このシェルターは地下深くまであるらしい。僕は鈴原教授に連れられて、エレベーターに乗った。
「もう意味はないことは分かっているのだけど、どうしても研究が辞められないのよね。」
鈴原教授は笑いながらこう言った。
最深部に着き、エレベーターが開いた。そこそこ広い研究室があり、部屋も何個かあるようだ。作りかけのロボットが数体置いてある。
「石田くんは奥の部屋にいるよ。行こうか。」
やっとカズヤさんに会えるのか。僕の記憶がある限りでは初めてである。
僕を生み出した人。僕を見てどういう反応をするのだろう。僕はカズヤさんがいる部屋に入った。
そこには確かにカズヤさんがいた。でもカズヤさんを見て一瞬でわかった。
この人は死んでいると。なぜなら機能を停止しているであろうeveの隣で座っているカズヤさんの顔には、全く生気を感じないからである。
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