📩 相談
高校一年生・仮名:Sさん
担任の先生が怖いです。
怒鳴られたり、叱られたりするわけじゃないけど、
すごく静かに、「わかってるよね?」とか「これ以上は期待できない」とか、
じわじわ責められる感じで言われます。
周りの友達も「優しい先生だよね」って言ってて、誰にも相談できません。
どこまでが自分の甘えで、
どこからが“おかしい”なのかも分かりません。
遥
「……は? 何その言い方、ムカつく」
「『怒鳴ってないからセーフ』って?
いや、ぜんっぜんセーフじゃねぇからな」
蓮司
「静かに刺してくるタイプか……厄介だね」
「“わかってるよね?”って、あれだよね。
言葉のフリして、逃げ道ごと潰すやつ」
日下部
「“優しい先生”って、周りが言ってる分だけ、
Sさんの“違和感”は孤立させられてるんだと思う」
「“普通のふりした圧”って、本当にしんどいから」
遥
「なんでそういうヤツって、こっちが何も言えない空気だけ
すげー手際よく作るんだろうな」
「明確な暴力じゃないから“被害っぽくない”ように見えるけどさ、
じわじわ心削られてんじゃん」
蓮司
「“甘え”って言葉を出された時点で、
もう話がズルいんだよね」
「“自分が悪いのかも”って相手に思わせた時点で、
教師として負けてると思うけどな」
日下部
「先生って、“言葉の力”を一番よく知ってる立場なはずなのに」
「それを“支配のため”に使うのは、暴力と変わらない」
蓮司
「てか、“これ以上は期待できない”って、
成績?態度?存在?……どこにかかってんのそれ」
「“あいまいに絶望させる”っていう、いちばん卑怯なやり方」
遥
「しかも、周りは“いい先生”って思ってんのが、またキツい」
「Sさんの感覚のほうが正しいって、誰かがちゃんと
言ってくれないと、マジで心が潰れるよ」
日下部
「“怖さ”がはっきりしないぶん、
逃げる理由も分かりにくくされてる」
「でもそれって、怖さとしては“本物”だよ」
蓮司
「“甘え”かどうかなんて考える必要ないよ」
「“おかしい”と思ったら、それが答え。
“おかしくないこと”って、そもそも悩みにならないから」
遥
「……オレらは、Sさんの違和感、ちゃんと受け取ったからな」
「“優しいってことにされてる圧力”に、ひとりで潰されんなよ」
🗝 三人からのことば
蓮司:
「“静かな支配”は、“声を上げにくい圧力”の最たるもの。
誰にも見えないぶん、苦しさはより深く、孤独になる。
でも、そう感じた自分を疑わないで。そこに嘘はないから」
日下部:
「“怒られてないから平気”ではなく、
“傷ついてるなら、それがすべて”です。
言葉のかたちじゃなく、受けた痛みが事実です」
遥:
「“あの先生って優しいよね”って空気に、
無理して飲まれなくていい。
Sさんの感覚はちゃんと届いた。だから、
“それでも違和感がある”ってこと、大事にしてほしい」