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ゼフとの模擬戦した日から数日間は大変だった。

主に筋肉痛が痛すぎて行動不能。

訓練も冒険者業も休み。

貴重な時間を失ってしまったため、少し焦りはしたものの、よく考えれば俺はあまり休みを取ったことのなかった。

流石のゼフからも訓練禁止が言い渡されたため、王都に出発の期間までゆっくりすることにした。

だが、休日の間は始めは少しソワソワしていたものの、思った以上に充実した時間を過ごせた。

ゼフが俺に気を使って本(魔物について)を持ってきてくれたり冒険者としてやっていた時の経験の話を聞かせてくれた。

これが思った以上に勉強になった。

過去の事例から次はこうするべきだった、次はこう備えればいいなどなど。

そう言った経験則からくる話は今後の俺にとっても役に立つ。

俺は動けない数日はゼフの話を聞き、また本を読んで安静生活をした。

それがよかったのか王都へ向かう前日には結果足は完治した。

俺、ゼフそしてもう一人の入学者のクーインの三人で王都へ向かった。









王都についてから俺のクーインは入寮のための準備をした。

王立フューチャー学園は全寮制。

そのため、身分関係なく寮に入ることになる。

もちろん一人でだ。

貴族も使用人を伴うことはできない。

理由は平等を目指すという他に、最低限自力の生活を出来るようにすることが目的。


理由としては「将来上に立つ人間は平等な視野で見れるようにならなければいけない」

「平民がするような苦労をできないでどうして上に立てよう……」らしい。


学校の方針でそう言うルールを設けられて、本当にこういったところは徹底されているなと改めて思う。

それでも貴族の子息は息女は始めは苦労する。

そのため、学園の方針の抜け穴をつくような形にはなるが、使用人を国の宿に住まわせ待機させている。

上位貴族は簡単に金出せるが、下位貴族はそれはできない。

教育の一環で自力で生活出来るようにする。

連れてきた使用人が仕えてきた経験から仕事を見繕って生活し、主人を支える。

理由はそれぞれ。

ちなみに俺はどちらでもない。

もともと前世もあり平民の感覚もあるし、冒険者の仕事が野宿したのも少なくない。

だから一人でも平気だったのだが、ゼフがそれをよしとしなかったため、王都までついてきた。

でも俺は出来るだけ自立した生活をするためゼフを頼りにすることはない。

理由は今俺の隣にいるクーインに絶対文句を言われるからだ。


「どうしたアルト?僕に何か用?」


おっと、睨みすぎていたらしい。

気づかれてしまった。

怪しまれているのも何なのでとりあえず話をする


「別に……ただクラスどうなるのかなと思って」

「なるほどね。アルトはコミュ障だから僕と同じクラスがいいってことか」

「………否定はしないよ」

「……そうか」


俺が素直に肯定すると、思っていた反応と違ったのか、クーインは少し戸惑った反応を見せ返答した。

少しクーインの反応を見て少し面白いとおもいつつも本音だから仕方ないと思う。


「確かに同じクラスの方が良いな。流石の僕も貴族方々相手だとうまく話せない」

「……俺も一応貴族だけど」

「アルトは別枠だよ!」

「おい……まぁ良いけどそれで」

「良いのかよ……」


クーインはそう言った後は何故か納得しない表情なり、黙ってしまった。

クーインの発言に一度イラつくが、それでも俺にとって彼の存在はありがたい。

家族以外で関係持ってるのはクーイン、ノールトさん、マリエさんそしてカインさんの四人。

……俺って同世代の交流なさすぎだろ。

クーインを除いて他は年上。

その中で身分を知っても変わらず接してくれるのは三人……カインさんは知らないけど。

まぁその辺は大丈夫だろう。

なんたってカインさんは学園の教師な訳で、俺の身分は知っているはずだし、態度を変えることはないだろう……多分。

そういえば入試の時に不可抗力とはいえ、主人公……レイブンと交流を持ってしまったが、今後関わるのだろうか?

でも、ないか。

人生勝ち組陽キャの主人公様が俺みたいな隠キャに関わるわけないか。

もう眼中にはないだろう。


「あれ?もしかして、レイブンとサリー?」


と、俺が考え事をしていると後ろから透き通るような綺麗な声がする。

あ、そうか入学式当日ということは主要キャラたちによる再会イベントか……。

俺はゲームの重要イベントを思い出しながら声のする方向へ向いた。

向いた方向にはレイブン、サリーそしてピンク髪を肩で綺麗に切り揃えられているセミロングの女の子、メインヒロインのモーイン=ブリアントの三人が入学式会場のホールど真ん中で向かい合っていた。


ついに始まるのか


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