風のように走った。
何なら、何事も無かったように、
消え去ってしまいたかった。
ただ、無事でいてと、
見開いた目に砂埃が突き刺さっても、
ただ、走り続けた。
イヴィ
ロック
焼け野原だ。
逃げ惑う人々が、身体にぶつかる。
リエル
その熱気と、焦げ臭さに戦慄する。
町民
町民
クランツ
町民
町民
イヴィ
町民
リエル
町民
クランツ
クランツ
イヴィ
イヴィ
ロック
イヴィ
イヴィ
心のどこかでは、いつかこうなると思っていた。
だけど、それはどこか他人事のようで、
信じるしかない状況なのに、
頭がそれを拒絶している。
それに圧迫された思考回路では、
冷静に物事を考える隙などあるはずがない。
クランツ
イヴィ
クランツ
兵士
ディアベル
クランツ
クランツ
クランツ
兵士
兵士
兵士
ディアベル
ディアベル
兵士
ロック
リエル
兵士
兵士
兵士
兵士
兵士
瞬時に、空気が張り詰めた。
リエル
兵士
兵士
イヴィ
クランツ
イヴィ
実感が湧かない。
クランツは後方のウォルフに向けて指示を放つ。
クランツ
クランツ
クランツ
クランツ
クランツ
兵士
一目散にウォルフ軍や他の軍も移動を始めた。
クランツ
イヴィ
イヴィ
クランツ
リエル
クランツ
それから、
ディアベルはクランツと共にファーブラの元へ。
リエルは、救護班と共に市民の元へ。
イヴィ、ロックは部隊が戦闘している所へ向かった。
イヴィ班
家だった物を注意深く見ながら、騎士、兵士の元へ走り続けている。
イヴィ
イヴィ
ロック
イヴィ
イヴィ
ロック
イヴィ
イヴィ
ロック
ロック
ロック
イヴィ
ロック
イヴィ
イヴィ
イヴィ
ピカッ
その時ほんの一瞬だけ、
さながら花火のように、そらの煙がハッキリと見えた。
イヴィ
ロック
何かを察知したような顔をして、ロックがイヴィと共に地面に伏せる。
イヴィ
ロック
ゴロゴロッ!!!
大して秒数が経つ前に、空気を切り裂くような音が聞こえた。
イヴィ
ロック
ピカッ
ロック
バチィッ
火花のようなものが舞う。
エクレール
エクレール
エクレール
イヴィ
エクレール
エクレール
イヴィ
エクレール
エクレール
ロック
ロック
イヴィ
エクレール
エクレール
イヴィ
ロック
「デタラメ」だと、「そんなことは無い」と、
ここで切り捨てることができたら良かった。
だが、その言葉を出そうとする度に、彼の優しい声色から薫る、
支配者、冷酷、残忍な雰囲気を、
拭うことができなかったのだ。
エクレール
エクレール
エクレール
イヴィ
イヴィ
エクレール
エクレール
エクレール
ロック
ロック
ロック
イヴィ
エクレール
イヴィ
エクレール
エクレール
エクレール
イヴィ
エクレール
ロック
エクレール
ロック
ロック
ロック
ロック
イヴィ
イヴィ
エクレール
炎が踊る音がよく聞こえる。
エクレール
エクレール
エクレール
エクレール
エクレール
焦げた地面に背を向け、城へ歩き出す。
エクレール
エクレール
彼らの、投げ出された身体を、後にして。
リエル
リエル
引きちぎれそうな顔で叫ぶ人々が、
シェルターの前にごった返している。
リエル
リエル
リエル
リエル
リエル
リエル
リエル
「アンコーリオ」
瞬く間に結界が張り巡らされる。
その壁は荒れ狂う炎を断ち切った。
熱気を遮り、息のしやすい環境となる。
リエル
リエル
リエル
リエル
扉に手をかける。
リエル
リエル
その腕に、紅が差した。
リエル
リエル
リエル
リエル
救護隊
忙しなく動いていた救護隊の一人が話しかけた。
リエル
救護隊
リエル
リエル
周りを見渡し、何かに気がつく。
救護隊
リエル
救護隊
救護隊
リエル
リエル
リエル
リエル
救護隊
救護隊
リエル
リエル
その時、一人の兵士に担がれて負傷者がやってくる。
リエル
救護隊
リエル
リエル
リエル
リエル
リエル
リエル
患部が光で包まれたかと思えば、
足は元の形状に戻っていた。
リエル
リエル
リエル
リエル
リエル
リエルの言葉が遮られる。
リエル
ディアベル
イヴィ達がエクレールと接敵する前。
ディアベルとクランツは、城の方向へ走っている。
辺りがなびき、風を切る音が聞こえるほどの速度だ。
クランツ
ディアベル
クランツ
視線に耐えかねたクランツが大きく息を吐く。
クランツ
ディアベル
クランツ
ディアベル
ディアベル
ディアベル
火の粉と煙が漂い、視界も定かではない中、
ディアベルはクランツを止める。
クランツ
ディアベル
クランツ
ディアベル
クランツ
食い入るように、少し強い口調でクランツが言う。
余裕のなさが顔に現れていた。
ディアベル
ディアベルはきっぱりと、しかしどこか言い聞かせるように言い切る。
クランツ
ディアベル
ディアベル
クランツ
ディアベル
ディアベル
クランツ
ディアベル
ディアベル
ディアベル
クランツ
クランツ
ディアベル
ディアベル
クランツ
ディアベル
ディアベル
ディアベル
クランツ
ディアベル
ディアベル
ディアベル
ディアベル
クランツ
ディアベル
クランツ
ディアベル
ディアベル
クランツ
ディアベル
ディアベル
クランツ
ディアベル
ディアベル
クランツ
クランツ
ディアベル
ディアベル
ディアベル
クランツ
ディアベル
ディアベル
クランツ
クランツ
やがて、城が見えてくる。
ディアベル
ディアベル
クランツ
ディアベル
城は轟々と、空気を喰らうように炎をあげている。
石造りとはいえ、崩壊するのは時間の問題だと分かった。
その上空を、2つの影が飛び回っていた。
クランツ
ディアベル
ガサッ
ディアベル
ヒュンッ
音の次に早い速度で空気を斬る音がしたかと思えば、
ディル
物陰からディルが顔を出した。
ディアベル
ディル
ディル
ディル
首元まで迫っていた刃から恐る恐る離れ、怯えた様子で話す。
クランツ
ディル
バンッ
パチパチパチ…
ディアベル
ディル
上空から火玉が降ってきたかと思えば、地面を爆風が飲み込んだ。
熱風に耐え、ディルを守りながら、ディアベルは目を開く。
クランツ
ディル
ディアベル
クランツ
クランツ
ディアベル
ファーブラ
ファーブラ
高速で回転しながら、鋭利な何かがディアベル達へ向かう。
ガキ゛ンッ
ファーブラはいとも簡単にバリアのようなもので防いでしまった。
クランツ
ファーブラ
カリゴ
ディアベル
ディアベル
カリゴ
カリゴ
カリゴ
ディアベル
ディアベル
カリゴ
カリゴ
カリゴ
エクレール
ディアベル
カリゴ
エクレール
エクレール
カリゴ
ディアベル
ファーブラ
ファーブラ
クランツ
ディル
ディル
ディアベル
ディアベル
廃墟同然の城で、血戦が行われようとしていた。
どうして騎士団に入ったの?
ディアベル
ディアベル
ディアベル
ディアベル
ディアベル
ディアベル
ディアベル
ディアベル
ディアベル
ディアベル
ディアベル
ディアベル
ディアベル
ディアベル
ディアベル
ディアベル
イヴィ
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