前回の話の続きとなっております。
もし前回を見てない方はそちらを先に見ることをおすすめします。
出てくる人↓
青井らだお
成瀬
猫マンゴー
ハグナツメ
ネル
ハンク
アルフォートウェスカー
青井ラディ
母親
青井らだお→♡→出てくる人(母親以外)
青井らだお←♡←出てくる人(母親以外)
話の内容で過度な暴力的行為が書かれています。
無理な場合、苦手な場合は見ないことをおすすめします。
俺は母親がいる家に帰っていた。
ドアを開ける。
ガチャ
らだお「…ただいま」
俺は小声でそう言う。
ここに帰ってくるつもりなんてなかったのに。
そう思いながら玄関にはいる。
ドタドタと大きな足音がする。
母親「あんた、っ」
ドンッボコッガンッドンッボコッ
らだお(あぁこの感じ…)
らだお「ウグッハッぅ゛ッ」
帰ってきた瞬間俺は殴られ続けた。
母親「くそっなんで出ていたの?あんたのおかげでストレス溜まってんの」
ボコッドンッボコッボコッドンッボコッガンッ
らだお「う゛ッガハッごめん゛なざいッウグッ」
痛くてもどれだけ謝っても殴る手を止めなかった。
胴や足、腕、体全体が痛かった。
動かなかった。
動けなかった。
警察で鍛えたことさえも無駄だったみたいに俺は動くことが出来なかった。
俺の心はもうどん底にいた。
深く深く暗い真っ暗な底。
底なんて無いかもしれない。
俺の心は死んでいた。
俺は意識を失っていた。
動こうとすると体が痛む。
俺の体には痣がたくさんできていた。
あの頃を思い出す。
なんの感情もない。
母親「まだ生きてたの?」
ボコッドンッボコッガンッドンッボコッボコッ
らだお「グハッグッゥ゛ッ」
母親はまた俺の事を殴り続けた。
昨日とは違い、俺は何も抵抗をしなかった。
昨日の殴られた場所を殴られ蹴られ、痛みが体にはしる。
俺はまた意識を失う。
次起きた時、俺はまた殴られていた。
母親「なんで、まだ、いきてんのよッ!さっさと死ね!!」
母親「あんたなんか生きてる意味ないのよ!!利用されてろッ!!」
ボコッガンッドンッボコッドンッドンッボコッボコッ
らだお「ッゴホッゴホッ…」
暴言を吐かれながら殴られる。
もう痛いという感覚ですら無くなっていた。
何日たったか分からない。
俺は学生時代の頃より殴られていた。
動く気力もない。
今の時間や天気も分からない。
目の前が真っ暗だった。
母親は外に出てどこかに行った。
俺は玄関の床に倒れていた。
急に大きな音がした。
俺は大きな音がした方を見る。
「らだお!!」
「らだお君!」
「ハァーハァーッ?!」
「ッ?!」
そこにはみんながいた。
俺が置いていったはずの皆が。
らだお「なん…でッ、なん、でッ」
らだお「なんで、ここに、来たんだよッ、」
ハンク「らだお君が心配だったからだよ、」
成瀬「遅くなってごめん、、」
らだお「いや…嫌だッ!!帰って、!!グハッ」
猫マンゴー「らだお、あんまり動いちゃダメ、」
らだお「俺の事なんて、 ゴホッゴホッ、どうだっていいだろ!!、ゥ゛ッ帰れよッ!!ガハッゴホッ」
ウェスカー「どうだってよくないよ、皆らだおのことちゃんと見てるよ、」
らだお「うそ、嘘だッゴホッ…ヴ…ゲホッゴホッ皆裏切るッ俺の事、ゴホッゴホッそうやって嘘ついて、俺を利用しようとしてるんでしょッゲホッガハッ…」
らだお「裏切られるのはもうやだよッ!!グハッゲホッ俺の事妬んでるんでしょ?ッ俺の事殺してよ、」
らだお「殺せよッ!!」
バチンッ
らだお「グハッゲホッ…ゴホッゴホッ」
突然俺の頬に痛みがはしった。
成瀬は俺を殴っていた。
成瀬「お前、お前ッもう1回言ってみろよ!!いい加減にしろッ!!ッ何が裏切りだ何が妬みだ!!そんなの知らんこっちゃねぇッ!!殺せだ?ぁあ?もう1回言ってみろ!!」
成瀬は俺の胸ぐらをつかみ言った。
らだお「殺せよ…、殺せよッ!!」
俺はどうでもいいと思い、もう一度同じ事を言った。
何も信じられなかったし、このまま死ねるならそれで良かったから。
ボコッ
らだお「ぅ゛ッゲホッガハッ」
成瀬はまた俺に殴ってきた。
さっきよりも強く。
成瀬「バカかよッ!!お前は馬鹿だなッ?あぁいいよ、殺してやるよッ!!そんなに殺して欲しいならなぁ!!」
成瀬はナイフを取り出し俺を殺そうとした。
猫マンゴー「成瀬!!やめろッ!!」
ハンク「落ち着け成瀬ッ!!」
ウェスカー「ナイフを離せ!!」
皆はそれを止めた。
成瀬の持っていたナイフはウェッさんが取り上げていた。
ハンさんとマンゴーは成瀬を止めていた。
成瀬はそれでも俺に言ってきた。
成瀬「分かれよッ!!皆の事!!分かろうとしろよッなんでわかんないんだよ!!皆お前の事心配で助けたくて来てんだよッ!!利用なんてするわけないだろッ!!俺達は”仲間”だろッ!!」
成瀬「裏切ったあいつらとは違うッ!!過去の事なんて忘れろッ!!皆お前の事、らだおのこと好きなんだよッ!!」
成瀬「ハァーハァーッ…クソッ」
成瀬は泣いていた。
俺は成瀬の言葉を聞いて今まで言ったこと全部言っちゃダメなことに気づいた。
らだお「ごめん、なさい、ごめんなッさい、…うぅ゛ッぁっ゛」
俺は泣きながら謝った。
成瀬の言葉が心に刺さったから。
ハンク「らだお君、痛いかもだけど我慢してね」
ハンさんは俺をお姫様抱っこしリビングにあったソファに座らせた。
らだお「皆、ごめんッ俺、俺ッ皆に、あんな事言っちゃった、ごめん、ごめんッゴホッゴホッゴホッ」
俺は後悔した。
あんなこと言ってしまったから。
俺は謝った。
たとえ傷がいたんでも、血を吐いても。
俺が言ってしまった言葉で皆を傷つけてしまったかもしれないから。
ウェスカー「わかった、わかったからもう喋るな、悪化する。」
ウェスカー「ハンクとりあえず応急処置して」
ハンク「はい、」
ハンさんは俺の怪我を処置してくれた。
ウェスカー「これだけ答えて、親は何時に帰ってくる?」
らだお「たぶん、明日の昼です、ゲホッゴホッ」
俺がそう思ったのは学生時代の頃、母親は深夜にここを出て昼にいつも帰ってきていたから。
ウェスカー「ありがと。猫マンゴー、救急隊と警察に連絡。」
猫マンゴー「わかりました。」
ウェスカー「俺はあの親について調べる。成瀬、落ち着いたか?」
成瀬「はい、大丈夫です、」
ウェスカー「よし、成瀬は猫マンゴーを手伝え」
成瀬「はい、」
俺の涙は止まらなかった。
もう助からないと思っていたのに、皆は助けに来てくれた。
それが嬉しかった。
少し時間が経つと救急隊がやってきた。
マンゴーが連絡してくれたらしい。
俺は救急隊のおかげで話したり動いたりすることができた。
救急隊は俺の処置が終わると帰って行った。
らだお「なんで皆は俺がここにいるのがわかったの?」
1番疑問に思っていたことを聞いた。
だって俺の個人情報がわかる人なんていないから。
成瀬「あーそれね、」
数日前
急にらだおがいなくなっていた。
朝起きたらひとつの手紙があった。
そこには、
俺はこの街を離れます。
今までありがとうございました。
とかかれていた。
たったそれだけだったのに俺はなんとなく察していた。
らだおは親の所に行ったのだと。
俺は皆に知らせた。
俺達はすぐにらだおの捜索にはいった。
ウェスカー、ハンクはらだおの家庭関係の捜索、マンゴーはらだおの無線の確認、
俺は警察署に行き警察歴が長いナツメ先輩に話をすることにした。
成瀬「ナツメ先輩!!」
ナツメ「どうしたの?そんな急いで」
成瀬「らだおの個人情報分かります?」
ナツメ「なんで?」
俺はナツメ先輩に今までの事を全部話した。
ナツメ「それは大変!!」
成瀬「急ぎで確認して欲しいです!!」
ナツメ「わかった。確認してくるね」
成瀬「ありがとうございます!」
その間、ウェスカー、ハンクから連絡があった。
家庭環境は悪く、らだおが言っていた通りの話だった。
親はらだおが小さい頃に離婚し母親だけだった。
離婚した後母親は暴力的になっていったらしい。
らだおにはどうやら弟がいるらしく、その弟はどこにいるか分からない。
弟の名前は青井ラディと言うらしい。
弟は父親の方に連れていかれそちらの方には問題は無いだとか。
そんな感じの内容だった。
ナツメ「成瀬〜」
ナツメ先輩から呼び出された。
ナツメ「成瀬、ごめんだけどなんの情報もなかった。」
成瀬「え?それってどういうことですか?だって警察に入るなら家の住所ぐらい、」
ナツメ「それが、らだお君全部偽装されている情報を渡してたらしいんだよ、多分だけど皆にバレないようにかな」
成瀬「そんな…」
絶望した。
らだおの情報が全くなかった。
これまでに時間が掛かっている。
早く助けなきゃ行けないのに。
そんなことを思っているとマンゴーから連絡があった。
なんと、らだおの無線がまだ繋がっているらしい。
無線は遠くの場所で話せるだけではなくその人がどこにいるかわかる機能もあるのだ。
俺達はそうしてここに来ていた。
あたりはもう暗くなっていて部屋の中でも深夜だということがわかった。
らだお「そういう事だったんだ、」
成瀬「らだお助けるのに時間掛かってごめんな」
らだお「大丈夫、だって結局皆助けてくれたから。」
ハンク「てか らだお、弟いたんだね」
知っているなら隠す必要もないしいいかと思い俺は話す。
らだお「はい、良い奴です。」
ハンク「らだおの弟の居場所が分からないんだけど大丈夫そうなの?」
らだお「ラディは、えっと弟の名前がラディって言うんですけど、ラディの連絡先は持ってますし大丈夫です。」
ハンク「そっか、それなら安心。」
俺は少し眠くなっていた。
猫マンゴー「らだお、もう寝る?」
らだお「うん、そうする…皆は帰る?」
成瀬「帰らない、らだおをここに置いてけない」
ハンク「一緒にいるよ?」
らだお「ありがとう…」
ウェスカー「らだお、ひとついいか?」
らだお「はい」
ウェスカー「明日のことだ。俺達はらだおの親について少しすることがある。らだおはその場にいる?いない?」
らだお「もう会いたくない、です…」
ウェスカー「わかった。じゃあ猫マンゴーと成瀬と一緒に先に帰って、」
らだお「何するんですか?」
ハンク「んーちょっといいこと♡」
成瀬、猫マンゴー(これ絶対やばいやつじゃん)
成瀬「俺、あんたらの事捕まえたくないですよ?」
ウェスカー「大丈夫、大丈夫ばれんから」
猫マンゴー「頑張れー」
ハンク「じゃあ寝よっか!」
らだお「うん!!」
俺は皆で一緒に寝た。
1人じゃないせいか何も不安はなかった。
むしろ皆で寝れることが嬉しかった。
朝になり俺は成瀬とマンゴーと一緒に街へ帰ることになった。
らだお「じゃあ、ありがとうございました。」
ウェスカー「うん、元気でね。」
ハンク「終わったらすぐ帰るから〜」
らだお「はい、では」
俺はそう言って街へ帰った。
久しぶりの街。
俺達は本署へ向かう。
その間俺達は何も話さなかった。
でもそれが心地よかった。
戻れたんだと思うと嬉しくて涙が出そうだった。
俺達は本署についた。
少し本署に入るのが怖かったけど成瀬とマンゴーが俺を安心させてくれた。
俺は本署のドアを開ける。
ガチャ
ナツメ「らだお君ッ!!」
ネル「らだお君〜!!」
ドアを開けたらナツメさんとネル先輩がいた。
2人は思いっきり俺に抱きついてきた。
俺はびっくりする。
らだお「2人ともどうしたんですか?!」
ネル「無事で良かったよぉ」
ナツメ「はぁ〜戻ってきてくれて良かった〜」
成瀬「笑笑笑」
猫マンゴー「笑笑」
成瀬とマンゴーは笑っていた。
あぁこの感じ、雰囲気、空気、匂い、場所、たった数日間いなかっただけでも懐かしく感じてしまう。
もう会えないと思ってた人。
もう来ないと思っていた場所。
嬉しくて嬉しくて嬉しくて嬉しくて、なんとも言えない感情に包まれた。
すると1本の電話が来た。
俺は電話の相手が誰なのか見る。
そこには[青井ラディ]と書かれていた。
弟から電話なんて来たことがなかったから俺は驚いた。
いつも俺から電話していたから。
俺は電話に出る。
らだお「もしもしどうしたの?ラディから電話なんて珍しいじゃん」
ラディ「…ちょっと気になっだけ」
らだお「何が?」
ラディ「兄さんの事だよ…親の所に帰ったらしいじゃん」
らだお「そう、だけど…なんでラディがそのこと知ってんの?」
ラディ「…教えない」
らだお「ふーん笑ラディ今どこにいるの?」
らだお「ラディすぐ色んなとこ行くからどこいるかわかんないんだよね〜」
ラディ「…兄さんのいる街に来てるよ」
らだお「え!そうなの!?早く言ってよ笑」
ラディ「兄さん忙しいから言わなくていいかなって…もう切るよ、兄さん大丈夫そうだし」
らだお「はいはい、危ないことすんなよー」
ラディ「わかってる、じゃあ」
らだお「じゃあな」
電話を切る。
ラディにあんなこと言われるなんてと思い俺はクスッと笑う。
俺はその後本署で寝ることにした。
あとから聞いた話だと夜にウェッさんとハンさんが帰ってきたらしい。
ウェッさんとハンさんは血だらけだったらしい。
何故か2人とも怪我をしていなかった。
まぁ事件性はわかんないから逮捕はしなかったとか。
ハンク「あれで良かったんだすか?」
ウェスカー「まぁいいだろ笑」
2人は家の中で話す。
カーテンは締め切っていて光が全く入らない。
家の中は鉄の匂いで充満していた。
ハンク「あーあ警察にバレたらどうするんですか笑」
ウェスカー「大丈夫大丈夫バレないから笑」
ハンク「とりあえず証拠隠滅しときますから笑」ウェスカー「ありがとう〜」
ハンク「早くらだおきゅんに会いたいな〜♡」
end
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