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「る……瑠衣っ……」
彼女の身体を繋がった部分に押さえ付け、狂気に孕んだように肉塊を突き続けると、下腹部から吐精感が湧き上がった。
絶頂を迎えた後の瑠衣の中は、まだ侑の肉杭に強く絡みついている。
「っ……ぐっ……はぁっ…………くっ……瑠衣っ!——」
愛しい女の名を呼んだ瞬間、侑の肉槍から夥しい量の白濁が薄い膜越しに注がれていく。
瑠衣の中に放たれている熱の感触を確かめながら彼女は瞳を潤ませ、侑は強く抱きしめたまま、時折身体をビクっと震わせながら熱を吐き出している。
精の残滓も全て出し切っても、侑は自身を引き抜かずに瑠衣を抱きしめ続けた。
「せんせ……?」
「…………瑠衣。もう少しだけ…………このままで……いさせてくれ」
行為が終わると、すぐに避妊具の処理をする侑が、珍しく身体を結びつけたまま瑠衣を抱きしめている。
「…………瑠衣の全てを……まだ…………感じていたいんだ……」
触れるように瑠衣の唇を塞ぐと、侑は尚も抱きしめ続けた。
ひとしきり彼女を抱擁した後、侑はゆっくりと自身を引き抜き、避妊具の処理を済ませた。
再び包み込むように瑠衣を腕の中に閉じ込め、ベージュブラウンの髪に唇を落とす侑。
(こんなに愛おしい存在に巡り会えたのは……アイツが言ってた『奇跡』ってヤツなのだろうな……)
友人、葉山怜が以前言っていた言葉を、不意に思い出した。
こんなに愛していると思える女に再び出会えた事、瑠衣以上の女に出会う事は、この先、もうないだろうと思う。
例え彼女が過去に娼婦だったとしても、侑には関係ない事だ。
彼にとって彼女の全てが狂おしいほどに愛おしく、かけがえのない存在なのだから。
華奢な肢体を抱きしめながら、侑は誓う。
この女を……九條瑠衣を…………この先の人生、どんな事があっても愛し抜く、と。
不意に瑠衣の顔を見やると、彼女はいつしか眠ってしまったのか、侑に身体を預けて小さく寝息を立てている。
「…………愛してる……瑠衣……。誰よりも…………お前だけを……」
ポツリと呟きながら瑠衣を更に強く抱きしめて、侑はそっと瞳を閉じた。