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パステル系の清楚なものや、勝負下着に用いられそうな鮮やかな色合いのもの、色香溢れる大人の黒……。
色とりどりのランジェリーたちに、奈美はクラクラしそうになる。
店内を一通り回った後、目に留まったのは、彼女が好きな色でもあるパステルブルーのブラ、ショーツ、キャミソールのセット。
胸元の花の刺繍が可愛くて、キャミソールは裾にも同じ刺繍が施されている。
普段、ファストファッションブランドの下着ばかり身に付けている奈美にとって、お揃いの下着三点セットは、華美で敷居が高く感じた。
(これも明日のための投資って事で……)
彼女は、そのランジェリーたちをお買い上げして、帰宅した。
週末の夜は、必ずと言っていいほど自慰行為に勤しむけど、今日は止めておく。
明日、豪という人に会った時、可愛がってもらえるだろうから。
少し早い時間ではあるけど、期待と不安を胸に、奈美はベットに身体を沈めてみるけど、この日の夜、全然寝付けなかった。
とうとう、豪という男性と会う日。
普段、休日は昼頃まで寝る奈美が、この日は朝六時に起床。
朝食を摂った後、すぐに出かける準備をし、前日購入したランジェリーを身に付け、ワンピースに袖を通した。
普段あまり使わないヘアアイロンで、毛先を緩くカールさせ、薄くメイクもしている。
高鳴る鼓動を抑え込みながら、奈美は、早めに待ち合わせ場所へ向かった。
(そういえば替えの下着……持ってこなかったな……。念のため、持ってた方がいいかも)
今日は何が起こるのか、想像もつかない。
行為が終わったら解散かもしれないし、お泊まりになる可能性だって、少しはあるかもしれない。
奈美は、昨日立ち寄ったランジェリーショップに向かい、同じデザインのクリーム色の三点セットを購入すると、バッグの中に忍ばせ、待ち合わせ場所へ急いだ。
約束の時刻十分前にオブジェ前に到着し、奈美はぐるりと見渡すと、それらしき人はいない。
バクバクと打ち続ける鼓動を宥めるように、左手を胸に充てた。
数分程度しか待っていないはずなのに、何十分と待っている錯覚に陥りそうになる。
スマホの時計を見ると、十三時ちょうど。
「すみません。奈美さん……でしょうか?」
背後から落ち着きのある低い声色が、彼女の鼓膜を揺らした。
「はい……」
声のする方向に身体を向け、顔を見上げる。
スーツ姿の眉目秀麗な容姿に、奈美は微かに瞠目した。