🖤side
ラウールと一緒に家に帰り、散らかった部屋を見渡す。あれからまた、ラウールが頻繁に家に来るようになって、部屋の中は少し荒れていた。
ゴミを片付け、夕飯の支度を始めようとキッチンに立つと、ラウールがおもむろに聞いてきた。
🤍「めめってさ、今までどんな人と付き合ってきたの」
🖤「なんだよいきなり」
🤍「だって今の彼女とうまくいってないんでしょ。過去の恋愛にヒントがあるかもしれないじゃん」
図星をさされて、ついムッとする。
俺だって、どうしたらいいのかわからなくて困っているのだ。それに、今回の恋愛に過去の事例は当て嵌まらない。
🤍「そんな顔しないでよ。俺が代わりに慰めてあげようか?」
くすくす、と笑うラウール。
子供のくせに、とおでこを小突き、軽く睨む。
🤍「意外。めめほどのいい男でも、手を焼く相手がいるなんて」
🖤「俺だって、今の相手には苦労してんの」
🤍「どうして?」
🖤「素直じゃないから」
🤍「我儘なタイプ?」
🖤「まあ」
🤍「でもきっと、めめが好きになるような人なら、綺麗な人なんだろうね」
🖤「……綺麗な人だよ」
ふと、しょっぴーの顔を思い出して、切なくなり、それ以上はと口をつぐんだ。今夜は飲もうか、と酒を用意し、かなり夜更けまでラウールと2人で飲み明かした。
それからまたひと月以上経ち、もう俺たち終わったのかな、と諦めかけていたある日。
家に帰り着くと、玄関にサンダルが並んでいた。
慌てて靴を脱ぎ、リビングに走る。ソファで寝ているしょっぴーを見て、思わず涙が込み上げた。
よかった、まだ細い糸は繋がっていたんだ……。
コメント
13件
最終回まではまとめて出します。 あと最低3話くらい?5話いったらごめんご。
わーーーーーーーーーー😭😭😭😭😭