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サーシャ
ミーシャ
メグ
二人はこちらの戸惑いを気にする様子もなく、手慣れた動作でアトリエの机を陣取った。
サーシャさんはユリスが使っていたキャンバスの予備を引っ張り出し、 ミーシャさんは手近な白紙にペンを走らせ始める。
紙に視線を向けたまま、二人はねえ、と私達に声をかけた。
サーシャ
サーシャ
ユリウス
サーシャ
サーシャ
ミーシャ
メグ
メグ
ミーシャ
ミーシャ
ミーシャ
メグ
メグ
サーシャ
サーシャ
サーシャ
ミーシャ
ミーシャ
全く同じ速度で、二人がパッと紙面をこちらへ向ける。
片方は赤と黒が入り交じった抽象画。 片方は、五行程度のポエム。
それを見た途端、ぞくりと私の背に寒気が走る。
ミーシャ
ユリウス
サーシャ
メグ
私はごくりと唾を飲み込み、目の前の紙面に渦巻くナニカを凝視した。
凝視するのは、描かれた色や文字そのものではない。
その奥に潜む、あまりにも鋭利な感情だ。
メグ
メグ
メグ
メグ
ユリウス
ユリウス
ミーシャ
ミーシャ
サーシャ
メグ
サーシャさんが荷物の中から取り出したのは、テルベルの皆がお守りのように抱えていた、あの板。
薄灰色の、つるりとした金属の枠の中に、黒いガラスのような板を嵌めた、額縁のような機械。
初めてテルベルを訪れたあの日、行商人と揉めていた人が持っていたものと、ほぼ同じだ。 新品のようにみえるか見えないかしか、違いはない。
サーシャ
メグ
ミーシャ
メグ
言われるがままに写鏡を受け取り、二つの作品に向ける。
メグ
メグ
メグ
メグ
メグ
メグ
ユリウス
突如叫び始めた私に驚き、ユリウスさんが慌てて駆け寄る。
その手の感触すら、まるで棘に触れたかのように、じくじくと背に広がっていく。
ミーシャ
サーシャ
サーシャ
ミーシャ
メグ
手渡されたものを有難く使いながら、息を整える。
促されるまま、写鏡を手放せば、やがてすうっと身体が軽くなった。
サーシャ
サーシャ
ユリウス
ユリウス
ユリウス
ユリウス
ユリウス
ユリウス
サーシャ
サーシャ
裏返しにされた二つの作品から、カサ、と乾いた音がする。
恐る恐るそちらに視線を向けてみれば……
メグ
ミーシャ
ミーシャ
ミーシャ
ミーシャ
メグ
メグ
メグ
絵やポエムの後ろに隠れていた紙には、元の世界で見慣れた文字が並んでいた。
メグ
メグ
それは、かつてネットの海で掲げられていた、描き手達の叫び。
自分の作品という、我が子にも等しい存在を守るために、立ち上がった人々の言葉だった。
ミーシャ
メグ
メグ
ミーシャ
サーシャ
サーシャ
ユリウス
メグ
サーシャ
サーシャ
メグ
メグ
サーシャ
ミーシャ
ミーシャ
サーシャ
ミーシャ
サーシャ
メグ
これなら、自分の作品を勝手に使われなくなるかもしれない。
私が密かに胸を躍らせている横で、ユリウスさんは難しい顔で唸っていた。
ユリウス
ユリウス
サーシャ
ユリウス
サーシャ
サーシャ
サーシャ
ミーシャ
ミーシャ
ユリウス
サーシャ
サーシャ
サーシャ
サーシャ
サーシャ
サーシャ
サーシャ
サーシャ
メグ
そうまでして守らなければ、この街では生き残れないというのか。
そして、ここまで言うまでに、失ったモノはどれだけ多いのだろうか。
そう察するに十分すぎる言葉に、私もユリウスさんも閉口した。
サーシャ
メグ
ユリウスさんの筆に、果たしてこんな『毒』を混ぜさせることができるのか。
その重苦しい沈黙を破るように、アトリエの外で、カサリ、と乾いた音が響いた。
無駄な装飾が一切排除され、整理整頓という名の狂気が支配している部屋の中。
書類の束は寸分の狂いもなく積み上げられ、壁に並ぶランキングの原本だけが、無機質な存在感を放っている。
エヴラール
ハンス
ここはテルベルの街の最高権力者、執政官エヴラールの執務室だった。
ハンス
ハンス
ハンス
エヴラール
エヴラール
エヴラール
報告を聞き終えたエヴラールは、組んだ指の上に顎を乗せ、瞳を冷たく光らせた。
その傍らでは、クロエが不機嫌そうに爪を弄んでいる。
クロエ
クロエ
クロエ
クロエ
エヴラール
エヴラール
エヴラール
エヴラール
ハンス
エヴラール
エヴラール
エヴラール
ライザ
エヴラール
エヴラール