401号室
慌てて駆け込んだ今回の舞台は、1〜3階の部屋とは違い、かなり広かった
足を踏み入れた瞬間空気感が異質すぎることに気付いたが、二人はもはやそれどころではなかった
フェリシアーノ
京極正宗
今にも体中から様々なものが出てきそうなほどの怯え様を監視カメラはしっかりと捉えている
その姿はまさに運営側の思い描いていた「最終ラウンド」にあまりにも相応しかった
フェリシアーノ
フェリシアーノ
フェリシアーノ
フェリシアーノ
今にも白旗を取り出しそうなフェリシアーノを見て、京極は動かざるを得なかった
京極正宗
京極正宗
フェリシアーノ
京極正宗
京極正宗
京極正宗
唾を飲む音が静かな広い部屋に響く
フェリシアーノ
フェリシアーノは震えながら再度白旗を取り出そうとしたが、監視カメラの前でそれはまずいと思ったのか京極は止めた
京極正宗
京極正宗
フェリシアーノ
京極正宗
これまでのイヴァンの言動、行動を振り返ってみる
実際に戦っていたときのことは対戦していない二人には分からないが、それでも待ち時間やラウンド間の時間からヒントを得ようとした
フェリシアーノ
フェリシアーノ
京極正宗
フェリシアーノ
バトルはしていないと聞き、フェリシアーノは頭をかかえた
京極正宗
フェリシアーノ
衝撃の事実を聞き、フェリシアーノは目を丸くした
「信じられない」とでも言わんばかりの表情のままだ
京極正宗
フェリシアーノ
京極正宗
思い出させてはいけないと咄嗟に思い、話を無理やり切った
しかし、フェリシアーノ本人は「何かしていたっけ?覚えていないな〜」としか言わなかった
京極正宗
いずれにせよ、時間は有限のため考察に話を戻すことにした
京極正宗
フェリシアーノ
京極正宗
フェリシアーノ
京極正宗
京極正宗
京極正宗
と、その時、フェリシアーノが青ざめた顔で震えながら口を開いた
フェリシアーノ
フェリシアーノ
京極正宗
フェリシアーノ
青ざめて震えている人とは思えない言葉が口から出て、京極は混乱に陥った
仲間のタヒ体を再度見に行くのは京極でも流石にかなり躊躇うというのに、すぐに白旗を振ろうとするようなフェリシアーノが何故行くと言うのか
そして、何故鍵が開いているか確認したのか
普通ならあり得ないことが次々と起こり、なんとなく胸がざわついていた
404号室前
結局手がかりが掴める可能性もゼロではないため、念の為虫眼鏡やボイスレコーダー、カメラ、2人分の手袋も部屋から持ってきた
フェリシアーノ
弱音を吐きそうになるフェリシアーノに京極は喝を入れていたが、自身も内心少し怖かったようだ
京極は鉄臭いドアノブに再度手をかけ、今度は躊躇わずに開けた
鍵はかかっていなかった
フェリシアーノ
京極正宗
やはり先程と変わらない光景だった
壁や服に付着した血液は時間経過と共に茶色っぽくなったが、床に溜まっている血の池は多少くすんだとはいえ未だに鮮やかな緋色のまま
もう光が入らず濁りきった紫色の目、美しかったはずのブロンドヘア、千切れたマフラー、そして無惨にも▓▓▓▓された▓と▓
▓▓は動きを止めて飛び出し、▓▓は原形をとどめておらず、▓は何かで何回も潰されたような痕跡が残っている
普通なら直視できず気を失うほどの惨さだが、二人は戦慣れしているのもあってか、なんとか吐きそうになりながらも耐えた
京極正宗
フェリシアーノ
フェリシアーノ
京極正宗
京極正宗
京極はさも当たり前かのように異常なことを言われ一瞬固まったが、すぐに冷静さを取り戻した
一方、京極の言葉を受けたフェリシアーノは、もう一度飛び出している心臓を顔を真っ青にしながらよく見た
京極正宗
フェリシアーノ
京極正宗
フェリシアーノ
京極正宗
フェリシアーノ
フェリシアーノが弱々しく遠ざかったので京極は仕方なく手袋をはめ、乾いた心臓を裏返した
手袋越しとはいえ温度や手触りは手を通じてよく伝わる
脳は酷く行為を拒んでいるが、仕方ないと自分に言い聞かせた
京極正宗
フェリシアーノ
後ろを振り返るも、フェリシアーノは隅で縮こまったままだった
仲間を▓されたのだから無理に動かすわけにもいかない、と良心が強く訴えかけたため、ポケットから虫眼鏡を取り出して観察を始めた
京極正宗
京極正宗
京極正宗
待って
京極が道具をしまい401号室に戻ろうとしたその時、先程まで隅で怯えていたフェリシアーノが声を上げた
京極正宗
フェリシアーノ
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!