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あるところに、だてずきんちゃんという娘が母親と2人で暮らしていました。
「だてずきんの手作りパン、とっても美味しいね♡」
舘「本当?あべかあさん」
阿「うんっ!さすがだてずきんだわー♡」
舘「んへへっ♡」
阿「でも、ちょっと作りすぎじゃない?」
舘「ん、森の向こうのしょぴおばあちゃんにも持って行ってあげようと思って…」
阿「ジャスティス!!なんって優しいの!!」ギュッ
舘「…かあさん、苦しい……」
阿「あ、ごめんね♡…でも1人で大丈夫?」
舘「大丈夫だよ。一本道だし」
阿「そうじゃなくて、森の中にはオオカミがいるし…。それに、森の奥に住んでるっていうめぐろってバケモノは、若い娘を誑かして食べちゃうって噂だよ」
舘「ぇえ…。でも、大丈夫!その時はダッシュで逃げるから」
阿「気をつけるんだよ?あと、日焼け防止にもなるからこの頭巾を被って行って」
舘「綺麗な赤だね」
阿「犬は赤色を認識しにくいから、赤色でつくってみましたー♡」
舘「犬?…オオカミって犬なの?」
阿「イヌ科だよ。そもそもオオカミは犬の祖先だからね。オオカミが最初なのにイヌ科なんて言われるのは何でだろうね笑」
舘「へぇ〜。よくわかんないけど…さすがあべかあさん!物知りだね」
阿「ふふっ♡だてずきんは素直で可愛いね♡」ナデナデナデナデ…
舘「かあさん!遅くなるから、俺もう行くよ」
阿「あ、そうだね!つい可愛くて…♡」
だてずきんは母親に溺愛されてました。
しっかりと日焼け止めを塗り込まれ、頭からすっぽりと赤い頭巾を被せられると、パンとぶどうジュースを詰めたカゴを手渡されました。
阿「じゃあ気をつけて。行ってらっしゃい」
舘「うん。行ってきます!」
森の中をしばらく歩くと、木陰に横たわる人影を見つけました。
舘(あんなところで寝てたら危ないのになぁ…)
人の良いだてずきんはその人影に近付いて声をかけました。
舘「あの、ここで寝てると危ないですよ?」
突っ伏している横顔を覗き込むと、とても端正な顔立ちをした男でした。
その男がゆっくりと目を開くと、ひどく掠れた声で、
「ぉ……かが、…空いて…、ぅごけな……」
舘「お腹が空いてるの?じゃあ、俺のパンをあげる」
「!あ…ア◯パ◯マ◯…?」
舘「伏字下手かっ!いろいろ問題あるからその名前出さないでもらえる?」
「すんません……」
舘「しょぴおばあちゃんに持って行くはずだったパンとぶどうジュースだけど…」
困った人を放っておけないだてずきんは、カゴごとその男に差し出しました。
「いいの…?」
舘「いいよ。ほら、早く食べて?お腹空いてるんでしょ?」
そう言って手を差し出すと、ムクリと起き上がった男の体を支えてやりました。
「なんて優しい人なんだ…っ!ありがとう、ア◯パn… 舘「やめろそれ」
「んん…っ」
「何これ!すごく美味しい!!」
舘「本当?良かった。喜んでもらえて」
「え、きみが作ったの?」
舘「そうだよ。焼き立てって美味しいよね」ニコッ♡
「!!かわいっ♡」
舘「カワイ?カワイさんっていうの?」
「いや、違う違う。きみのこと。かわいいなって」
舘「……眼鏡でもなくした?」
「いや、裸眼。めっちゃ目いいから!…あー、そういえば名前聞いてない」
舘「…みんなにはだてずきんって呼ばれてる」
「へえ。きみがうわさのだてずきんちゃんかぁ…。うわさ以上に可愛いね♡」
舘「…頭でも打った?」
「打ってないから!」
舘「で?あなたは?」
「俺?俺はめぐろ。…あんまり、いいうわさはないかもね…」
舘「めぐろ……」
その名前を聞いた途端、だてずきんはすっくと立ち上がって猛ダッシュしました。
目「あ!!ちょっと…っ!そこ凹凸あるから気をつけ……
めぐろが叫んだ瞬間、道の凹凸に足を取られただてずきんは見事に転んでしまいます。
舘「ぃ…ったぁ!!」
目「……遅かった…」
舘「もう少し早く教えてくれる?!」
目「だって急に走り出すんだもん…。ほら、立てる?」
差し出されためぐろの手を取りかけて、だてずきんは慌てて手を引っ込めました。
舘「いいっ!1人で、立てるからっ」
目「………」
めぐろは少し寂しそうな顔をしました。
だてずきんの心がチクリと傷みます。
急いで立ち上がろうとしたとき、足首に痛みが走りました。
舘「あ…、ごめん。あの…」
目「…いいよ。どうせ、俺の変なうわさでも聞いてるんでしょう?」
舘「いや、あの…」
目「慣れてるから。…気にしないで…」
舘「いや、そうじゃなくて…」
目「え?」
舘「ごめん……、起こして…(泣)」
目「ぇえ?!どうしたの?!足?!足痛めたんだね!!」
めぐろはひょいっとだてずきんを抱えると、そのまま小道を外れ、森の中へと走り出しました。
舘「え?!ちょ…!どこ行くの?!」
目「俺の家。手当てしなきゃ…」
舘「だっ大丈夫だから…!離して!っねぇ!!」
目「いいから!パンのお礼させて?」
舘「………っ」
めぐろの真剣な声と必死な顔を見ると、だてずきんは何も言えなくなってしまいました。
舘(食べられちゃったらどうしよう…。でも、何か…悪い人には見えないんだよね…)
どちらにせよ、この足では走れません。
観念しただてずきんは、めぐろに抱きかかえられながら、その端正な横顔を見つめたのでした。
目「ここに座ってて。救急キット持ってくるから」
森の中の小さな家。
ポツンと建つこの家がめぐろの住処。
舘(こんなところで…淋しくないのかな…?)
見渡す限り、めぐろ以外に誰かいる様子はありません。
目「お待たせ。足、見せて?」
舘「うん…。っ痛!」
目「ごめんっ…ここ?」
舘「んっ、そこ…」
目「少し腫れてるね。動かせる?」
舘「うん。痛い、けど、動かせるよ」
目「良かった。折れてはないみたい」
めぐろはテキパキと処置を施しました。
湿布と簡易的な添え木をして、患部を丁寧に包帯で巻いてくれました。
目「これでよし!どう?きつくない?」
舘「平気。めぐろ…さん、上手だね」
目「めぐろでいいよ。…独りだからね、何でもできなきゃ」
舘「でも、生き倒れてたじゃん」
目「今日はたまたま……あれ?膝、擦りむいてる」
そう言うと、めぐろはだてずきんの足を掬い上げて、擦り傷に舌を這わせたのです。
舘「ーーーひゃっ?!!」
思わず飛び退くように体を跳ねさせただてずきんに、めぐろは慌てて離れました。
目「ごめん!!ついクセで…!びっくりしたよね?!ごめん!!」
舘「クセって…、傷を舐めるクセがあるの?!」
目「いや、だって、俺……オオカミ、だし?」
舘「…え?」
目「…普段は、人間の格好してるの。本当の俺の姿は、これだよ」
めぐろの綺麗な黒髪が、ピコンと立ち上がって、それは大きな獣の耳になりました。
腰の辺りからはふさりと柔らかそうな尻尾ものぞいています。
舘「っ!!!オオカミ…?」
目「正確にはオオカミ男。人でもないし、オオカミでもない。…中途半端なバケモノだよ…」
目をぱちくりさせるだてずきんの様子を見て、寂しそうにめぐろは視線を落としました。
きっと怖がられる。
また、突き放される…
めぐろがこんな森の奥深くに独りでひっそりと住んでいるのは、この容姿のためでした。
何も言わないだてずきんに、こんなところまで連れて来てしまったのを詫びようと、めぐろが顔をあげると、
舘「か…、かわいぃ…♡」
目「………んえ?」
舘「ね、ね、その耳っ!触らせて?」
目を輝かせながら手を伸ばすだてずきんに、めぐろは一瞬躊躇しました。
それでも、だてずきんの傍で王子様のように膝を着くと、耳を差し出すように頭を傾けました。
目「え、と…、どうぞ…?」
舘「いいの?!触るよ?!」
目「…んっ」
だてずきんがぴんと立った耳をそっと撫でると、めぐろのそれはくすぐったそうにぴくぴくと動きます。
舘「本物だっ!!かわいいぃっ!ふわふわっ!あー♡すごい、気持ちいい!!」
目「え、えーと…?怖くないの…?」
舘「何で?こんなにかわいいのに!!ねえ!尻尾も、いい??」
目「あ、はい…どうぞ」
舘「っあーーー♡ふさふさぁ♡♡わっ!フリフリしてる!かわいいいぃぃっ♡」
目「あの…、だてずきんちゃん…?」
舘「あ!ごめんね!つい、かわいくて…♡ぅう〜っぎゅってしたいっ!!」
目「ぎゅって、してくれるの…?」
舘「いいの?!したい!させてっ?」
目「…うん」
両手を広げるだてずきんの胸に、そっと顔を寄せると、温かな体温に包まれます。
優しく抱きしめられて、めぐろはその心地よさに目を閉じました。
舘「わぁ♡温かい♡かわいい…♡ふわっふわのお耳♡♡」
目「ん、あんまり、耳の傍で喋ったらくすぐったいよっ」
舘「あ、ごめん!でも、だってかわいいんだもん…♡」
スリスリと頬擦りしながら、だてずきんはめぐろのふわふわな耳を堪能します。
腕の中のめぐろが、微かに震えているのに気付いて、だてずきんはぱっと身を引きました。
めぐろの目からぱたぱたと涙が落ちるのを見て、だてずきんは驚きました。
舘「ごめん…!嫌だった?しつこかったよね?ごめんね?」
目「ううん、違う…。嬉しくて…。こんなに、優しく人に抱きしめられたの、初めてで…」
舘「…そうなの?」
目「だって、人間からは気味悪がられるし、オオカミからは突き放されるし…!ずっと、独りだったから…」
舘「…そうだったんだ……」
涙を流し続けるめぐろの頭を優しく撫でて、だてずきんはもう一度、ぎゅっとめぐろを抱きしめました。
舘「…大丈夫。もう、独りにしないから」
目「…え?」
舘「めぐろ、良かったら…俺と一緒に暮らさない…?」
目「!何で…?いいの…?俺…、こんな中途半端なのに…」
舘「それは中途半端じゃなくて、ハイブリッドっていうんだよ」
目「?」
舘「オオカミと人間のいいとこ取りみたいな?」
目「…そうかな……?気味悪くないの?」
舘「全然!…ていうか、その…一目惚れだったの…」
目「…え?」
舘「めぐろが目を開けたときからね、その瞳に、惹かれたの」
目「ホントに…?」
舘「うん。もっと、めぐろを知りたい…。だから、一緒に暮らそう?……ダメ、かな?」
目「ぅうん、ううん!嬉しい!!俺も、だてずきんちゃんに一目惚れだった…!」
舘「え、本当?!」
目「だてずきんちゃんっ!俺と、結婚してくださいっ!!」
舘「はい…!よろしくお願いしますっ♡」
2人は抱き合って、見つめ合うとキスをしました。
_______それから、、、
足を挫いただてずきんは、めぐろに抱えられて母親の待つ家に戻りました。
めぐろを見ただてずきんの母親は、最初は驚いたものの、2人の仲睦まじい様子を見て瞬時に察したのでした。
阿「だてずきんが幸せなら、それでいい。でも、しばらくはうちで過ごしてね?めぐろが本当はどんな人なのか、お母さんも知りたいから」
舘「うん!いいよね?めぐろ」
目「…人間と、一緒に…暮らしてもいいの…?俺も、ここに居ていいの…?」
阿「ふふっ。もちろん。あなたは噂話のような、悪い人には見えないし」
舘「嬉しい?めぐろ?」
目「うん…!嬉しい!俺、絶対だてずきんちゃんを幸せにするから…!」
舘「ふふっ。違うよめぐろ。一緒に、幸せになろうねっ♡」
目「! ……うん!♡」
阿「くぅぅう〜〜っっ!(ジャスティスッ!!!)」
こうして、だてずきんとオオカミ男のめぐろは末永く幸せに暮らしましたとさ。
めでたし、めでたし♡
阿「…あれ?なんか、忘れてない?」
舘「…何だったっけ?」
目「?」
渡「オレぇぇぇえええッッッ!!!」
定番のオチ♡
コメント
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ジャスティス…ッ✨✨ 🖤の耳を触りたいし、❤️の手作りパンも食べたい(*´﹃`*) 色々な欲望が掻き立てられます✨ タロ様最高ですッッ!!
❤️かわいいィィィィ😍是非別枠で御伽話シリーズにして下さい‼️いろんな❤️がみたいです🤭
なんだこの可愛い世界は…!!! ♥️は優しくて、積極的で、とにかく可愛すぎるし… そんな♥️に戸惑う🖤も可愛すぎたぁぁ!! もう一生一緒に暮らしてなさい😇 童話パロもいいなぁ🥹