零乃
私は夕方になると消えるの
和花菜
は?
零乃
だからさ、こっちから話しかけといてなんだけど
零乃
もう近づかないでくれるかな?
和花菜
何だよそれ…
じゃあ、と言って小走りで教室を出ていく
僕はそれを止める
零乃
は、離してよっ!!
零乃
私といても良いことなんて無いんだから
和花菜
そう…
零乃
そうだよ!!
零乃
分かったなら、離してよっ!!
と、半泣きで言う
和花菜
そんなの誰が決めるんですか?
零乃
えっ?
零乃が驚いたかおをして僕の顔を見つめる
恥ずかしくて目を逸らした
零乃
あっ、ごめん
零乃
そうだよね…そんなの、君にしか決めれないよね。
零乃
ごめんね!変なこと言って
零乃
つまり、君は私に偏見とか持ってる訳じゃないんだね?
和花菜
勿論です、誰がそんなの持つんですか
零乃
さ、さあ?
零乃
私、家に帰らないと…まだ夕方ではないけど…
和花菜
あ、ご、ごめんなさい!
和花菜
途中まで一緒に行きませんか?…
零乃
うん、良いよ
それなら
それなら
と僕達は教室を出る
まだ賑やかな学校だ
でも、誰もいなくて
何故だろう?少し変な感じだ
この気持ちがわからない
零乃
ねえ?
ドキッ
は?
いやいや、何これ?
ドキ?
え、まさかまさか
好き…とか?
零乃
君はどこら辺にすんでるの?
和花菜
和花菜です…ここから二駅先の所です
零乃
えっ?私もなんだけど??
和花菜
そうなんですか、でもあまり見ませんよ??
零乃
そりゃ、私達引っ越してきたばっかりなんだから
零乃
会ったことはないよ
和花菜
そうなんですね~
零乃
うん
零乃
隣だったりして!!
ニコッと笑った
ドキッ
まただ、これは確実に
恋か…?!






