「半蔵くん!」
大学の中庭を歩いていると、ふいに声をかけられた。
振り向くと、笑顔の中山さんが手を振りながら近づいてくる。
その隣にはナイスミドル風の紳士。
先生? いや、違うな……でも、どこかで見たことあるような……。
「半蔵くんさぁ、私、この前部屋に行ったとき、エプロン忘れて帰ってない?」
「え、エプロン……?」
この前って、風邪ひいた時だよな……。
ってか、半蔵くん? 平井くんじゃなくて?
「ごめん、うちに帰ったら探してお……」
「ンン! ゴホン!」
僕たちの会話を遮るように、ナイスミドルが咳払いをした。
心なしか鋭い視線が突き刺さってくるのを感じる。
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