テラーノベル
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#衝撃のラスト
山根利広
578
#オリジナル
28
14歳の少年、太郎は、怪しげな老人から妖怪を捕まえ、使役することのできる壺をもらった。その壺で「垢舐め」「油取り」「網切」「袖引き小僧」「高女」「目目連」「塗り壁」「カイナデ」「蜃」「ウバ」「産女」「かふらたい」などの妖怪を捕まえ、夜道を歩く女子高生などにいたずらをして遊んでいた。
そんな太郎だったが、その日、たまたまいつも持ち歩いている壺を家に忘れて学校に来てしまった。
「あちゃ、一度家に取りに行かないとな……」
太郎は家があまり好きではなかった。父親がろくでなしで、何かというとすぐに暴力をふるうからだ。
そんな太郎の父、二郎が壺を見つけてしまった。
「なんだこりゃ? 太郎のやつ、最近いつも夜遊びまわっていると思ったら、こんなもの拾いやがって……」
と、そこへ、
「おい、二郎、いるか?」
太郎の父二郎の兄、一郎がやってきた。二郎は一郎から金を借りていたのだ。
「あ、兄さん。す、すまねえ、金を返すのはもうちょっと待ってくれ」
「ああん? てめえ、ふざけてんじゃねえぞ……」
一郎は二郎よりさらに凶暴な、ろくでなしだった。
「ま、待ってくれ、兄さん。そうだ! この壺を、金の代りに持ってってくれ。知り合いからもらったんだ! 高価な壺らしい」
その場をごまかすためのでたらめだった。
「ああん? こんなの、ほんとに価値あんのか? てめえ、嘘だったら容赦しねえからな」
とはいえ、二郎に金がないことを知っている一郎は、とりあえずその壺を受け取って帰った。この壺が妖怪の壺だったのである。
本来は所有者に妖怪を見る力と正体を知る力、それから妖怪を捕まえ、使役する力を授ける壺だったが、今、本当の所有者は太郎である。一郎は、壺を手にしている間、妖怪を見る力と、すでに捕まえた妖怪を使役する力だけを手にした。つまり、新しい妖怪を捕まえることが出来ず、妖怪を見ることはできても正体を知ることはできない。ただ、使役する都合上、すでに捕まえている妖怪の能力は知ることが出来る。
「こりゃ、とんでもねえ壺じゃねえか。二郎のやつ、知らなかったのか? それとも、俺だけが選ばれた能力の持ち主だったのかもな」
一郎はさっそく壺を悪用しようとした。最初に考えたのは、若い女の塗り壁で閉じ込め、襲うことだった。しかし、それは実行できても、結局自分が捕まるだけだと気づいた。
「ちっ、警察から逃げたり、脱獄したりする能力はなさそうだな……」
そこで自分が直接手を下すのはあきらめた。ただ、太郎はしょせん子どもで、いたずら程度のことしかしなかったが、一郎ははるかに凶暴な人間だった。
「どこかに幸せそうな面した女がいたら、人生めちゃくしゃにしてやりてぇな」
(続く)
コメント
1件
第16話お疲れさま〜!😭💕 おじさん編突入か…!一郎の悪役っぷりがもうヤバすぎて震えたわ…💦 正体知らずに壺持ってるの、逆に危険な香りしかしないんだけど!? 太郎くんの父親とおじさん、どっちもクズすぎて胸糞悪いけど、ここからどう転ぶか気になりすぎる…!続き、マジで待ってるからね!🔥