テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
京都、奈良と訪れた二人が向かったのは大阪。
道頓堀で美味しい物を食べ、大阪城周辺を散策したり、阿倍野にある高層ビル、個性的な店が多く立ち並ぶアメリカ村にも足を運んだ。
この時期、お盆休みに入ったせいか、人混みがすごい。
大阪で少しのんびりしたい、と優子の提案で、数日ほど滞在したけど、ホテルはどこも満室、二人はラブホテルを探し、転々としていた。
互いの情欲を貪り合った後、ベッドの上で身を寄せ合う二人。
「こんな自堕落な毎日は、人生で最初で最後かも……」
優子が仰向けになりながら、ポツリと呟くと、拓人が色白の身体を抱き寄せる。
「関西に来てから、そろそろ一週間くらい。立川を出発してから、一ヶ月近くになるのか。早いな……」
「ねぇ。せっかく関西に来たから、神戸にも行ってみたいな……」
優子は、適度に筋肉の付いた胸に顔を埋めると、男は、アッシュブラウンの髪を掬い、指先で絡める。
「神戸の夜景は綺麗なんだよな。明日は、神戸に向かうか」
「ホント? 嬉しい……!」
優子が唇を緩ませると、男がそっと唇を重ね、二人はそのまま深い眠りに堕ちていった。
翌日、ラブホテルを出た二人は、神戸へ向かった。
お盆休みも最終日、渋滞に巻き込まれながらも、一時間半ほどで到着。
コインパーキングを見つけ、拓人が黒いセダンを止めると、二人は、ポートタワーに足を運んだ。
展望デッキに登り、壮大な神戸の街並みを見下ろす。
抜けるような空のブルーと白い雲が、鮮やかなコントラストを描き、眼下に広がる海は陽光に照らされて輝きを放っていた。
「うわぁ…………景色が綺麗……」
「俺も神戸は初めてだけど…………すげぇな……」
けれど、夏の日差しが容赦なく二人を照りつけ、優子は思わず手を翳す。
「さすがに暑いから、屋内に行くか」
「うん。そうしたい」
二人は酷暑に辟易しつつ、展望デッキを後にした。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!