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星川「はぁ〜…!楽しかったぁッ〜……!!!」
息を一杯に吸い込んで、楽しいさを吐き出して
だけどまだ余韻に浸っている眼差しで夕日を見つめる
甲斐田「楽しそうでよかったですよ…」
駅まで2人で歩きながら日を振り返る
コラボカフェの料理や遊んだ物、テンションが上がりすぎた星川
星川さんは話してる途中、ずっとずっと目を輝かせてた
だけど、いつもとは違う哀愁漂う悲しそうな目
甲斐田「…」
やっぱり、完全に悲しさを拭えないんだなって思い知らされる
駅に付いて、切符を買って
改札を通って電車に乗る
ガタンゴトン…ガタンゴトン……
と、電車の音が体に響く
疲れたのか星川さんは目を虚にしながら席にもたれる
星川「甲斐田ぁ……着いたら起こして…」
甲斐田「僕寝れないじゃないっすか…」
甲斐田「まぁ、起こしますよ」
そう言うとすぐに星川さんは眠りにつく
静かに寝息を立てながらすやすやと眠る星川さん
いつもなら別に何も感じない彼女の寝顔は
やはりどこか寂しそうだった
甲斐田「ぅっ……」
また眩しい光が目を刺激される
ふと外を見れば、夕日が海を染めている
来る時はあんなに綺麗だったのに
今はただ眩しくて鬱陶しくて仕方がない
僕はすぐにカーテンを下ろした
甲斐田「はぁ……」
来週には…夏祭りか
折角なら星川さんと行きたいけど…流石に今からは誘えないか
長尾と弦月はまだしも
フミさん達に申し訳ないな
『次は〜虹時駅〜虹時駅〜』
電車内にアナウンスが響き渡る
もう日も沈みきり、
晴れた夜空には一番星が輝いている
甲斐田「星川〜…降りるよ」
星川「ん…んーっ……!わぁった…」
眠そうに目を擦り
2人で駅に足をつく
切符を改札に通し、駅を出て、また
横断歩道に出る
甲斐田「…」
星川「…」
横断歩道のボタンを押し
青色になるのを待つ
星川「…ありがとね、今日」
急にそんな事を言われて
青信号になっても足が動かずにいた
星川「なにそんなにビックリしんてだよ…っ笑」
甲斐田「いやなんか…星川がお礼を言えるんだなって」
こんな事言ったら
きっといつもみたいに怒られる
星川「はぁ?!お前っさぁ〜?!」
ほらね
甲斐田「…」
星川「…え、なんか言えよ」
なんか
このやり取りも、もう終わるんだな
甲斐田「…ホントに海外行くの?」
星川「ガチ」
甲斐田「ガチかぁ……」
いざ、友達が居なくなるのは
辛いもんだなって、急に実感した
2人で横断歩道を歩き始めて
分かれ道に立つ
甲斐田「…」
星川「んじゃ、さよなら〜」
甲斐田「ッ……」
甲斐田「”またね”!星川さん!」
星川「…!」
星川「またね!甲斐田っ!」
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