TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

惨祭鳥居のことを知っているという繭柚ちゃんを紹介してもらった。

ほんとの世界はどこなのか

弘美はどこにいるのか

絶対解き明かしてみせる!

あおい

繭柚ちゃんだよね?

繭柚

そうだけど

あおい

私、隣のクラスの志築あおいです

繭柚

市村繭柚です。

あおい

惨祭鳥居って知ってる?

繭柚

え?

あおい

いきなりごめんなさい

あおい

実は、惨祭鳥居っていう心霊スポットに行ってね、

あおい

すごく不思議な体験をして

繭柚

惨祭鳥居は絶対行くなって

繭柚

じいちゃんが言ってた

あおい

なんで?

あおい

やっぱり、危ないの?

繭柚

うん

繭柚

昔から、神隠しに遭うって

あおい

繭柚

鳥居は、絶対くぐらないといけない

繭柚

くぐらないと、

繭柚

神隠しに遭うから

あおい

でも、私

あおい

弘美っていう、この学年にいた親友と、2組の小池啓太くんと一緒に行って

あおい

弘美に押されて、鳥居をくぐらずに入っちゃって…

繭柚

それで?

繭柚

何かあったの?

あおい

気づいたら、昼になってて、けーたくんが来てくれて…

あおい

そしたら、急に自分の部屋にいて…

あおい

今に至ります!

あおい

そしたら、弘美って親友は、いないことになってて…

繭柚

なるほどね〜

繭柚

私で良ければ協力するよ

あおい

ほんと?

あおい

ありがとう!

繭柚

この場合、鳥居をくぐらなかったあおいちゃんは大丈夫で、弘美ちゃんが神隠しに遭ったってことね

あおい

うん…

あおい

なんかさ、けーたくんも弘美のことわからなくて、

あおい

ほんとに、弘美のことが心配で

繭柚

あの惨祭鳥居はね、じいちゃんによると、

繭柚

人々の怨みや人を陥れたいとか思う気持ちが集まる神社だったの

繭柚

そういう人たちがそこに来て、神様に人の不幸をお祈りしていたから

繭柚

怨念ばっかりが集まって、不思議な力を持つようになった

繭柚

だから、弘美ちゃんは、神隠しから抜け出すことはできないと思うって

繭柚

私も、あんまり詳しいことはわからないから、じいちゃんの連絡先を教えるね

あおい

そうだったんだ…

あおい

ありがとう!

あおい

ちなみに、心霊スポットに行ったときは、けーたくんと付き合ってなかったのに、

あおい

夢?から醒めたときは、けーたくんと付き合ってることになってて…

あおい

これも謎なんだよね

繭柚

不思議

繭柚

多分、あおいちゃんは、ショックのせいで記憶喪失になったんじゃないかな

あおい

うん…

繭柚

まあ、じいちゃんに聞いてみてよ

繭柚

じいちゃんは、昔からこの町に住んでて、

繭柚

惨祭鳥居のことも昔からよく知ってるからさ

あおい

ほんとにありがとう!

繭柚

いえいえ

市村敏朗

さあ、鳥居に着いたよ、あおいちゃん

市村敏朗

君は本気で弘美ちゃんに会いたいのかい?

あおい

弘美がなんで私を押したのか、知りたいんです

あおい

そして、今弘美はどこにいるのか

あおい

この世界は夢か現か

市村敏朗

そうだなぁ

市村敏朗

もうひとつの世界もあるかもしれないなぁ

市村敏朗

でも、弘美ちゃんはきっと、

市村敏朗

あおいちゃんに嫉妬していたのではないかと私は推測してるよ

あおい

え?

市村敏朗

話を聞いていると、

市村敏朗

あおいちゃんと弘美ちゃんは、同じ人を好きだった可能性が高い

市村敏朗

そして、弘美ちゃんは、きっと、彼とあおいちゃんが両思いなことを知ってた

市村敏朗

だから、

市村敏朗

それに嫉妬して、神隠しを利用しようとしたんじゃあないかな?

あおい

はい…

市村敏朗

ここは怨念が集まる場所だ

市村敏朗

50年前も同じことがあった

市村敏朗

一人が神隠しの噂を利用して、嫌いな人を殺めて、埋めたんだ。

市村敏朗

そしたら、そいつが神隠しに遭ってしまって、もう誰も彼女を知ることは無いよ

あおい

じゃあ、なんで、市村さんは覚えているんですか?

市村敏朗

いい質問だねぇ

市村敏朗

市村敏朗

神隠しに遭わせたのは、私だからだよ

あおい

え?

市村敏朗

怨みや妬みを持つ人は、消えてなくなればいい

市村敏朗

ってね

あおい

冗談ですよね?

市村敏朗

はははは

市村敏朗

嘘か真かは君次第だよ

あおい

でも、弘美は、鳥居をくぐったのに

あおい

私が神隠しに遭ってるはずなのに

市村敏朗

じゃあ、戻るかい?

市村敏朗

弘美ちゃんに会いたいかい?

あおい

ここは、現実ですか?

あおい

それとも…私の空想?

あおい

あおい

弘美は…

あおい

あおい

ヒロミって…誰だっけ…

市村敏朗

市村敏朗

でも、弘美ちゃんは、きっと怨念の渦に飲み込まれてるよ

市村敏朗

ここにいなさい

市村敏朗

ここが、君の居場所だ

市村敏朗

ここが、君の望む現実だ

あおい

あおい

私の…望み…

あおい

違う…違う…

あおい

私は、忘れたくない

市村敏朗

お、おい

市村敏朗

鳥居から離れなさい!

市村敏朗

市村敏朗

ああ…

市村敏朗

でもきっと、戻ってくる

あおい

あれ、ここは

お母さん

あおい!!

お母さん

今までどこにいたの?!

あおい

え?

お母さん

あおい…

お母さん

弘美ちゃんは、あおいは神隠しに遭ったって

あおい

弘美のこと、知ってるの?

あおい

やっぱり私…

あおい

あれは神隠しだったんだ…

お母さん

良かった…もう…心配させて

お母さん

弘美ちゃん、自分をすごく責めてたのよ

お母さん

自分があおいをこんな目に遭わせちゃったって

あおい

嘘…

お母さん

早く連絡しなさい!

お母さん

お母さんは警察に連絡するから!

あおい

警察まで?

お母さん

そうよ

お母さん

急にいなくなったんだもの

あおい

ごめんね、お母さん

あおい

あおい

弘美

弘美

え?

弘美

なんであおい?

あおい

戻ってきたよ

弘美

あおい

わざと押したの、知ってるんだから

弘美

違うの!あれは!

弘美

その…

弘美

事故事故!

あおい

神隠しのこと知ってたんだ

あおい

弘美もけーたくんのことが好きなことなんで言ってくれなかったの?

弘美

あ、いや

弘美

言いにくくてさ

弘美

というか、今も言いにくいんだけど、、、

弘美

弘美

けーたと付き合ったから

あおい

あおい

なんで…

あおい

なんで私だけ!!

あおい

こんな思いをしないといけないの?

弘美

え?

あおい

あおい

弘美なんていない方がいい

あおい

あおい

弘美の居場所がない平和な世界に!

あおい

あおい

あれ?

市村敏朗

おーい!

市村敏朗

戻っておいで!危ないよ!

市村敏朗

市村敏朗

君のいるべき世界はこっちだ…

あおい

はい?

市村敏朗

いや…行こうか

あおい

はい…

あおい

弘美…

市村敏朗

誰だい?

市村敏朗

友達かな?

あおい

あおい

って誰だっけ

市村敏朗

さぁ?

市村敏朗

この町にいたかい?

あおい

いや、同じ学年にはいないと思います

空想の世界でもいい。

幸せな世界で生きたい。

だから私は、神隠しの世界を選んだ。

神隠しで帰ってこないのは、

その世界の方が幸せだからだって、 今なら言える。

この作品はいかがでしたか?

152

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚