華子の初恋

三船華子・27歳。 それまでプライドだけで生きてきたような華子は、 安定した生活を得る為に、ハイスペックな結婚相手を探す事に必死だった。 しかし、歳を経るにつれ、全てが上手くいかなくなってくる。 恋も仕事も、理想は遠のいていくばかりだ。 『もうダメかもしれない...』 自暴自棄になった華子は、 ある夜、踏切内に入り自殺を図ろうとする。 その時、見知らぬ男が華子を救った。 男の名は、日比野陸・44歳。 陸は元自衛官。 自衛官時代は、空挺レンジャーとして、 最強の精鋭メンバーが揃う第二空挺団に所属していた。 しかし31歳の時、災害救助の際に怪我を負ってしまう。 その後は最前線を退き、数年間教官として指導にあたっていたが、 34歳の時に自衛官を退役。 その後は、知人からの誘いで飲食店に勤務した後、 現在は飲食業や不動産業を主軸にした会社を経営している。 育った環境が全く違う二人が、ある日偶然出会い、 日々交流を重ねていく。 そこに芽生えたものは......？