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高校二年生・仮名:Aさん
前に、同級生の男子に無理やりキスをされました。
それを、誰かに見られてたみたいで、
いつの間にか「自分から誘った」って噂に変わってました。
SNSでも遠回しに名前を出されて、
学校でも「近づくとヤバい」とか言われて、避けられています。
私は、ただ怖かっただけなのに。
何が正しくて、何をどうすればよかったのか、もう分かりません。
遥
「……なにそれ、マジで意味わかんねぇ」
「被害に遭った子が孤立して、
加害したやつが普通に暮らしてんの、どんな地獄だよ」
(拳をぎゅっと握る)
蓮司
「まぁ、“どんな地獄か”って、
それが“わりと現実寄り”なのが余計に嫌だよね」
「学校って、正義より噂が強い場所だからさ。
“弱いほうが悪い”って空気、平気で流れる」
日下部
「……Aさんが“正しさ”を探そうとしてるのが、つらい」
「ほんとは、“されてはいけないことをされた”だけなのに」
「でも、“周囲の沈黙”が、それを歪めてしまう……」
蓮司
「てか、“誘った”って、誰情報なのそれ。
目撃者?それとも、第三者の勝手な妄想?
正直、“女は自業自得”って語りたいだけの連中、
想像で火つけて燃やしてるだけじゃん」
遥
「……あのな、
“怖かった”って書いてあるだろ。
その時点で、もう終わってんだよ、相手が」
「力とか、関係性とか、空気とか……
それで逆らえなかったら、“同意”にはなんねぇんだよ」
蓮司
「うん、“同意”ってのは、“恐怖で押し黙らせないこと”だからね」
「でも残念ながら、そういう概念、
“男子校的ネット空間”ではマジで通じないことがある」
「Aさんは、まともな言葉が通じない連中の噂の中に、
一人で落とされたんだよな」
日下部
「……孤立って、ほんとは“誰かが手を引けば終わること”なのにね」
「“怖い”って言葉を、“軽い”としか捉えられない人間が、
空気を壊さないために、“怖がった人”を切り捨てたんだと思う」
遥
「でも、Aさんはちゃんと、ここに声を送ってくれた。
その時点で、孤立は“始まりの途中”で止まったんじゃね?」
「……声にできるって、ほんと、強いよ。オレ、そう思う」
蓮司
「“どうすればよかったか”って言うけどさ、
それ、“君のセリフじゃない”。
それは“止めなかった奴ら”のセリフであるべき」
日下部
「Aさんは、何も間違ってない。
“怖かった”って気持ちは、
もっと信じてよかったと思う」
蓮司
「正しさがねじ曲がる空気に、
“なにも信じられなくなる”のは当然だけど、
それでも、こうしてここに声が届いた。
……それが、事実」
🗝三人からのことば
蓮司:
「“噂にされること”と“事実がそうであること”は別物。
言ったもん勝ちの世界に、“本当”は潰されがちだけど、
潰された側にこそ、ちゃんと意味が残る」
日下部:
「“怖かった”と感じた自分を、信じてください。
その気持ちは、誰かの都合で汚されていいものじゃない」
遥:
「……声、届いたよ。オレらが受け取った。
だから、もう“ひとりじゃない”って思ってほしい。
孤立は、ここで止めよう」