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二〇二五年の仕事始めから、純は、ファクトリーズカフェで昼休みを過ごすようになった。


今までは、コンビニで昼飯を買い、事務所で食事した後、デスクに伏せて昼寝をするのがルーティン。


昨年のクリスマスに、立川駅前でぶつかった恵菜の事が忘れられない。


しかも彼女は、部下である本橋奈美の友人だと知ったのは、二日後の仕事納めの日。


奈美から、恵菜の事を聞き出すのは簡単だろう。




彼女を忘れられないまま年が明け、仕事始めから既に一週間以上過ぎている。


(でもなぁ……。恵菜って女、人妻なんだろ? さすがに手を出すのはヤバいだろ……)


気持ちは躊躇しているが、純はカフェに向かっている。


(まさか、人妻を好きになるなんてな……。絶望しかないじゃん)


とりあえず昼メシ、と思った純は、カフェのドアを押し開けた。


「いらっしゃいま──」


出入り口前で、にこやかに迎えてくれたホールスタッフは、恵菜だった。


「こっ……こんにちは。お疲れさま……です」


純も、辿々しく微笑みながら恵菜に会釈をする。


「奈美の上司の方ですよね? お疲れさまです。お席にご案内しますね」


恵菜に案内され、純は窓際の席に着いた。


「えっと…………和風ハンバーグのランチセットをお願いします」


「かしこまりました」


注文を受け、背筋をピンと伸ばして一礼した後、恵菜は厨房へ向かう。


凛としていて所作が綺麗だな、と、彼女の後ろ姿を見ながら、純は思った。


料理がテーブルに運ばれ、食事をしている時も、彼は無意識に恵菜を探してしまう。


(俺…………重症か? いや……末期かもしんねぇ……)


昼時のせいか、忙しなく店内を右往左往している彼女。


恵菜の事を考えているだけで、時間はあっという間に過ぎていく。


スマートウォッチで時間を確認すると、十二時五十分。


「ヤベッ……」


純は慌てて席を立ち、忙しく仕事をこなす彼女を横目に、会計を済ませて職場に戻った。

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