年上男子と腹ペコ女子

――――花木さんは、私のことをどう思っているんだろう。

思わず冷蔵庫の在庫をチェックする手を止め、考えを巡らせる。

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話すようになったきっかけは私だった。だけど、それよりもずっと前から花木さんのことは知っていた。

――――あれは、確か去年の春。

私は朝のスタンバイからシフトに入ることが多く、出勤前にコーヒーを買っていく、スーツに身を包んだ人達を相手に、開店と同時に忙しく仕事をしていた。

そんな中、初めて花木さんがお店に入って来た瞬間、店内の雰囲気が変わったのをよく覚えている。淡く染められた髪に、それが似合う少し垂れた優しげな目元、スッと通った鼻に緩く口角の上がった唇。高い身長に長い手脚のせいか、ラフなシャツとデニムを着たその姿がとても様になるその姿に、一瞬騒がしかった店内の視線が花木さんに釘付けになった。

花木さんはそんな店内の様子を物ともせず、真っ直ぐに私のいるレジに＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

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