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りょん.
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ばななそーだ🍌🍹
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「次の土曜日、空いてますか?」
そのメッセージが届いたのは、連絡先を交換してから三日後だった。
藤澤はスマホの画面を見て、思わず固まる。
「……ええ」
小さく声が漏れる。
(もう誘ってくるの…?)
距離感、ちょっとおかしくないか。
そんなことを思いながら、眉をひそめる。
少し考えてから、短く打つ。
「どうしましたか?」
送ってすぐ、既読がついた。
(はや…)
数秒も経たないうちに、返信がくる。
「僕ら、近くの公民館で部屋借りてて、音楽仲間で集まって話したりしてるんですけど」
少し間があって、
「よかったら、藤澤さんにも来てほしいなって」
丁寧な文章。
でもどこか、少しだけ砕けた温度もある。
藤澤は画面を見つめたまま、少し黙る。
(……どうする)
知らない人の集まり。
でも、“音楽仲間”という言葉が引っかかる。
断る理由もある。
けど、完全に無視するほどでもない。
少しだけ息を吐いて、打ち込む。
「了解です。ちょっと予定確認してみますね」
送信。
少しだけ迷ってから、
最後に、軽く絵文字をひとつ添えた。
普段はあまり使わない、少しだけ柔らかいもの。
送ったあと、自分で少しだけ不思議に思う。
(……なんで絵文字なんか)
でも、もう取り消す気にもならなくて。
藤澤はそのままスマホを伏せた。
次回500
もし良ければ新作も見てください