王子様がお姫様

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この物語はフィクションであり、

実在の人物・団体とは一切関係ありません。

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「葉山さん、見てください！この花柄黒ワンピースすっごく可愛くないですか？」

「……ええ、まぁ」

「きれい色カーディガンを合わせたら、いい感じにフェミニンコーデになりそうだなぁ」

「……悪くないチョイスですね」

休日をひとりで過ごす記録45週目突入という悲しき快挙を達成し、

ひとり銀座を彷徨っていた恵里菜の前に現れたのは、

一歩上ゆく美人に見せるメイクを施した英次だった。

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「葉山さんが好きそうなお店に行けば、会えるかと思って来てみたんです」

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三十路の孤独を埋める言葉が優しく降り注ぎ、

思わず『遊びに行きましょうか？』なんて返したが、

恵里菜は早々に後悔し始めていた。

（うーむ……何だろう？これって遊びに来ているというか、接待ゴルフみたいになっ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

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