コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「——さん、はい!」
「——だ!」
「はいダメー‼︎もう一回」
「…… ——だっ」
「おい、清一は男なのに人魚姫の呪いでもかかってんのか?お前ってば、魔女に声でも取られたんか?しかもピンポイントで、肝心な言葉だけ!」
「すまん…… でも、どうしても言えなくって」
ベッドに座り、清一が真っ赤な顔をしている。俺はといえば、奴の長くて筋肉質な脚の大腿四頭筋(ようは太腿ってやつだな)とやらに腕を乗せながら、上半身だけ裸になっている清一の前に座っている状態だ。肝心の言葉を清一が言えないたびに着ているものを剥ぎ、ズボンのベルトを外し、ボタン、ファスナー等に手をかけていく。また言えなかったので、お次はもうボクサーパンツの番がきた。
(んー失敗したかな?『言えない度にお前の服脱がすぞ』って提案は)
頰を赤く染め、息が上がっている清一の姿を見上げていると、なんかもうコイツにはご褒美にしかなっていない気がしてきた。
「わざとか?わざとなんか?」
「ち、違う!それは流石に無い。頭では毎日だって言いたいし、伝えたいし——いっそもう、そこに居るなら咥えて欲しい‼︎」
「はいー!違う願望こぼしてるっ」
蜜の滲み出た陰茎を隠す清一のボクサーパンツに、誤魔化しようの無いシミが出来ている。ソコをピンッと指先で弾きながらツッコミを入れたら、「んぁっ」を嬌声をあげて喜ばれてしまった。
「言えってー、ほらっ!」
布越しに人差し指で、今にも中で弾けそうなモノを上へ下へと撫でてみる。
(焦らせば、あるいは——)
そう思ったのだが、気持ち良さに震える引き締まった体からじんわりと汗が流れ出るだけで、欲しい言葉は一向に出てこない。
「む、無理言わないでくれ。一生言えないと思っていた言葉を、今更言えと最速されたって、直ぐには…… 」
「俺は言ってるのに?言わされてるのに?ケツにこんな凶器突っ込まれながら、何度も言わされたりすんのはすんげぇ恥ずかしいって、お前わかってる?」
「想像は出来るけど…… ちゃんとは」
「だよなぁ。俺も言うばかりじゃなく、言われたい!せっかく初めて出来た彼氏なんだぞ?ガッツリ愛されたいだろ!」
「か、彼氏…… 俺が充の彼氏…… うわぁぁぁ、うわぁ…… 」
片手で顔を隠し、清一が天井を仰ぎ見る。その様子を見ていて、『悶えている』ってこんな感じを言うのかな?って俺は思った。
「俺が彼氏でもいいけど。待てよ、どっちも男だと、どっちも彼氏なのか?…… まぁいいや!んでもさ、このまま言えないんなら立場を逆転させるか。俺が攻めやって、言わないとイケない状況に追い込む。カップルで立場を交代したりすんのって、『リバカプ』ってんだっけか?」
「——好きです!」
何度も、何十分間も言えずにいた言葉を、清一があっさりと大声で叫んだ。
「いーまー言うなー!リバカプとやらになるのはそんなに嫌か!」
「嫌だ!カッコイイ充は素敵だろうが、自分が攻められる姿なんか想像するのも耐えられん!」
「じゃあ、今のこの状況は清一の目にはどう写ってんのよ」
「ご奉仕させてる、みたいな感じかな」
自分的にはすでに『攻め』ているつもりだったのだが、清一にとってはそっちだったのか。ちょっとだけ凹みそうになったが、でも聞きたい言葉は聞けた。一度言えたならもう二度目もきっとスムーズに言えるはずなので、ここは拗ねたり悄気たりはしないでおこう。
「なぁ、充。流れは最悪だったかもしれないが、言えはしたから…… ご褒美をくれないか?」
羞恥に震え、瞳を潤ませた清一が荒い息遣いのままボクサーパンツを少し下げて、自らの陰茎を露わにする。ギンギンに滾ったソレは今にも弾けそうで、今までよくまぁあんな場所に収まっていたものだと感心したくなった。
ひくっとモノが動くたびに切っ先から蜜が蕩け出し、赤黒い竿を伝い落ちる。こんなもんネットで見たって『んなもん掲載すんな』としか思わんのに、清一のモノだというだけで喉が鳴った。
「…… 下手でも怒るなよ?」
「もちろん!」
根元を掴み、口の中を唾液で満たす。『確か清一はこうやってくれていたはず』と思い出しながら俺は、規格外のサイズをした陰茎の先端に唇をつけた。予想よりも切っ先は熱く、ツルツルとしている。ラインにそって唇を這わせ、少しづつ口内へと清一のモノを含み入れていくが、蜜が少し苦くて好きではない味だ。下手をすると口の端が切れそうでちょと痛いし、鼻呼吸をしていても質量があるせいか常に息苦しい。
「ふ…… んくっ」
眦に涙がたまり、瞬きをするたびに一つ、また一つと頰を流れ落ちた。
「あぁ…… すごいな、充が、充が…… 」
歓喜に震える声が耳に届き、上目遣いで清一の顔を見上げる。口元に弧を描き、仄暗い笑みを浮かべる清一と目が合って、俺の背中が粟立った。
反射的に俺が口を離そうとすると、先にその事に気が付いたのか、清一が俺の後頭部を髪ごと掴んでそれを止める。少し乱暴に俺の頭を自らの方へと引き寄せ、陰茎を喉の奥まで突っ込んできた。
「——っ‼︎‼︎」
苦しくって悲鳴をあげたいが声は出ない。清一の太腿を爪痕がつきそうなくらいに手で掴み、噛んでしまいそうになるのを必死に耐える。
「あぁ…… いぃっ」
俺の髪をそっと離し、後頭部を清一が優しく撫でる。ゆっくり口を離したが、今度は止められなかった。
「——くはっ。ガ…… ホッゲホゲホッ」
離れた途端に咳き込み、呼吸を整える。『怒るな』とは言ったが、『無理に咥えさせるな!』とも事前に言っておくべきだった。
「お、おま、お前は何もするな!コレ、デカイから一気にやったら死ぬわ!」
「ご、ごめん…… あまりに気持ちよくって、一瞬理性が吹っ飛んだ」
気持ち良いと言われると、やっぱり嬉しい。窒息するかと思うくらいに苦しかったが、喜んで貰えたってだけでもっとやってやりたくなる。でも根元まではもう勘弁して欲しいぞ。こんなもん全部挿れられるのは下だけで精一杯だ、上は無理っす。