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ねぇ、分かってよ

第4話 - 新しい出会い

2020年01月02日

#恋愛

#親友

#好きな人

#青春

KANA0609

蓮太

なぁ、愛美夏

愛美夏

何??

蓮太

お前、嘘ついてたんだな

愛美夏

･･･え？

愛美夏

何が？

蓮太

紗良のこと

愛美夏

･･･嘘なんてついてないよ･･･？

蓮太

お前、紗良のこと、仕組んでたんだろ

愛美夏

仕組んでなんかいないよ？

愛美夏

紗良に何言われたの？

蓮太

お前、紗良のこと思うつぼだって思ってるんだろ？

蓮太

最低だな

蓮太

なんで紗良が俺のこと結構前から好きなのに奪おうとしたんだよ

愛美夏

え？

愛美夏

奪おうとなんてしてない!!

愛美夏

私が奪われたんだよ？

蓮太

嘘つき

蓮太

お前なんて関わらなきゃよかった

蓮太

紗良みたいな優しくて可愛くて素直な幼馴染が欲しかったよ

愛美夏

え？

愛美夏

酷いよ!!

蓮太

お前の方が酷いだろ

蓮太

一生連絡してくんな

蓮太

ブロックする

愛美夏

え?!やだ

愛美夏

辞めてよ!!

愛美夏

なんで紗良の嘘を信じるの？

愛美夏

ねぇ!!

愛美夏

ねぇってば･･･！

あーあ･･･

また嘘つかれた

私･･･

なんであの日、紗良にあんなこと言っちゃったんだろう

ねぇ紗良

私の大好きな紗良はもういないの･･･？

私は学校に来るのも嫌になってしまった

紗良

あら、あんた、また学校来たのね

紗良

もう来れないかと思ったぁ‪w

紗良

あーあ

｢不登校になってくれないかな｣

やっぱり

大好きな紗良はもうここにはいない

だけどね、決めた

私が

紗良のこと

大好きでいるよ

蓮太

（ゴメンな、紗良）

蓮太

（辛いよな）

蓮太

（だけど、あともう少しで愛美夏を幸せに出来る）

蓮太

（だからあと少し、様子を見させてくれ）

私は下校している時も紗良のことを考えていた

何か紗良に許して貰える方法はないだろうか

愛美夏

紗良･･･

彩麗

何？呼んだ?!

愛美夏

･･･はい？

とても綺麗な声に思わず振り向くとそこにはすごく綺麗な顔立ちの女性が笑顔でたっていた

愛美夏

いや･･･紗良って･･･

彩麗

私、彩麗よ？

愛美夏

･･･あ!!そういうことか

きっとこの人もさらって言うんだ

愛美夏

すみません、紗良ってあなたの事じゃないんです

彩麗

あら!!そうだったのね

彩麗

ごめんなさい、私ってば、変な勘違いしちゃって

愛美夏

いえ!!いいんです

彩麗

だけど、妙ね

愛美夏

･･･？

彩麗

あなた、目に光もないわよ

彩麗

そのさらって子、あなたが元気ないのと何か関係があるの？

私は会ったばかりの人に全てを話すような馬鹿じゃない

でも

今の私は

おかしい

誰かに話を聞いてほしい

私はさらさんに全て話した

彩麗

なるほど･･･

彩麗

会ったばかりなのに色々教えてくれてありがとね!!

彩麗

私、誰かを幸せにするのが大好きなの

彩麗

だからあそこの公園に寄って私の話を聞いてくれない？

愛美夏

･･･

私は少し考えた

本当に信用していいのだろうか

不審者も増えている今、人をこんなに簡単に信用しちゃいけないのに

けど、この人なら大丈夫かもしれない

そう思ってしまう

愛美夏

いいですよ

愛美夏

ところで、さらってどう書くんですか？

彩麗

私？

彩麗

彩るの彩に綺麗の麗と書いて彩麗

愛美夏

そうなんですか

愛美夏

すごく素敵な名前ですね

彩麗

ふふ、ありがとう

彩麗

話変わるけど、私の話、聞いてくれる？

愛美夏

あ、はい

彩麗

さっきあなたが話してくれたことだけど

彩麗

実は今、私も似たような状況なの

愛美夏

･･･え？

愛美夏

彩麗さんが？

彩麗

えぇ。

彩麗

私も今、元はものすごく仲良しで大好きな親友に裏切られたの

彩麗

原因は私の好きな人だった

彩麗

親友と好きな人が被って、最悪の関係になってしまった

彩麗

親友が私の好きな人に告白したの

彩麗

私が好きなことを知っていたのによ？

彩麗

私に報告もしないで告白したの

彩麗

それで親友は私の好きな人と付き合った

彩麗

酷いでしょう？

愛美夏

酷い･･･

彩麗

それなのに何故か私のことをいじめてきたの

愛美夏

え?!自分の恋は上手くいったのに?!

彩麗

そう。最低な人だった

彩麗

なのに私は親友のことを嫌いになれないの

彩麗

恨むこともできない

彩麗

私、ダメな子よねぇ本当

ほぼ全く同じ状況だ

こんなに綺麗で優しい彩麗さんがなんでいじめられるんだろう

愛美夏

彩麗さん

愛美夏

私も紗良のこと嫌いになれないし恨めないんです

愛美夏

だから、気持ち、よく分かります

彩麗

本当？

彩麗

嬉しい!!

そう言って彩麗さんはとても可愛らしい笑顔で微笑んだ

どうしてこんなに綺麗な人が可哀想な目にあわなきゃならないの？

愛美夏

それで･･･その･･･

愛美夏

私、友達が今いなくて

愛美夏

あの･･･良かったらなんですけど･･･

愛美夏

私と友達になってくれませんか

彩麗

･･･え！

彩麗

嫌だ

愛美夏

･･･?!

彩麗

親友になりたい

私は驚いた

こんな私にそんなこと言ってくれるなんて

愛美夏

本当に?!いいんですか?!

彩麗

うん!だから、敬語やめよ？

愛美夏

はい!!

彩麗

ふふふ･･･それ、敬語よ？

愛美夏

あ!!すみませ･･･じゃなくて、ごめん!!

彩麗

ふふふ･･･あなたって本当に面白い！

彩麗

きっとあなた、モテるでしょ

愛美夏

モテないよ!!

愛美夏

全っぜんモテないよ

彩麗

え〜面白ろくて可愛いのに

彩麗

きっとその紗良って子のせいね

彩麗

はぁ･･･ほんとにもう･･･

彩麗

ところであなたの名前は？

愛美夏

あ、そう言えば言ってなかった

愛美夏

私は未名塚愛美夏

愛美夏

長い名前だよね笑

愛美夏

愛美夏が名前で未名塚は苗字

彩麗

うわぁ〜!!いいなぁ

愛美夏

いい･･･え？な、何が?!

私はうっとりとした目線を送ってくる彩麗さんに首を傾げた

彩麗

私ね、自分の名前が大嫌いなのよ

彩麗

それはね、綺麗の麗が名前に入ってるのに、自分の性格にはとても合ってないからなの

愛美夏

･･･え?!いやいやいや、めっちゃその通りの見た目だし性格も名前の通りだよ！

彩麗

･･･そんなことないと思うわ。

彩麗

でも、ありがとう

彩麗

そんなこと言ってくれて

彩麗

とっても嬉しいわ

彩麗

やっぱり愛美夏ちゃんは名前の通り愛らしくて性格は美しくて夏のように明るい子ね･･･

なんでか分からないけれど、彩麗さんが泣き出してしまった

愛美夏

彩麗･･･さん･･･？

彩麗

ごめ･･･なさ･･･い･･･

彩麗

私･･･

彩麗

愛美夏ちゃんが羨ましくって･･･

愛美夏

えぇ？私が羨ましい？

彩麗

えぇ。

彩麗

･･･私は･･･そうねぇ･･･

彩麗

愛美夏ちゃんと比べると暗くて寂しい人間だから･･･

愛美夏

そんなことない

彩麗

ふふ、また･･･お世辞をありがとう

愛美夏

お世辞じゃない

愛美夏

私は今、お世辞を上手く言える状況じゃないよ

彩麗

･･･！

私は彩麗さんを抱きしめていた

愛美夏

今日初対面だけど･･･親友･･･だからいいよね

愛美夏

もう少し･･･抱きしめさせて･･･

彩麗

愛美夏･･･ちゃん･･･

愛美夏

私ね、親からも愛されてないの･･･

彩麗

･･･え？

愛美夏

だから、最近人の温度に触れていなくて

愛美夏

なんだか･･･人の温もりが恋しくなった

愛美夏

ごめんねいきなり抱きしめて

彩麗

愛美夏ちゃん･･･

彩麗

ほんとに･･･可愛いわね･･･

彩麗

なんだか子供と話しているみたい

彩麗

･･･ふふふ

良かった

さっきまでの彩麗さんに戻ってくれた

彩麗

今日はそろそろ帰りましょ

彩麗

そうだ、愛美夏ちゃん、LINEやってるわよね？

愛美夏

うん

彩麗

じゃあ、LINE交換しましょ!!

愛美夏

そうだね。そしたらまた会える

私たちは最後にLINEを交換して解散した

彩麗さん

天使のように綺麗な人だなぁ

親友っていいね

やっぱり･･･人の温もりって暖かい

私はまだ何も会話していない彩麗さんのトーク画面を見て微笑んだ

愛美夏

彩麗さん

愛美夏

私、もっと早くあなたに出会いたかった

ねぇ、分かってよ

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KANA0609

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