テラーノベル
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(……まただ。またこの光景。私、また死んで戻ってきたんだわ)
エルナ
(前世では、国のために身を粉にして働いて、最後は婚約者に毒を盛られて終わり。……もう、聖女なんてやってられない!)
エルナ
「よし、決めた。今世は『食』に生きる。聖なる魔力は、全部『究極の隠し味』に使ってやるわ!」
(トントン、と小気味よい包丁の音)
エルナ
「ふふふ。この『黄金のコンソメスープ』を飲めば、どんな冷血漢もとろけるはず……!」
アルフレッド
「……聖女殿。君がわざわざ料理を持ってくるとは。毒でも入れたのか?」
エルナ
「失礼ですね。毒より中毒性の高い『美味しさ』が入っています。さあ、召し上がれ!」
(アルフレッド、一口スープを飲む)
アルフレッド
「…………ッ!?」
アルフレッド
(なんだ、この温かさは……。凍りついていた魔力が、体の芯から解けていく……。それに、この出汁の深み……!)
エルナ
(よし、目が泳いでる! 落ちたわね!)
アルフレッド
「……悪くない。だが、これだけで私が懐くと思うなよ」
エルナ
(耳まで真っ赤なくせに。……ふふ、面白いじゃない)
エルナ
「いいですよ。次はメインディッシュ、『魔獣肉の赤ワイン煮込み・聖女の祈りを添えて』です。覚悟しておいてくださいね、公爵様?
仙崎ひとみ/九龍
#異世界
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