしい...

山田 優成

さっきの女の子も警察官も...

山田 優成

俺が言ったことも、全部無視されてるような気がするし...

山田 優成

凄く気味が悪い

山田 優成

もう嫌だ

山田 優成

こんなの...

山田 優成

早く帰りたい

また、歩き続ける

足が疲れてくる。

今度は犬の鳴き声が聞こえてきた

???

ワンッ!

???

ワンッ!ワンッ!

山田 優成

なんだ、犬か...

苦悩の猛獣

お前に一つ問う。

山田 優成

(幻覚でもみてんのかな)

山田 優成

(犬が喋ったぞ..)

山田 優成

(このトンネルの中は何でもありだな...)

苦悩の猛獣

我々に自由などない。檻の中で一生を捕らわれて過ごす。

苦悩の猛獣

だが、食べ物や眠りに困る必要はない。

苦悩の猛獣

主である彼らが全て与えてくれるからだ。

苦悩の猛獣

我々に、彼らの言葉はわからぬ。

苦悩の猛獣

しかし、愛されていることだけはわかる。

苦悩の猛獣

果たしてこれは、幸せなのだろうか。

山田 優成

...幸せではないと思います

苦悩の猛獣

ありがとう。

苦悩の猛獣

我々にも旅立つ決心ができそうだ。

苦悩の猛獣

君の答えを聞けて嬉しい。

苦悩の猛獣

我々は心から感謝するよ。

苦悩の猛獣

ワンッ!ワンッ!

犬は暗闇の中へと消えていった。

山田 優成

はあ...

山田 優成

はあ...

山田 優成

あと、どれくらいだ...

山田 優成

もう何時間歩いたんだ...

足はくたくたで心身ともに疲れはてていた

それでも歩き続ける

出口を探して..

数時間後...

パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ

パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ

奥のほうから拍手の音がする。

山田 優成

あ...あいつらは

そこには優成のクラスメート達や先生が花道をつくって皆が拍手をしていた。

花道を歩いていく

クラスメート男子A

おめでとう!

クラスメート女子A

がんばれー!

クラスメート男子B

がんばれよ!優成!

クラスメート女子B

おめでとう!

クラスメート女子C

歩くの遅すぎだよ笑

クラスメート男子C

なに死人みてーな顔してんだよ笑

クラスメート男子D

おめでとう!優成!

担任の先生

優成!これから先は長いけどがんばれよ!

山田 優成

(なんで...みんなが..)

山田 優成

先生!助けてください!

担任の先生

どうしたんだ?優成。

担任の先生

こんなところで弱音なんかはくんじゃないぞ!

クラスメート男子C

そうだぜ優成!

クラスメート男子B

まだまだ先は長いんだから笑

山田 優成

なんで誰も話し聞いてくれないんだよ!

山田 優成

ねぇ!みんなっ!

クラスメート達と先生

がんばれー!

クラスメート達と先生

優成ー!

クラスメート達と先生

(パチパチパチパチパチパチ)

そう言うとみんなは消えていった。

もう限界だった

ずっと暗い中を

たった一人で..歩き続ける

山田 優成

......

山田 優成

もう..歩きたくない...

山田 優成

お腹もすいてきたし..

山田 優成

足が引きちぎれそうだ...

コツコツコツコツ

向こう側から人が歩いてきた

預言者

こんにちは。優成さん。

山田 優成

......

預言者

もうずいぶんと歩かれて

預言者

さぞ、お疲れのことでしょう。

預言者

闇雲に歩いてもなかなか出口にたどり着けないことと存じます。

預言者

そこでひとつ

預言者

私があなたの未来を予言して差し上げます。

預言者

あなたが言う言葉をそのとおりに予言しましょう。

優成は弱々しい声で言う..

山田 優成

出口は..すぐ...そこにある...

預言者

[出口はすぐそこにある]

預言者

...予言しましたよ。

預言者

ご安心ください。私の予言は必ず当たります。

預言者

それでは引き続きこのトンネルをお楽しみください。

預言者

では、私はもう行きます。

すると、

今までずっと暗かった奥には

一筋の光が見えていた..

優成は

最後の力を振り絞り、

光へと向かって歩いた

山田 優成

やったぞ...

山田 優成

やっとだ...

山田 優成

やっと出られるんだ...

出口から出た

そこにあった光景は..

???

そ、その顔は..

???

優成なのか?

山田 優成

(お、お爺ちゃん..?)

お爺ちゃん

優成もついにこっちの世界へと来てしまったのか...

お爺ちゃん

まだ、若いのに...

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