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7 - 6話 魔法道具 ダンジョンツクる

2026年01月17日

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6話 魔法道具 ダンジョンツクる




午前  

ふっくらは丸い体を揺らしながら  

巨大な木箱の前に立っていた




短い脚がそわそわ動き  

腹が好奇心で前につき出る








ふっくら  

「これが……ダンジョンツクる……?」




横では琶が  

その箱を軽くつついていた




大きな体  

長い首  

重なった鱗




爪が箱のふたを軽く押し上げると  

中から光がふわりと漏れた








琶  

「使い方は簡単だ。  

“道を作るだけ”だ」




ふっくら  

「ふむふむ……」








琶が装置に触れると  

地面に光の線が走り  

数秒後には本物の通路が出現する








ふっくら  

「おおおお!!  

すごい!!!」




丸い体がテンションでぶれた








琶は無言で  

その通路をいきなり急カーブに変える








ふっくら  

「えっ、なんで曲げたの!?  

曲げる必要あった!?」




琶  

「読者が飽きる」








ふっくら  

「読者のため!?  

わたしの安全より読者先!?!?」








琶はさらに操作し  

落とし穴を作った








ふっくら  

「ちょ!?  

それ絶対わたし用の罠でしょ!!?」




琶  

「……踏んでみろ」








ふっくら  

「やだよ!!  

言い方が怖い!!」








琶は余裕の表情で  

ふっくらの背中を軽く押す




ふっくら  

「ぎゃあああ!!?」




丸い体が転がり  

落とし穴の手前でぴたりと止まる








琶  

「……踏まなかったな」




ふっくら  

「踏ませようとしたよね!?  

いま絶対押したよね!?!!?」








今度はふっくらが操作する番になった




装置にぽすっと丸い手を乗せると  

通路が適当に曲がり  

宝箱が次々に生成される








宝箱  

宝箱  

宝箱




ふっくら  

「どう!?  

なんかダンジョンっぽい!?  

ほらいっぱい置いたよ!!」




琶  

「……誰が開けるんだ、この数」








ふっくら  

「読者とか?」




琶  

「読者は宝箱を開けに来ない」








ふっくら  

「なんでそんな冷静なの!?」








ふっくらは楽しくなったのか  

さらに宝箱を増やし  

道をねじ曲げまくった




通路はもう迷路ではなく  

“悪い夢の地図”のようになっていた








琶は冷静に罠を追加する




壁から突然の風  

床のきしみ  

意味不明な鳴き声が出る石像




ふっくら  

「ねぇ琶、なんでこんなホラー要素入れたの!?  

これもう遊びじゃないよ!?」




琶  

「温度調整だ」








ふっくら  

「なにその理由!?  

読者のため!?  

世界観のため!?  

どっちなの!!?」








しばらく二匹が遊び続け  

気がつけば通路は複雑すぎて  

どこが入口か出口かわからなくなっていた








ふっくら  

「ねぇ琶……  

帰り道……どこ……?」




琶は静かに周りを見渡す




巨大な体の影が  

奇妙な通路に揺れながら落ちる








琶  

「……知らんな」




ふっくら  

「知らんな!?  

あんた作ったでしょ!!?  

わたしもめちゃくちゃにしたけど!!!」








琶は軽く首を傾け  

読者の方をちらりと見る




「……読者、案内はできるか?」








ふっくら  

「読者に丸投げしないで!!  

わたしたちの問題!!!」








二匹は  

作ったはずの通路で迷い始めた




意味はない  

学びもない  

楽しそうで困った一日








遠くの暗がりで  

風のないのに  

何かが動いた気がしたが




ふっくらは気づかず  

丸い体を転がして進んでいった

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