「懐かしいんね」
伊華の口元がちょっと緩んでから、又、強張った。
iоは昔、今のイタリア共和国に生まれたんね。iоの主のイタリー様と一緒に。
iоは、あの日、あの時、あの場所で生まれたんね。あの場所は、沢山のガタイのいい男の人がいっぱいで、暑苦しい所だったんね。
「iоの妹、、、なんね?」
姉さんは目を真ん丸にして嬉しそうにそう言ったんね。
「iоの息子なんね!最高級に可愛いんね!」
姉さんの主のイタ王さんは、イタリー様を抱き上げて、デレデレし始めたんね。
「あ、えと」
iоは周りのガタイが良くて怖い男の人達に怖がって、初めましての人が多くいる事に緊張して言葉が詰まっちゃったんね。
「おい、お前ら。何、iоの妹のことジロジロ見てんだ?暫くは入ってくんな。誰も来ないように見張りを付けとけ」
「はい!」
姉さんがドスの効いた声でガタイのいい男達に命令して、その人達はそそくさと部屋から出ていったんね。その時の姉さんは、iо達ドールのリーダーから聞いた何時もついてるiоとお揃いの語尾が消えてたんね。
「ごめんなんね。iоが配慮をことだったばかりに、怖い思いさせちゃったんね」
優しい笑顔で姉さんはiоの目の前に膝を付いて謝ったんね。そして、iоの頭を優しく撫でてくれたんね。
「全然!大丈夫なんね。あ、えと、iоは、伊華なんね。イタリー様のドールなんね」
ちょっと緊張しつつもiоは、姉さんに自己紹介したんね。そしたら姉さんは優しく微笑んで、自己紹介し始めたんね。
「初めましてなんね。iоは、伊華の姉なんね。イタ王様のドールの王華なんね。宜しくなんね」
「イタリー可愛いんね〜!」
まだ、イタ王さんは、イタリー様を抱き上げてたんね。
「あ、あの!イタリー様が、気を失っちゃいそうだから、辞めて欲しいんね!」
イタ王さんは、あの親バカさかげんだけど、底知れぬ怖さが有ったんね。でも、iоは、イタリー様を守る為に勇気を出してお願いしたんね。そしたら案外簡単に、イタ王さんは、イタリー様に謝りながら近くにあったソファーに寝かせたんね。
「わ!もう寝ちゃったんね。子供は寝るのが早いんね」
イタ王さんは驚いて声を上げたかと思うと、感心したようにそういったんね。
「本当に、やっぱり親バカに成るんね」
そんなイタ王さんの様子を見て姉さんは呆れたように、でも、ちょっと楽しそうにそう言ったんね。
そんなこんなで時間はどんどん経って、第二次世界大戦半ば。
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