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第19話 本当に望むこと
『わたしはね、もうそろそろ死ぬの』
ミヨの穏やかな声を脳内に響かせながら、冬花は家の周りを走り回る。
縁側だけでなく、窓にはカーテンがかかっているので中の様子が見えない。
(どうしよう……あ!)
ぐるりと回り込むと、ブロック塀に囲われたところに、小さな窓が開いているのが見えた。
(あの大きさ……トイレの窓かな)
高さはあるが、今の冬花なら飛び上がって窓の縁に手をかけ、中に入ることは可能だ。
「……」
少しだけ、躊躇う。
自分の意思で家の中まで不法侵入するのは初めてだからだ。
だが脳裏に蘇るのは、銀二や自分のことを話してくれた、優しいミヨの姿。
(……見つかったら逃げればいいし。ちょっと様子だけ見て、すぐ出ればいいから……!)
躊躇いを捨て、冬花は地面に伏せて体勢を整えた。
(あれくらいの距離ならいける……前に小学生から逃げたとき**********************
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