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ちいさな手の、まほうの道

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ちいさな手の、まほうの道

13 - 第13話 大風に乗ってしまった日

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2025年08月16日

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つぎの日の朝、わたしは昨日よりも大きな紙のつばさを作った。新聞だけじゃ足りなくて、古い包装紙や、

おばあさんにもらった茶色い紙袋までひらいて使った。

背中につけると、まるで自分が本当に鳥になったみたい。


丘の上は、いつもより風が強かった。

空には白い雲がゆっくり流れていて、

森の木々がざわざわと歌っているみたいな音をたてていた。


「今日は…飛べる気がする」

そうつぶやいて、両手をいっぱいに広げた。

つばさが風をうけて、ぱたぱたと紙が鳴る。


思いきって走り出すと──

びゅおおおおおっ!


突然、つむじ風みたいな大風がふいてきた。

足が地面からふわっと離れ、

からだが宙に浮いた。


「うわああああっ!」

森が足の下に小さくなっていく。

心臓はドキドキ、耳は風の音でいっぱい。

でも、恐いよりも、目の前に広がる景色に息をのんだ。


村の屋根も、広場の金色の卵も、

そしてそのずっと先に、

星の粉のきらめきが空へと続く道のように伸びていた。


「……あれが、星の女王さまのところ?」


でも次の瞬間、風が少し弱まって、

わたしはゆっくりと地面に向かって落ちていった。

最後はふかふかの草の上に、ぼすんっ。


しばらく寝転がったまま空を見上げて、

わたしは決めた。

──いつか、ちゃんと自分の力で、

 あの粉の道をたどってみせる。


ちいさな手の、まほうの道

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