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私の名前は津田未来
パッとしない女子高生だ
よく暗いって言われる
でも別にクラスでいじめられたりしているわけではない
みんながいい人だから
というわけでなく
みんな私に関心がないだけだ
無視されているわけでもない
誰かを意図的に無視しようとすると
心の中ではその人を強く意識することになる
私の場合そうではなく
本当にみんなただ関心がないだけ
でも別にそれでいい、それが私なんだから、と思っていた
そんなある日――
学校の帰り道
おじいさん
道路の脇で、おじいさんが敷物を敷いていろいろ小物を売っていた
いつもなら話しかけられるのが嫌でそんなことはしなにのだけど
なんだか心魅かれて足を止めてしまった
津田未来
おじいさん
津田未来
おじいさん
津田未来
おじいさん
おじいさん
おじいさん
だからアルファベットや数字が書いてあるのか
そういえば、クラスの子たちのあいだで最近ちょっとしたオカルトブームで
こっくりさんもやってみたいって誰か言ってたな……
まあ私には関係ないけど
おじいさん
おじいさん
おじいさん
おじいさん
おじいさん
よくみると細かい細工もしっかりしていて、確かに千円ならお買得のような気がした
まあこれなら、使わなくても、部屋のインテリアなんかにしてもいいか……
津田未来
おじいさん
私はなんだか不思議なくらいそのウィジャボードに惹かれていた
そのせいか、翌日、学校のカバンの中に、なんとなくウィジャボードを忍ばせておいた
もちろん人に見せるつもりはなかったのだが
休み時間、お弁当を出そうと鞄を開けたとき……
クラスメートA
津田未来
津田未来
津田未来
なぜか私は嘘をついてしまった
そんなつもりはなかったのに、なぜだろう?
クラスメートB
津田未来
クラスメートB
クラスメートA
津田未来
津田未来
クラスメートB
クラスメートA
そういうわけで放課後、私たちはウィジャボードを実際使ってみることにした
私がこんなにみんなの注目を浴びるなんて、初めてのことでどきどきした
津田未来
津田未来
クラスメートA
クラスメートB
クラスメートA
クラスメートB
私はウィジャボードが動き出したことが自分でもとても嬉しかった
ちょっと怖いけど、好奇心のほうが勝っていた
みんなも同じだろう
みんなしばらく思い思いの質問をして、一喜一憂していた
はじめてのこっくりさんがこんなにうまくいくとは思ってなかった
これでしばらくの間は私もみんなの人気者になれるかな?
なんて思っていた
しかし、私の予想は外れていた
しかも、いい方に
次の日――
クラスメートA
津田未来
クラスメートA
津田未来
その子が言うには、占いで近いうちにいいことがある、と出ていたそうだ
そして、その帰り道、彼女は財布を拾った
それを届けたところ、すぐに落とし主が見つかり、お礼をもらえたという
でもそんな偶然あるだろうか?
私がみんなの運勢を占ったのはもちろん昨日が初めてだ
私に何か占いの才能でもあったのだろうか?
そうは思えない
ということは……
津田未来
それからというもの、みんなが昼休みや放課後など、暇さえあればウィジャボードで遊ぶようになった
ウィジャボードの占いはよく当たると評判で、私はみんなの人気者になった
「少しの間人気者になれるかな?)なんて思っていたけれど
少しどころじゃない人気者になってしまった
私は「占い師」なんて呼ばれ
違うクラスどころか違う学年からも
それこそ学校中から占ってほしいという人が集まった
そして私もまたウィジャボードに夢中になっていった
私はもともとオカルトに興味があったというわけではなかったが
「占い師」なんて呼ばれて、なんだかとても嬉しくなってしまったのだ
誰もが無関心だったあの頃とは違い、私は今やみんなの関心の的だった
うれしい
けれど
中には占いに興味はない、という子もいた
中村美和はそんな中の一人だった
クラスメートA
中村美和
クラスメートA
クラスメートA
中村美和
中村美和
クラスメートA
クラスメートA
占いを信じないと言われて、私は中村美和に対して内心ちょっとムッとした
津田未来
津田未来
津田未来
クラスメートA
中村美和
津田未来
津田未来
No
中村美和
津田未来
津田未来
Yes
クラスメートA
中村美和
中村美和
津田未来
津田未来
「n」「o」「r」「o」「w」「a」「r」「e」「r」「u」
津田未来
津田未来
「k」「o」「k」「k」「u」「r」「i」「s」「a」「n」「n」
津田未来
中村美和
中村美和
中村美和
そういって中村美和は怒って立ち去ってしまった
みんなも興ざめしたらしく、その日は解散になった
ところが次の日
中村美和は学校を休んだ
教師によると体調不良らしい
みんなは偶然だと思おうとした
占いが当ったとすると怖すぎるからだ
しかし、その次の日も
また次の日も
中村美和は学校に来なかった
もう誰もコックリさんをしようと言い出すものはいなくなった
そして
津田未来
続く