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#ギャンブル
りんご
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朽華 歌仙
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コメント
1件
あー、これやばいやつだ…。「栄光」って名のトラップ、まんまと瞳子が引っかかっちゃったね。勝った側が死ぬって、この試練ほんと性格悪いわ。でも「鉄の女」って呼ばれてたあの瞳子が、あっさりカップに吸い込まれていく描写、めっちゃ印象に残った。スポーツ得意な子ほど落とされるって、読んでてゾッとしたよ。次はどんな競技が来るんだろう…。橙の間の華やかさと死のギャップがエグい。続き楽しみにしてる🔥
暗い通路を進む6人の端末から、少女たちの声が断続的に流れていた。
小野田摩智
曽我部小恋奈
第7試練で脱落した2人の言葉――
だが菜々美は、一瞬その名を思い出せなかった。
生島菜々美
緑の壁へ取り込まれた2人。
一方は、自分が勝ったと言い続けた。
もう一方は、勝っていないと否定し続けた。
生島菜々美
名前を思い出すと、声が途切れた。
代わりに2つの文字が表示される。
《WIN》――
《LOSE》――
数秒後、緑のノイズへ飲み込まれた。
およそ3分後。
6人は、鮮やかな橙色の光に包まれた部屋へ到着した。
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壁も床も、夕焼けのような橙色だった。
明るく、これまでの部屋より華やかだ。
天井には色とりどりの旗。
壁際には優勝旗と表彰台。
正面には、巨大な金色の優勝カップ。
新倉穂乃花
金本爽香
橋村弥生
立花瞳子
生徒ナンバー18・立花瞳子は、優勝カップを見上げて腕を組んだ。
和久井莉乃
立花瞳子
声には、すでに自信が滲んでいた。
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壁に、6つの更衣ブースが現れた。
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ブースには、世斐羅女子学院指定の体操服が用意されていた。
白い半袖シャツ。
濃紺のショートパンツ。
白い靴下と、橙色のラインが入った運動靴。
胸元には校章、背中には生徒ナンバーが印刷されている。
生島菜々美
新倉穂乃花
着替えを終えると、制服を収めた箱が床へ沈んだ。
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生島菜々美
瞳子は髪を結び直し、軽く屈伸した。
立花瞳子
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和久井莉乃
橋村弥生
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橙色の床が振動した。
6人の前に、巨大な障害物コースがせり上がる。
連続するハードル。
左右へ揺れる平均台。
高速回転する円筒。
垂直に近いロープの壁。
先には、数字の1が刻まれた表彰台。
上空には、巨大な優勝カップが逆さに吊られている。
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立花瞳子
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立花瞳子
新倉穂乃花
立花瞳子
誰も答えられなかった。
瞳子は陸上部ではない。
だが、球技も短距離走も持久走も上位に入る。
感情に流されず、弱音も吐かない。
“鉄の女”と呼ばれてきた少女だった。
6人がスタートラインへ並ぶ。
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菜々美は低く構え、遠くの表彰台を見た。
逆さの優勝カップが橙色の光を反射している。
生島菜々美
考える時間はなかった。
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瞳子が真っ先に飛び出した。
立花瞳子
ハードルを軽々と越える。
2つ目。
3つ目。
菜々美たちが最初の障害物でもたつく間に、瞳子は平均台へ達した。
揺れる足場を、両腕でバランスを取りながら駆け抜ける。
和久井莉乃
金本爽香
瞳子は回転する円筒へ飛び移った。
足を滑らせても、すぐ体勢を戻す。
そのままロープの壁へ飛びつき、一気に登った。
立花瞳子
頂上から飛び降り、最後の直線へ入る。
他の5人は、まだ半分にも達していない。
瞳子は振り返り、鼻で笑った。
立花瞳子
表彰台へ駆け上がり、中央のボタンを叩く。
立花瞳子
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橙色の照明が、瞳子だけを照らした。
瞳子は胸を張った。
立花瞳子
ガコン。
足元で、重い金属音がした。
立花瞳子
表彰台が跳ね上がり、瞳子が宙へ放り出される。
立花瞳子
頭から巨大な優勝カップへ突っ込んだ。
縁から、両脚だけが突き出ている。
立花瞳子
両脚を激しくばたつかせた。
立花瞳子
両手はカップの中に入り、外から見えない。
生島菜々美
新倉穂乃花
5人が駆け寄ろうとすると、透明な橙色の壁が表彰台を囲んだ。
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立花瞳子
カップの内部から、強烈な吸引音が響く。
瞳子の身体が、少しずつ奥へ引き込まれていく。
立花瞳子
ゴンッ!
金属の内側で、何かが潰れるような音がした。
両脚が大きく震え、それきり動かなくなる。
生徒たち
歓声と拍手だけが鳴り続けていた。
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突き出ていた下半身が、内部へ引き込まれていく。
最後に運動靴の先だけが見え、それも消えた。
優勝カップに金色の蓋が被せられた。
カップは表彰台から切り離され、部屋の隅へ移動した。
台座に、橙色の文字が浮かぶ。
第1競技優勝者。
生徒ナンバー18・立花瞳子。
大会記録、3分20秒。
生島菜々美
最後の言葉を思い返す。
だが、残っているのは3分20秒という記録と、場違いな大歓声だった。
新倉穂乃花
和久井莉乃
答えるように、床が振動した。
障害物コースが沈み、巨大な円形の足場が現れる。
中央には、天井まで届く橙色の優勝旗。
旗には大きく、“VICTORY”と書かれていた。
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部屋の隅で、瞳子を収めた優勝カップが輝いていた。
その光だけを見れば、彼女はたしかに栄光を手にしたようだった。