阿部ちゃんへの気持ちは、日に日に強くなる一方で、伝えられずに過ごすのが辛くなってきた。ずっと心の中で温めてきた決意を、ようやく実行に移す時が来たと感じていた。
それで思い切って、俺は阿部ちゃんを自分の家に誘った。
🖤「今日はちょっと家で飲まない?ゆっくり話したいし」
💚「いいね、お邪魔しようかな」
阿部ちゃんは少し驚いた表情を浮かべたが、すぐにその誘いを受け入れた。
二人は家に着くと、俺はすぐに冷蔵庫から酒を取り出し、二人分のグラスに注いだ。
💚「ありがとう」
🖤「お疲れ様、乾杯」
💚「乾杯」
二人のグラスが軽く触れ、音が響いた。
🖤「それにしても、最近忙しいね。練習も、仕事も。」
俺は何気なく話し始めたたが、心の中ではずっと阿部ちゃんに伝えなければならない言葉があった。
💚「うん、でも楽しいからいいんじゃない?」
阿部ちゃんはリラックスした様子で笑った。
その笑顔に俺の心は、ギュッと締め付けられる。
🖤「阿部ちゃん……」
俺は一瞬黙って言葉を飲み込む。
💚「どした?」
🖤「俺……阿部ちゃんのことが好き」
俺は、意を決して告白した。その声は少し震えたが、必死だった。
💚「え?」
阿部ちゃんは目を大きく見開き、驚きの表情を浮かべる。
俺はその反応に焦ることなく、続けた。
🖤「ずっと前から好きでした。でも、阿部ちゃんが舘さんのこと好きって知って、諦めようと思ったけど、やっぱりこの気持ちを隠せれなかったんだ。」
阿部ちゃんは黙って俺を見つめ、しばらくの間、沈黙が続いた。
その後、少し困ったように口を開く。
💚「めめ…」
阿部ちゃんは言葉を選ぶように話し始めた。
💚「俺、正直…恋愛としてめめを見てないんだ。ごめん……」
その言葉に、胸を締め付けられるような痛みを感じた。振られるのは薄々分かっていた。どう言葉を選んだとしても。
🖤「そっか…」
俺は無理に笑顔を作りながら、少し下を向いて言った。
🖤「わかった。でも、俺、諦めないから。」
💚「え?」
🖤「好きって思ってくれるまで、俺はずっとアプローチするから。」
阿部ちゃんは少し戸惑った様子を見せながらも、俺の真剣な瞳を見つめ返した。
💚「無理しなくていいのに…」
阿部ちゃんは小さく呟いた。
🖤「絶対好きって思わせるから」
阿部ちゃんの顔を見ながら微笑む。
阿部ちゃんはしばらく黙っていたが、やがて重い口を開く。
💚「ありがとう。でも今は、そういう気持ちには答えられないよ。」
阿部ちゃんはどこか切なそうに笑った。
💚「でも…俺、めめが嫌いなわけじゃないんだ。だから、気持ちを大事にして。」
🖤「うん、分かってる。でも、待ってるから」
俺は笑顔で言った。阿部ちゃんの気持ちを待つ覚悟を決めた時、心の中で何かが少し軽くなったような気がした。
あれから俺は、ずっと阿部ちゃんにかっこいいって思って貰えるように、アプローチを続けた。
阿部ちゃんは俺のことを無理に避けようとすることもなく、普段のように接してくれた。
💚「めめ、お疲れ様」
阿部ちゃんは笑いながら言ってくれた。
🖤「お疲れ様」
💚「最近めめ、大変じゃない?」
🖤「阿部ちゃんもじゃん笑 まぁ、大変だけど楽しいよ 」
阿部ちゃんの顔を見たら、その疲れも嫌なことも忘れられる気した。
そう思いながら、俺は帰る準備をした。
🖤「やっぱ俺、阿部ちゃんのこと好きだわ」
阿部ちゃんの耳元で、囁き微笑んだ。
🖤「またね」
俺は手を振り笑顔で帰った。
💚「え、ちょっ、懲りないなぁ 」
阿部は、ずっとアプローチしてくる目黒に飽き飽きしながらも、微笑んだ。
目黒の言葉が、 阿部の心に少しずつ響いてるのかもしれない。
そして、少し後。ついにその時が
💚「めめ、俺…」
阿部ちゃんに話があると呼ばれ、緊張しながらか俺は阿部ちゃんを見つめている。
💚「俺も、めめのこと…好きになったみたい」
その言葉に、俺は驚きとともに嬉しさが込み上げ、思わず阿部ちゃんを見つめた。
🖤「本当に?」
💚「…うん」
阿部ちゃんは優しく微笑んだ。
🖤 (あぁ…諦めなくて良かった…っ)
💚「こんな俺でも付き合ってくれますか?」
🖤「もちろん!阿部ちゃん好きだよ 」
俺は思わず阿部ちゃんの腕を引っ張り、抱き締めた。
💚「俺もだよ」
阿部ちゃんも驚きを見せながらも、俺に応えるように俺の背中に手を回した。
それから、静かに唇を重ねた。まるで何もかもが、この瞬間のために準備されていたかのように──。
付き合った後も、目黒は変わらずアプローチし続けたのこと。
完 ) )
コメント
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ハッピーエンド、ありがとうございました。急かしちゃってたらごめんね💦
めめ、良かったね!めめあべは世界救うから!