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ゆのでい🍄🩵

3,365
「涼介にぃ今日テレビ!?」
朝から双子のテンションが異常だった。
「雑誌な」
「てれびじゃないの?」
「今日は撮影だけ」
リビングでは、涼介が鏡の前で髪を整えていた。
黒ジャケット。
細身のパンツ。
朝なのに顔が完成してる。
樹が眠そうに見ながら呟く。
「ほんと顔いいよな」
「おまえ今さら?」
優吾が笑う。
☆
今日はファッション誌の撮影。
本来ならクールで大人っぽい世界。
……なのだが。
「りょーしゅけにぃ〜」
ジェシーが足にしがみつく。
「今日どこいくのぉ」
「仕事」
「やだ」
「即答」
康二も不安そうに服を掴む。
「……かえる?」
「帰る帰る」
「……ほんと?」
「うん」
涼介は自然にしゃがみこんで、二人の頭を撫でた。
その姿を見て、風磨が笑う。
「完全に父親」
「違うから」
☆
その時。
拓也が玄関から顔を出した。
「涼介、車出すぞ」
「はーい」
だが。
ここで問題発生。
慎太郎が突然泣き始めた。
「やだぁぁぁ!!」
全員「!?」
「りょーしゅけにぃ おしごと いっちゃやだぁぁ!!」
足にぎゅーーー。
離れない。
涼介が困る。
「慎太郎〜」
「やぁぁ!!」
すると樹がニヤニヤしながらスマホを向けた。
「国宝級イケメン、弟に敗北」
「撮んな」
☆
数分後。
結局。
「……連れてく?」
拓也の一言で決まった。
☆
撮影スタジオ。
スタッフたちは驚いていた。
「あの…お子さん?」
「弟です」
「えっ九人兄弟の!?」
有名だった。
慎太郎は涼介の膝から離れない。
ジェシーはセットの照明見て「ぴかぴかー!」。
康二は静かな隅でタブレット。
大我北斗はなぜか筋トレ。
カオス。
マネージャーが頭抱えていた。
「大丈夫かな今日…」
☆
だが。
撮影が始まった瞬間。
空気が変わる。
「……うわ」
樹ですら見惚れた。
さっきまで弟に泣かれてた兄とは別人。
カメラ前に立った途端、涼介の表情が切り替わる。
鋭い視線。
自然なポージング。
スタッフの指示を一瞬で理解する集中力。
「涼介くん最高!」
「その表情ください!」
現場の空気を全部持っていく。
優吾が小さく笑った。
「ちゃんと仕事してる」
「当たり前だろ」
☆
だがその時。
「りょーしゅけにぃーー!!」
ジェシー乱入。
全員「!?」
涼介に向かって全力ダッシュ。
スタッフ騒然。
だがジェシーは勢い余って――
コードに引っかかった。
「あっ」
空気が凍る。
瞬間。
涼介が反射で飛び出した。
片手でジェシーを抱え、
もう片方で機材を支える。
スタッフ「すごっ!?」
ジェシーはきょとん。
「……えへ」
「えへ、じゃない」
涼介は苦笑しながら抱き上げた。
「危ねぇだろ」
ジェシーは安心したように首にぎゅっと抱きつく。
「ごめぇ…」
その瞬間。
女性スタッフたち。
「「「尊い……」」」
☆
撮影終了後。
カメラマンが笑いながら言った。
「涼介くん、弟いると表情柔らかくなるね」
「え?」
「普段より自然」
涼介は少し驚いて。
そして弟たちを見る。
騒がしい。
うるさい。
手がかかる。
でも。
慎太郎は服を掴んで寝てる。
康二は隣にぴったり。
ジェシーは腕の中。
涼介はふっと笑った。
「……まあ、家族なんで」
その顔に。
スタッフ全員、心の中で思った。
(今の顔、優勝)
コメント
1件
**はる。だわ。** 第6話、めっちゃあったかかった〜!🧡 涼介のプロとしてのギャップが最高。カメラ前のクールな表情と、弟にはデレデレなとこの差よ…。「仕事」って言いながらも結局連れて行く甘さ、そしてジェシーの乱入シーンでの咄嗟の機転! スタッフが「尊い」ってなる気持ち、めっちゃわかる。最後の「家族なんで」って表情が優勝すぎたわ!