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僕は再び作戦を練った。
もちろんあの女を殺すための作戦を。
「これならいいな」
僕はカメラのフォルダをチェックした。
「よし。」
あの女の死に顔がたんまり撮れるほどフォルダの中は空っぽだ。
「行くか」
僕は自室から出ようとしたその時、ドアの外からノック音が聞こえた。
「ゴーストフェイス。ちょっといいか?」
声からしてトラッパーだ。
一体どうして僕に用事が?と思ったが、生憎今は気分がいい。
僕は躊躇無くドアを開けた。
「なに?トラッパー」
「少し話がある。中に入ってもいいか?」
あまり個人の生活面を見られたくはなかったが、僕は自然と了承してしまった。
「いいよ。でも物にさわったら殺すから」
「はいはい。」
僕はソファーに腰掛け、トラッパーに問う。
「で?なに、話って」
「単刀直入に聞く。お前、トリスタに何をした?」
「…え?」
何でトラッパーが知って…もしかして…あの邪神が言いふらした!?
「い、一応何でそう聞くの?」
「嗚呼、言い方が悪かったな。つまり、トリスタをどうやって連れ戻そうとしたのか聞きたい。」
な、なんだ…そうだったのか。
「普通に殺そうとしたよ。あの邪神はトリスタの魂が自分の元に来ればそれで良かったらしいし。でも邪魔が入って出来なかった。」
「そうか。それは残念だったな。」
「嗚呼、本当に…」
あの女さえ入れなければ良かったのに。
僕はマスクの中で奥歯をギリッと擦らせた。
「まぁ話はそれだけだから。ありがとな」
「待ってよ」
僕はトラッパーを呼び止めた。
「何だ?」
「何をしに行くの?」
この質問に特に意味はなかった。
だが、次のトラッパーの発言で僕は絶句した。
「トリスタをキラーに戻るように説得しに行く。」
「……は?」
何でお前が?
トリスタを連れ戻すのは僕の役目だ!
だって彼は僕がいないと何も出来ないのに!
あの時トリスタは僕を受け入れたんだ!
これはもう相思相愛だろ!?
「ダメだ!!」
「えっ…どうした急に」
「トリスタをキラーに戻すのは僕の役目だ!トラッパーはなにもしなくていい!!」
「そ、そうか…(まぁ行くんだけど)」
トラッパーはすたすたと部屋から出ていった。
「はぁ…はぁ…」
今すぐあの女を殺しに行こう。
そしてトリスタを連れ戻すんだ。
今度は逃げないように首輪でも着けてあげよう。
そして愛情いっぱいのキスを沢山して、それから…
「ふふっ…待っててねトリスタ…」
今度は逃がさないよ。