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バードキスとは?
毎回作品が神すぎます😭
ほんとに作品大好きです…🥹🥹 ブクマ失礼します!
赤side
『なんで俺のこと無視したの!?』
「返事が遅れただけじゃん…ッ」
『嘘だ!本当は嫌いなんでしょ俺の事』
「はぁ、もういいそれで」
『へ…ッ、ぁ、まってっ、』
『ごめん、!本当にごめんッ、』
「その性格直した方がいいよ」
そう俺に伝え呆れたような顔で去っていく。
まただ。
また感情的になってしまった。
心の中では分かっている。
ただ相手に怒りを覚えた時にはそんなこと頭になく相手を責めてしまう。
赤『…ッ』
俺が悪いのにぽろぽろと涙がとまらない。
これじゃ俺が被害者じゃないか。
どうしたらいいの、。
・
今日は親戚の大好きな桃くんに会える日。
俺のこと心配してくれるから大好きなの。
最後に会ったのは6年前で俺が小3の時。
医学生だからか俺の怪我や病をよく気にかけてくれた。
会うの楽しみ。
『会う前に…』
治りかけた傷跡に上書きするように新しい傷を付ける。
前回の傷は友達に離れられた時につけた。
でも今回は違う。
わかってる、こんなことしちゃだめだって。
でもわかって欲しい。
俺の悩みも辛さも話してしまえば俺が悪いって責められるに決まってる。
『…よし、』
いつもは巻かない包帯を雑に巻いて、
古傷が見えるように半袖を着て、
ヘルプマークをつけたカバンを背負って家をでた。
電車に乗る時も人混みに居る時も少し息が上がったけどなんとか集合場所へたどり着いた。
なんだか疲れたな。
・
桃side
今日は久しぶりに赤に会う日。
と言ってもLINEは定期的にしていた。
待ち合わせ場所へ向かう電車の中でスマホを取り出しLINEを開くと赤からメッセージが届いていた。
トーク履歴を見ると赤の文面や送ってくる頻度から見てだいぶ俺の事を好いてくれているのがわかる。
嬉しいが重いな、そこが赤の可愛いところでもあるが。
そう思っていると駅につきあと数分後の待ち合わせの場所へ向かった。
・
赤side
遅い、
遅い、遅い、
なんでこんな遅いの。
ドタキャンされた、?
桃くんも俺と会いたくなかったのかな。
桃くんには怒ったことないのに。
ちゃんと桃くんが好いてくれるような赤でいたのに。
なんでなんでなんで。
『ぐすっ、』
「赤、?」
『ぁッ…桃く、』
「ごめんな遅れて」
「どうした?何があったの」
『なんでもっ、ない、ッ』
「なんでもなければ涙なんかでないのー。」
『なんで…遅れたの、』
そう桃くんに聞こえそうで聞こえない声量で伝える。
「ごめんな、信号にひっかかっちゃって。」
『なんでよッ!ならLINEしてくれれば良かったじゃん!』
『桃くんにとって俺はどーでもいいんでしょ!?』
『俺はこんなに待ったのに!!!』
「赤、」
『ぇ、あ、ごめなさッ、ごめんなさい、ごめんなさい!!』
『もう、やだッ、ごめッなさい、ゔぅ、』
なにやってんだろう。
昨日反省したばっかなのに。
桃くんも俺から離れていくんだ。
・
桃side
集合場所へ行く途中の信号で既に集合時間の15時だった。
赤に連絡を入れようか迷ったけど数分で目的に着くだろうと連絡を入れずに集合場所へ走った。
集合場所へ着くとスマホを握りながら息を荒くした子が居た。髪色的に赤だろうか。
なにがあったのだろう。
大きくなったなと感心しながら赤に声をかけるとより涙が止まらなくなってしまった。
何があったか聞いてもなんでもないの一点張り、やっと口を開いてくれたと思ったら俺が遅れた理由についてだった。
正直に信号に捕まったことを話すと表情が一変して俺に怒りを見せてきた。
怒り方がなんというか必死で苦しそうで、とりあえず話し合おうと声をかけるとまた表情が一変して今度は謝りながら怯え始めた。
「ごめんなさッ、はひゅっ、」
『大丈夫大丈夫、』
「はなれないで、ッ…直すからッ、!」
「ゔぁッ、はぁっ、かひゅっ、」
泣きすぎて過呼吸気味になってる赤の手を取り人気の少ない裏路地の入口らへんにきた。
『赤、深呼吸しような』
「はぁっ、はぁっ、」
『吸って、吐いて、』
「すぅっ、はっ、」
何回か続けると段々赤の呼吸も落ち着いてきた。
「けほっ、…」
『疲れたな、もう大丈夫そう?』
ぐったりした赤休ませようと近くの公園のベンチへ移動しようと赤の手を取った。
赤の歩くペースに合わせながらゆっくり前を歩く。
赤のことを見ると腕や足が痛々しい古傷でいっぱいだった。
包帯もさっきぐちゃぐちゃになってしまったから後で巻いてやろうと思いながら歩いていると公園へ付きベンチに赤を座らせてやる。
『少し休も。寝ていいよ』
「…、」
今日赤に会ってから笑った顔を見ていない。
強い怒り、離れられることへの恐怖心、
数年前、俺が赤と会った時は保護者から不安症としか言われてなかったがパーソナリティ系も増えたのか?
もしそうなら自傷を隠さないのも納得がつく。
そんな疑問を抱きながら俺の太ももを枕にして眠った赤の頭をなでた。
・
赤side
桃くんに謝ってたら頭がぐちゃぐちゃになっちゃって気がつけば息が出来なくなっていた。
息が出来なくて怖かったけど、心のどこかでは桃くんが俺に尽くしてくれてることに喜んでいて、そんな自分が一番怖かった。
口を開けばまた何か言ってしまいそうで必死に口を閉じる。
公園へ着くと桃くんが膝枕をしてくれた。
さっきの疲労もあり外のぽかぽかした空気がすぐ俺を睡眠へ追い込む。
・
『ん…、』
「あ、起きた?」
目が覚めるともうすっかり夕暮れで目線を上にすると片手にスマホを握りそれを見ていたであろう桃くんと目が合う。
『ごめなさっ、』
「赤大丈夫だよ。」
“大丈夫”だなんて言われたのはいつぶりだろう。
俺が謝るとみんな呆れて離れていく。
今までのことを思い出していると涙が溢れてきた。
なんで俺すぐ泣くんだろう。
俺がいけないのに。
「赤、血が出ちゃうよ」
そう桃くんに言われて視線を下にすると爪を立てて腕をかいていた。
『…ッ』
「ねえ赤、今日俺の家こない?」
「お泊まりして今日出来なかったことしよ?」
「俺最近Switch買ったんだよね」
気遣ってくれてるのかな。
嬉しい、嬉しい、。
俺のために行動してくれてる。
無意識に口角があがった。
『…うんっ!』
「よし、親には俺から連絡しとくな」
『ねえ、早く行こっ?』
「その前に包帯直させてくださーい」
『ぁ、うん、』
「ちゃんと消毒しないと膿んじゃうからしてね、家にクリームとかないの?」
『ないよ、』
「薬局寄って買ってあげるからまた切っちゃった時はそれ塗って」
『でも悪いよ、!』
「俺には気にしなくていいよ」
『わかった、』
「よし、出来た。帰ろ?」
『うん、!』
・
桃side
赤の包帯を直し俺の家へ向かう。
今は電車に揺られているところ。
『赤大丈夫そう?』
「ぅん、ッ」
『やっぱまだ電車苦手?』
「そんなことない、もん、」
強がってる所が少し可愛いと思ってしまう。
『飴舐める?赤の好きないちごミルクだよ』
「なめるっ」
赤に飴を渡してからスマホを取り出し家で待っている青へ連絡を入れた
【親戚の子家へ連れてく】
【不安障害ありでパーソナリティ障害の疑いあり】
既読がすぐに着き了承の返事がきたタイミングで最寄りの駅に着き赤を連れて家へ向かった。
・
赤side
桃くんに連れられて知らない駅に着いた。
少し早足な桃くんの足幅に合わせるように頑張って歩く。
「あ、ごめん早かった?」
『んーん、大丈夫っ』
「そういえば俺の家に同居人いるけど良い奴だから安心して」
『え、そうなの、?』
『職場で出会ってそこから仲良くなって…』
話を聞く感じただの友達じゃなそう。
「…、」
桃くんにも大事な人が居るよね。
俺が一番じゃない。
俺のこと一番に思ってくれる人なんて居ないのかな。
〈とんとん〉
『ぁッ、』
「大丈夫そう?」
『うん、大丈夫、ッ』
「もう少しで家だから後少し頑張って」
また変なことばっか考えてしまった。
最近感情に振り回されてばっか。
・
家の前について桃くんが鍵を探してる
がちゃっと音を鳴らしてドアが開いた
桃「ただいま」
青「おかえりー」
赤『…、』
桃「ちょっと人見知りでさ、笑」
青「じゃあ僕は部屋にいるね!」
桃「ごめんな、ありがと」
赤『…、』
俺のせいであの人が我慢してる。
〈がちゃ〉
帰りたい、そう伝える前に体はもう家の外へ来ていた。
『はぁっはっ』
涙がとまらない。
死にたい。そう思った。
踏切を見つけてより走る足を早める。
〈ぎゅ、〉
『ッ!』
桃くんに捕まってしまった。
『離してッ、やだっ、』
「どうしたの赤」
『帰りたいッ、』
「俺たちが歩いて来た駅は反対の道だけど。」
『ッ、』
「俺の家やだった?」
『死にたいの、俺。』
『だめだめなの。』
迷惑かけてばっか。
泣いてばっか。
「赤の話聞いてあげるから1回俺の家帰ろう」
桃くんに強く腕を握られて家へ連れてかれてしまった。
・
桃side
赤は踏切で自殺を図ろうとした。
入院させた方がいい。
ただ今の赤を無理やり病院へ連れてったらきっと俺の信頼はなくなる。
赤の腕を少し強めに握りながら家まで歩きドアを開ける。
リビングについてソファーに座らせるとより涙が溢れていた。
青がなにごとかと2回の自部屋から降りてきて赤を見た。
桃『ごめん、やっぱここに居てくんね?』
青「いいけど…なにがあったの?」
桃『後で話す』
青「わかった、」
桃『赤はどうして死にたいって思っちゃったの?』
青「ッ、」
察した青がリビングのドアの前に立ってくれた。
精神科の病棟で看護師として働くだけあって察するのが上手い。
桃『ゆっくりでいいよ。俺に教えて欲しい』
赤「…、」
桃『俺が病院の先生になりたくて勉強してたことは知ってるよな』
赤「…」
こくっと頷いてまた涙を流す赤に俺の事を話した。
桃『俺は精神科の先生になったの』
そう伝えると驚いた顔で俺を見る。
赤「…たぃ、」
桃『ん?』
赤「ねぇ、俺」
赤「家に帰りたい」
桃『なんで帰りたいの』
赤「桃くんには関係ないじゃん」
桃『あるよ赤は大切な親戚だし』
赤「こ、この人が一番大切なんでしょ!」
赤「俺の事なんか本当はどうでもいいじゃん!絶対ッ!」
赤は青を指さしながら声をあげる。
桃『青のことはもちろん大切。でも同じくらい赤のことも大切だよ』
赤「嘘だ、嘘だ!」
桃『信じたいのに信じられないんだよな。』
桃『でもこれは本当だよ。』
桃『俺は赤のことを助けたいって思ってる。』
赤「…ッ」
赤「…あのね、ッ」
赤が信用してくれたのか赤の気持ちや困ってることを泣きながら話してくれた。
すぐ感情的になってしまうこと
心配してほしいと行動してしまう自分が怖いこと
誰かに離れられてしまうことが怖いこと
死にたいと思うこと。
なにより病院の先生に伝えた時、赤の性格のせいだと片付けられてしまっていたことが頭に来た。
桃『そっかそっか』
赤「…ぐすっ、」
桃『じゃあ、その傷も今日俺と会うからつけちゃったの?』
赤「…ごめなさっ、」
桃『怒ってないよ』
桃『ただちょっと深すぎるからもう少し浅く切って』
桃『切らないことが一番だけど切らなくていい心境になるまではそこだけ注意してくれるなら俺は止めない。』
赤「なんで、心配してッ、もっと、」
赤「ぁ、ッ」
桃『赤の心は寂しがってる。』
桃『でも心配されることだけに愛されてると思うのはちょっと違うから一緒に治していこう』
赤「ぅん、」
桃『俺の病院に変える?』
赤「桃くんと会えるの…?」
桃『まあ、それも可能』
赤「変えたい、あの先生好きじゃない、」
桃『あんな先生滅多に居ないから安心して』
桃『な?青』
青「うん、そうだね」
赤「なんで知ってるの…?」
桃『青も一緒に働いてるって言ったろ?』
赤「ぁ、そうだった…」
青「自己紹介してなかったね」
青「僕は青っていいます、桃くんと病棟で働いてるよ」
赤「…、」ぺこ
桃『ここにきて人見知り発動すんの?笑』
赤「笑うな、」
ぺちっと叩いた赤はぎこちないが確かに笑っていた。
赤「じゃあ、ここに居たら絶対死ねないね」
桃『まあ俺が先生やってなくても死なせないけどな』
桃『そういえば学校は?』
赤「友達と上手くいかない、行きたくない、」
桃『うーん、』
桃『赤の症状的に入院して治すことも可能だけどどうする?』
赤「でもみんな俺のこと邪魔者にする…ッ」
桃『そんなことする人居ないよ大丈夫』
赤「学校行かなくてもいいの?出席日数とか…」
青「病院の中に小さな学校があるの」
青「そこだと出席にもなるから調子がいい時だけ勉強するでもいいと思うなぁ」
桃『生徒も個性豊かだけど赤を傷付けるような子は居ないよ』
桃『先生も理解ある先生しか居ない。』
赤「なら、いってみたい…」
桃『わかった、明日俺出勤日だから青と病院これる?』
赤『ぅん、…』
青「じゃあ僕は明日までに赤くんと仲良くなれるように頑張っちゃお〜と」
その後は3人でゲームしてご飯を食べて1人ずつ風呂に入った。
桃『赤ー?』
赤「なに?」
桃『薬塗ってあげるからおいで』
赤『なんで持ってるの?』
桃『まあまあ、』
青「僕もたまに切っちゃうんだよね」
赤「え、?」
桃『まあ本人が言ったから伝えると青もたまにキャパオーバーになると切るの』
桃『だからその時に塗ってる余りがこれってこと』
赤「そう…なんだ、」
赤「ぃ゙ッ、」
桃『深くやりすぎるからでーす。』
赤「もっと優しく扱ってくださーい。」
青「ふふ、親戚って感じするね笑」
・
赤side
桃「赤寝る時俺のベッドでもいい?」
赤『俺ソファーでいいよ』
桃「なんかやらかしそうだからだめ」
赤『なんでッ!、ぁ…』
桃「偉いじゃん、感情抑えられたね」
褒めてくれる…
普通のことなのに。
桃「俺の部屋行こ」
赤『うん、』
・
桃くんの部屋は本とゲーム機でいっぱいだった。
そういえばずっと前に遊んだ時もゲーム教えてくれたっけ。
桃「俺の部屋に変なのあった?笑」
赤『いや、違うっ』
赤『前遊んだ時にゲーム教えてもらったなぁって』
桃「懐かしいな」
赤『てかベッドダブルじゃん』
桃「まーな」
赤『このお金持ちが』
桃「稼がさせていただいております」
ドヤる桃くんにムカついて軽く殴る。
桃「痛ったー!笑、暴力はあかんすよりっさん!」
赤『うるさいうるさい』
桃「はぁ笑、寝れそう?」
赤『いつもこんな時間に寝ない』
桃「何時に寝てんの」
赤『4時とか?』
桃「おっそ、」
桃「寝れないのか寝たくないのかどっち」
赤『いい夢見ないし明日来て欲しくないからいつも寝ない』
桃「そっか」
桃「桃ちゃんが赤くんのこととんとんしてあげまちゅね」
赤『ん、』
桃「、笑」
いつもなら恥ずかしくて殴るけど今日はなんだか甘えたくなってしまう。
とん、とん、と一定のリズムで優しくゆっくり叩かれると自然と眠気が襲ってくる。
赤『…すぅ、』
桃「おやすみ赤」
桃くんのおやすみと言う声を合図に俺は眠りについた。
・
桃side
眠りについた赤に多分聞こえてないであろうおやすみを伝え一旦起きる。
寝る前の会話から今日出会った当初より心を開いてくれたことを改めて感じて安心した。
俺と会う時に必ず怪我をしてたあの頃にはもう若干症状が出てたのであろう。
そんなことを考えながらリビングへ戻る。
・
桃『青まだ起きてたの』
青「あ、うん」
桃『明日は赤のこと宜しくな』
青「赤くんと最初はどうなるかと思ったけど僕と話せるようになったし多分大丈夫だよね、」
桃『大丈夫だよなんかあったら連絡して?』
青「うん、そうする」
青「桃くんなんか不安なことあるの?」
桃『どうして?』
青「珍しく顔に感情が出てるよ」
桃『あーね、笑』
桃『親戚の立場だと患者と医者という関係上湧いてはいけない感情が出てきて治療に支障がでてしまうかもしれなくて。』
桃『ただ他の医師に赤を頼むのも不安なんよ』
青「なるほどねえ、」
青「軽はずみなこと言えないけど桃くんならきっと大丈夫だと思う、」
青「僕もサポートするからね!」
桃『笑、ありがとな』
青「あとさ、」
桃『どうした?』
青「薬欲しくて、」
桃『寝れなそう?』
青「うん、多分寝れない」
桃『うーん、1時過ぎても寝れなかったら俺起こして?薬あげる』
桃『それまでは寝れるように頑張ってみて』
青「わかった、。」
桃『えらいえらい』
桃『じゃあまた明日な』
青「うんおやすみ」
桃『おやすみ』
・
部屋に戻ると赤は寝息を立てていた。
うなされてないことに安心して赤の隣に寝る。
俺も眠りについた。
・
赤side
目が覚めると隣には桃くんが寝ていた。
窓を見るとまだ外は暗くスマホを開くとまだ3時間程しか経っていないことがわかった。
横になりながらスマホを開いて軽く精神科の入院について調べた。
〈刃物は持ち込み禁止〉〈保護室〉
〈スマホ禁止〉〈拘束〉
明日の入院がどんどん不安になって
明日からスマホが使えなくなることが嫌で
腕が切れなくなることが怖くて
自由がなくなることが怖くなった。
気がつけばトイレにカッターを持ち出して腕を切っている。
俺は頭がおかしいからきっと拘束されちゃう。
嫌だ。
嫌だ 嫌だ 嫌だ。
〈ぽたぽた〉
床に血溜まりができる。
初めてこんなに切った。
心做しかクラクラする気がする。
『…ぐす、』
そうだ、今なら捕まらない。
家へ帰ればきっと桃くんも無理やり連れ出さない。
〈がちゃ〉
そーっとドアを開けて急ぎ足で玄関へ向かう。
玄関で靴を履いているとリビングの方で物音が聞こえた。
早くしなきゃ。
でも手が震えて全然履けない。
「赤くん、?」
『!?、はひゅッ、』
バレちゃった。
もう裸足で出よう。
〈がちゃ〉
「まって、ッ」
青さんに強く強く腕を握られる。
赤『やだッやだやだッ、』
青「大丈夫大丈夫、どうしたの、」
赤『帰りたいの、』
青「それはどうしてかな、」
赤『青さんには関係ないでしょ!?』
青「関係あるよ、桃くんに赤くんのこと託されてるし、」
赤『もぅ!みんななんで俺の邪魔するの!』
ついつい声が荒がってしまう。
桃「あかぁー?」
あーあ。
桃くんにバレちゃった。
桃「ん、青ありがとな」
桃「赤おいで」
赤『桃ちゃんやっぱ入院したくない、』
桃「どうして?」
赤『嫌なものは嫌なの!』
桃「なんか調べた?」
赤『びくっ、』
赤『調べてない!ねぇ!ほんとに離してよぉ!』
青「離さないよ。」
赤『きらい!みんなきらい!!』
桃「とりあえず向こう行こうな」
そう言った桃くんは俺の事を抱えてきて
俺は抵抗したけど力が弱いから全くと言っていいほど無意味だった。
・
桃side
夜勤の時にすぐ動けるようにと医師を始めてから眠りは浅い方に変わった。
何となく意識が浮上して隣を見ると赤が居なくて耳を傾けると赤と青の声が聞こえる。
何事かと部屋をでるとトイレから玄関まで血が垂れた後があった。
玄関にたどり着いて赤の方を見ると腕から出血して大号泣しながら青に手を握られる赤が居た。
赤の言葉的になにか入院について調べたのだろう。
先に説明しといた方が良かったのだろうか。
赤を抱いてリビングのソファーに座らせる。
何度も立ってはリビングのドアへ向かおうとするので青の膝に座らせた。
赤「やだやだ!離して!」
青「ごめんねえ、大丈夫だからね」
桃『赤深呼吸しよ』
赤「大丈夫なの!一人で帰れるもん!」
桃『0時過ぎてるからもう電車はないよ。』
正常な判断もできなくなってしまっている。
あまり使いたくなかったけど緊急用の薬を使ってしまおうか。
桃『青、ちょっと抑えててくれる?』
青「うんッ」
急いで自分の部屋にある鞄から注射器式の鎮静剤を取り出しリビングへ駆け足で向かう。
桃『お待たせ』
赤「ねえ!やだ!それやだ!!」
桃『ごめんな、ちょっと我慢して』
注射器が見えてしまったのかよりパニックが酷くなった赤を見て早く終わらせてしまおうと青に抑えてもらっている腕へ薬を刺した。
赤「ゔぅ、いたい、!」
青「痛かったね、もう大丈夫だよ。」
赤「もうやなのぉ、」
赤「ぅぁ、んぅ、」
薬が効いてきたのだろう、ぽろぽろと涙を流しながら青の方に体を預ける赤。
桃『深くやったなぁ、』
傷跡を見ると浅いものや深いものの傷が手首から腕の上の方までびっしりついていた。
青「僕救急箱持ってくるよ」
桃『お願い』
涙で顔がびしょびしょになってる赤の顔をハンカチで優しく拭く。
桃『ずっと苦しかったんだな、。』
薬で眠った赤に呟いていると青が戻ってきた。
青「今から助けてあげればいいんだよ。」
桃『そうだな。』
青「明日仕事でしょ、僕が赤くんの手当するから寝ちゃいなよ」
青「なんかあったら必ず呼ぶから」
桃『んー、わかった。』
桃『ほんとありがとな』
青「いつも助けられてるからね」
桃『手当終わったら俺の部屋に運んでほしい。』
青「いいよ、僕もリビングで寝るからここに居るよ」
桃『わかった。それでもいいよ』
桃『じゃあいくな』
青「うん、おやすみ」
桃『はーい。』
・
青side
赤くんが眠りについてる間に手当を終わらせてしまおうと手際よく薬を塗ってガーゼを固定して包帯を巻いた。
僕自身も感情がぐちゃぐちゃになるとやってしまう。
僕の理由と赤くんがする理由は違うかもしれないけれど苦しくてやってしまうことは変わりない。
きっと僕にしかできないことがあるはず。
起きた時にまたパニックにならないように傍で起きててあげよう。
明日病院から帰ってたから寝ればいいしね。
・
午前4時を過ぎた頃僕はソファーの前に布団をひいてゴロゴロしながらスマホをいじっていた。
赤「ぅ…」
赤くん起きたかなと体を起こして赤くんの顔を見ると眉間にしわを寄せうなされてるようだった。
青『赤くん…?』
赤「ぅ…ぁ…ゃぁ…」
あまりにも苦しそうだから起こしあげようと声をかける。
青『赤くん起きて、』
赤「ぅ…んッ、」
青『あ、起きた、』
青『大丈夫?凄い魘されてたけど…』
赤「ぁれ…おれ、」
青『怖い夢見た?』
赤「…うん、みた。こわかった。」
青『そっかそっか。しんどかったね。』
夢のことを思い出したのか、またぽろぽろと涙を零す赤くんの背中をそっと摩る。
赤「おれ、なんでここにいるの、。」
赤「ぃ゙ッ、」
痛みが走ったのか声を出して自分の左腕を見て驚いている。
青『ちょっとしんどくなっちゃったみたいでね。』
青『疲れて寝ちゃったから僕も一緒にここで寝てたの。』
赤「ごめんなさッい、、おれ、迷惑かけてばっか、」
青『大丈夫、大丈夫だよ。』
青『赤くんはしんどかったんだもんね。色々不安なんだもんね。』
赤「…ぐすっ、」
赤くんが発する言葉からしてきっと桃くんの部屋で起きてからの記憶はないのかな。
青『赤くんに明日のことについて説明してもいいかな?』
赤「入院のこと、?」
青『そうだね、そのお話もしようかな。』
赤くんがまたネットに転がってる情報を変に受け止めないように僕が説明しなきゃね。
それから僕はなるべく分かりやすいように説明した。
赤くんは不安そうだったけれど赤くんの疑問や不安なことを聞いてそれに答えると少しずつ安心してきた様子が見れた。
赤「スマホ…時間決めたら使っていいの、?」
青『赤くんの体調が良くなってきたら病院のタブレットを使っていいんだよ。』
赤「Twitterとかは見れない、?」
青『そうだね、それは難しいかな。』
赤「LINEも、?」
青『できないかな、だから入院する前に仲のいいお友達には説明のLINE打っといた方がいいかもね。』
赤「うん、そうする、。」
青『あと不安なことはあるかな?』
赤「今はない、」
青『じゃあまた不安なことができたら遠慮なく教えてね!』
赤「わかった…」
青『明日からYouTube見れなくなっちゃうから今日は眠くなるまでYouTube見ちゃおっか』
赤「いいのっ、?」
青『桃くんには内緒だよ?笑』
赤「うんっ、わかった、!」
それからは赤くんが好きなYouTuberさんを見たりお互いの好きな曲を聴きあったりして過ごした。
赤「青ちゃん、次はこれみたいっ、」
青『いいね、じゃあこれ見たら少し横になろっかね』
赤「うんっ、そうする少し眠くなってきた」
動画を1本見てからテレビを消して電気も少し暗くした。
青『僕真っ暗なの苦手だから少し明かりつけても大丈夫かな?』
赤「俺も苦手、。」
青『一緒じゃん、気が合うね、笑』
そんな会話を交わして2人で同じ布団に入った。
一人で寝たいのかなと思って聞いたけど2人で寝たいという可愛い返事が返ってきたのでるんるんで2人で同じ布団に入った。
とても可愛い。
青『おやすみ、赤くん』
・
桃side
目が覚めるとカーテンの隙間から日が差していて朝だとわかった。
赤は大丈夫だろうか、
いつもならトイレを済ませてリビングにいくが赤のことが心配になり先にリビングへ向かう。
ちらっとリビングを覗くと青と一緒に話しながら朝食を作る赤が居た
青「あ、桃くんおはよう!」
赤「おはよ!」
桃『おはよー、朝から元気だな』
青「桃くん朝弱いもんね」
赤「そうなの?」
桃『朝からハイテンションなやつの方が少ねえから』
青「それはそう笑」
赤「青ちゃん目玉焼き焦げちゃうよ、!」
青「わ、わ、忘れてた!!」
赤「ふふ、笑」
桃『お前ら仲良くなった?』
青「昨日お話して一緒に寝たもんね〜?」
赤「うん!」
赤「今日病院行く前にアイス買ってくれるって約束たのっ!」
桃『そーなのか、良かったじゃん』
桃『青なんの話したん?』
青「まあ色々ね、後で話すよ」
青「じゃあみんな揃ったからご飯食べようね!」
そっからごはん食べて着替えて仕事の支度を済ませた。
玄関で靴を履いていると青がきて昨日の様子を共有してくれた。
俺の部屋で起きた後の記憶がないこと
入院する上の生活やルールなどを話したこと
赤が前向きになってくれたこと
青も抱えやすい性格だからなにか通じ合えるものがあるのだろう。
桃『なるほどな、』
桃『とりあえず赤が青に心開いて良かったよ。』
桃『担当看護師にしちゃっていい?』
青「もちろん」
桃『笑、お願いするな』
桃『じゃあ行ってくる』
青「行ってらっしゃい!」
愛する青とバードキスをしてから玄関のドアを開け勤務する病院へ向かった。
・
赤side
昨日青ちゃんと話したとはいえ不安だ。
大丈夫かな、。
そわそわして不安でいっぱいになる。
〈とんとん〉
赤『ぁッ、』
青「赤くんどうした?」
気が付くとソファーに座りながら手の甲をつねっていた。
青「手痛くなっちゃうからこのクッション握ってな。」
青「なにか不安なことがあるのかな?」
なにが不安なのか改めて聞かれると上手く言葉が出てこない。
何に不安を感じているのだろう。
赤『わか…んない、』
嘘つきだって言わるかな。
演技って思われるかな。
青「そっか、わからないかぁ、」
青「理由がないと自分でも周りも解決できないから苦しいよね。」
赤『ぐすっ、うぅ、』
青「大丈夫、大丈夫だよ。」
青「少し落ち着いてからゆっくり支度しようね。」
・
青ちゃんに背中を摩られていたら落ち着いてきてまだ不安は残っているけれどなんだか安心した。
青「落ち着いてきたかな?」
赤『ぅん、大丈夫、』
青「そっか、良かったっ」
青「髪触ってもいい?」
青「クシで赤くんの髪とかしてあげる!」
赤『うん、っ』
髪をとかしてもらうなんて初めてだ。
俺のために行動してくれてる。
俺のことを見てくれてる。
嬉しい。
青「よーしできた!」
青「昨日洗った服乾燥機で乾かしたからそれ着よっか」
赤『ありがと…っ、』
それから着替えて靴を履いて病院へ向かうため外へ出た。
・
青「電車苦手なんだっけ」
赤『ちょっとだけ、でも大丈夫だよ』
青「じゃあしんどくなったらすぐ教えてね?」
青「まだ予約した時間より早いから休みながら行こう」
優しい。
思いやりで溢れてる。
素敵だな、。
青「そこ座れるから座っちゃいな。」
赤『うん、っ、』
そこから降りる予定な駅について改札をでると青ちゃんが俺の手をとって案内してくれた。
赤『ぁ、ここ』
青「そう!アイス食べたいって言ってたでしょ?」
青「サーティワンでも大丈夫?」
赤『でも高い、』
青「僕も食べたかったからいいんだよー!笑」
青「全部値段一緒だから好きなの頼んでね?」
赤『…うんっ!』
・
青ちゃんとアイスを食べてからタクシーに乗って病院へ向かった。
運転手「着きましたよ。2600円です」
青「ありがとうございます!」
青「よし、赤くん降りよっかね」
赤『…』
タクシーを降りて走り去ったタクシーをぼんやり眺めた。
青「赤くんいこっか」
赤『ぁ…お金払う、』
青「いいよいいよ、今日は僕の奢り!気にしなくていいからね」
赤『わかったッ、ありがとう、』
青「感謝を伝えてくれてありがとうね嬉しいなぁ」
また桃くんと同じ。
別に偉くないことを褒めてくれる。
嬉しいかも、。
・
待合室のモニターに自分の番号が映るらしくモニターを眺めながらソファーに座っている。
赤『…、』
青「大丈夫大丈夫、」
俺が切羽詰まってたのを察してくれた青ちゃんが俺の手を握ってくれた。
患「あっ!あっ!ぎゃぁぁ゙」
赤『びくっ、』
いきなり悲鳴のような声を上げる人。
車椅子でベルトを付けて暴れる人。
色んな人がいる。
俺も傍から見たらおかしい人なのかな。
こわい。
・
青side
病院について受付を済ませてから待合室で座っていると患者さんがパニックになってしまった。
赤くんを見るとびくっとしてから固まって下を見ている。
手の空いている看護師達がパニックになった患者さんの相手をする。
赤くんの手には異常なほど力が入っていて、僕と繋いでた手も離して包帯のついた腕をかこうとしたから急いで止めると赤くんの息が荒くなってることがわかった。
赤「はぁっ、はっ、」
青『赤くん?聞こえるー?』
赤「ゔぅ、はっ、かひゅ、」
呼び掛けには反応なし。
看「大丈夫ですか?」
青『あ、大丈夫です。僕ここで勤務してる看護師なので。』
看「わかりました。なにか必要なことがあれば声掛けてください」
青『ありがとうございます。』
まだ落ち着く気配のない赤くんに声をかけ続ける
赤「はっ、はひゅっ、」
青『大丈夫、大丈夫だよ。』
青『深呼吸しようね。』
赤「すぅっ、はっ、はッ、」
深呼吸しようとしてるということは僕の声が届いてるってこと。
一安心しながらあと少しの辛抱だと声をかけ続けるとモニターに〈524〉と僕達の番号が出てきてしまった。
走って診察室へ入り桃くんを呼ぶ
・
桃side
看護師から次の診察する人のカルテを貰った。
名前を見ると赤だった。
呼び出しのボタンを押すと直ぐに入ってきたのは焦った顔と青だった。
すぐ来てとのことだったので何事かと後をついて行くと軽く過呼吸気味な赤がいた。
桃『赤ー?聞こえる?』
赤『はっ、かひゅっ、、』
桃『深呼吸しような』
桃『吸ってー?』
赤「はひゅっ…げほっ、」
桃『吐いてー』
赤「はぁー、はっ、」
桃『ん、上手』
何回か続けると落ち着き少しぐったりしてしまった。
桃『青、赤のこと運べる?』
青「うん運べる。」
青に赤を抱っこしてもらい診察室へ入った。
・
桃『ここまで来る間でこの状態になったのは今が初めて?』
青「うん、電車乗った時もタクシー乗った時も少し不安そうだったけど強迫症状は出てなかったよ」
桃『そっか、』
桃『赤ー?』
赤「ん…」
桃『今不安なことある?』
赤「…なぁ、い、」
桃『眠い?』
赤「…、」
こくっと頷き座りながらウトウトする赤。
桃『もう病室に行っちゃおっか』
青「そうだね。」
桃『赤、ベッドで休もっか?』
赤「…こくっ、」
桃『じゃあ外来診察が終わったら俺もそっち行くから』
青「はーい、頑張ってね」
桃『ありがと』
・
赤side
眠い、凄く眠い、
診察室を出て青ちゃんと手を繋いで看護師さんの後を付ける。
ついた病棟に入ると前にいた看護師さんが後ろに周り出口のドアに鍵をかけた。
逃げれない。
赤『ここやだ、』
青「んー、嫌になっちゃった?」
赤『外出れない、』
青「お散歩する時間があるから出れるよ。」
赤『そーゆうことじゃない、ッ』
青「とりあえずベッドまでいこ?そこでゆっくりお話しよう」
赤『…ッ』
青ちゃんに手を引かれて病室のベッドまできた。
青「赤くん、疲れたでしょ。」
確かに疲れた。
赤『うん、ッ』
青「不安でいっぱいなのは疲労からくる時もあるからね。」
青「寝ちゃいな。起きたら桃くん来るかもよ」
赤『わかっ、た』
横になって青ちゃんにとんとんされてたらだんだん眠くなってきて俺は眠りについた。
・
目が覚めると景色は変わってなくて夢じゃなかったことにがっかりした。
周りを見渡すと隣にいた青ちゃんの姿がない。
ひとりぼっちな孤独感を感じて急いで病室をでる。
赤『はぁっ、はぁっ、』
駆け足で歩くと見慣れた青色の髪をした人がナースステーションに居た。
青「あれ、赤くん起きたの?」
赤『…っ、』
今の青ちゃんは私服じゃなくて看護師の服に着替えていて病院の人だって痛感する。
青「桃くん病室に居なかった?」
赤『…、』
話したくないもん、
こんなところ早く出たい、
青「ほら、病室戻ろう」
青「桃くんと会いたいでしょ?」
ほら、と出してきた手を握ることはできなかった。
青「んー、ほら、おいで」
無理やり手を握られる感覚が好きじゃなくて手を払ってしまう。
赤『やだ、っ』
桃「あれ〜?りっさんー?」
赤『ねえ、ここやだ、桃くっ、』
桃「なんで嫌なの?」
赤『閉じ込められてる感じして無理、』
桃「赤の体調が良くなったらここから出れるから少し頑張ろうな」
赤『何日で出れるの!もうやだ!!』
桃「何日とはまだ言えないなぁ、赤の頑張り次第だよ。」
赤『何を頑張ればいいの?ぐすっ』
桃「それも一緒に話し合おうな。」
桃「明日診察するから今日はゆっくり休もう」
赤『…、』
桃『病室戻れる?』
赤『桃ちゃんと一緒がいい、っ』
桃「わかったわかった、笑」
・
桃side
赤を病室へ連れていき寝かした後医局に戻ろうかと思ったがなんとなく青のいるナースステーションへ寄った。
青「あ、桃くん」
桃『さっきはありがとな』
青「んーん、なんも出来てなかったよ。」
桃『そんなことない、ちゃんと赤に歩み寄ろうとしてたじゃん』
青「僕嫌われちゃったかな」
桃『赤もいきなりここに来て不安が募ってたんだろ、大丈夫だよきっと』
青「そうだといいなぁ。」
桃『明日の様子次第で何ヶ月入院するか決めようかな』
青「うんうん、」
桃『俺今日日勤だから帰るな』
桃『赤のこと頼んだ』
青「まかせて」
・
続きは気が向いたら書きます