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これからは俺に甘えろ! 柊様素敵🩷 花梨ちゃん柊様に甘える特訓たくさんしてもらって❣️ 柊様だから包み込まれると安心してリラックスできるのよ そこに早く気がついてね 花梨ちゃん🩷
だいぶ前に、ブログで臨床心理士の方と交流してたことがあって、「長子は甘え下手」と聞いた。その方とわたしはどちらも三人きょうだいの長子やねんけど、その方はそうとしても、わたしは、甘えるというよりは「人生舐めてる」と普段言われているのはなんでだろう~。 ところで、キノコ言葉もあるらしく、エノキダケは、「協力」、「共存共栄」らしい。白タク1号2号で、共存共栄かな。いや、「類は友を呼ぶ」だけのような気もせんでもない。
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!グイグイ最高!!
花梨は、柊が片付けをしている間、スマホをいじりながらテレビを見ていた。
片付けが終わると、柊に礼を言ってからコーヒーとデザートの準備を始める。
デザートは、先ほどスーパーで買った特製オリジナルクッキーにした。今回初めて買った新作だ。
クッキーを皿に並べ、その隣には皮ごと食べられる葡萄も添えた。
コーヒーとデザートを持っていくと、柊が「ありがとう」と言ってコーヒーを一口飲む。
「美味いな」
「カフェで飲むコーヒーも美味しいけど、休日前に家で飲むコーヒーもいいですよね」
「そうだな」
そして、柊はクッキーを一枚つまんでから花梨に尋ねた。
「花梨はクッキーが好きだって言ってたよね?」
柊が好みを覚えていてくれたことに、花梨は驚く。
「はい」
「これは、サクサク系だな」
柊はそう言ってクッキーを一口食べた。
花梨もナッツ入りクッキーを一口食べてみる。
「美味い!」
「美味しい!」
「クッキーなんて久しぶりに食べたよ。クッキーって言ったら、ホワイトデーのお返しのイメージだな」
「課長はバレンタインのチョコいっぱいもらったでしょうから、お返しが大変だったのでは?」
「そんなでもないよ。確かクッキーの意味は『友達』だったっけ?」
「そうです。チョコは『両想い』で、キャンディーだと『好き』。 で、マカロンだと確か『特別な存在』でしたね」
「俺の学生時代には『マカロン』なんてなかったぞ?」
「ふふっ、ジェネレーションギャップですね」
花梨が勝ち誇ったように笑うと、柊が花梨の頭を軽くコツンと小突いた。
「でも、懐かしいです。学生時代は自由で伸び伸びしていたから……」
「今は伸び伸びできないのか?」
「そうですね……あの頃のようにはなかなか……」
「我慢なんかしないで、もっと伸び伸びすればいいじゃないか」
「そうありたいとは思うんですけど……」
そう言って、花梨はもう一口コーヒーを飲む。
すると、柊がカップをテーブルに置いて言った。
「花梨は甘えるのが下手だよな?」
「え?」
いきなりそんなことを言われたので、花梨は驚く。
「気負い過ぎていつも肩に力が入りすぎてる。もう少し力を抜いて、他人に頼ったり甘えたりしてもいいんじゃないか?」
その言葉は、花梨の胸の奥に静かに突き刺さった。
(甘え下手? 私は、人を頼ることが苦手なの?)
柊に言われてみて、初めて気づいた。
「言われてみれば、昔から人を頼ったり甘えたりするのは苦手だったかもしれません。周りに頼れる人がいなかったので、自然とそんなふうになっちゃったのかも……」
「頼れる人がいない?」
「はい。両親はあんなだったし、これまで付き合ってきた人たちも、頼りにならないというか……。どちらかというと、甘えるよりも甘えられることの方が多かったし……」
「そうか……」
家族がいても恋人がいても、常に孤独だった。あらためてそのことに気づいた花梨は、愕然とした。
(私だって、誰かに甘えてもっと楽な人生を歩みたかった。でも、そうはならなかった。つまり、これが私の持って生まれた運命だったのかも……)
沈んだ花梨の表情を見て、柊は静かに口を開いた。
「これからは、俺に甘えろ」
「え?」
「俺たちはつき合ってるんだろう? だったら、これからは俺に甘えればいい」
「…………」
突然そんなことを言われても、花梨は素直に「はい」とは言えない。
実際、柊と付き合っているという実感がなかったので、甘える以前に彼とどう接していいのか分からなかった。
戸惑う花梨を見ながら、柊は再び口を開いた。
「まずは、甘え下手なお嬢さんを、甘え上手な女に躾けるのが俺の使命だな」
柊はそう言ってニヤッと笑い、残りのクッキーを口に入れる。
そして、続けた。
「こっちへおいで」
花梨は耳を疑う。
「え?」
柊はもう一度同じ言葉を繰り返す。
「こっちへおいで。今から甘える練習だ」
花梨が驚いた表情を浮かべまったく動こうとしないので、しびれを切らした柊は自ら近付いてくる。
そして、花梨を引き寄せると、背後から包み込むように抱き締めた。
「あ……」
「いいから、そのまま力を抜いて俺に身体を預けてみろ」
「え? でも……どうしてこんな?」
「まずは物理的に甘える練習からだ。スキンシップは大事だからな」
「…………」
そう言われても、花梨は緊張のあまり無意識に力が入ってしまう。
「リラックスだよリラックス。目を閉じて俺に寄りかかれ」
言われるがままに、花梨は柊に身体を預けると、静かに目を閉じた。
耳元に感じるかすかな息遣い。
背中に伝わる体温。
柊のたくましい両腕が花梨を包み込み、今までに感じたことのない安心感に満たされていく。
(なんて心地いいの……)
花梨は包み込まれる感触に癒されながら、徐々にリラックスし、その心地よさに身を預けていった。