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いわあべ真ん中バースデー🎂
阿部said
阿部「……あれ? 照、まだ残ってたんだ」
すべての仕事が終わり、すっかり静まり返った夜の楽屋。衣装から私服のシャツに着替え終えた俺は、忘れ物がないかデスクの周りをチェックしていた。誰もいないと思っていた室内の隅、一人用のソファに、体を小さく丸めるようにして座っている男の姿を見つけて思わず声をかける。
岩本「あ……。阿部、か。お疲れ。……うん、ちょっと動画のチェックしてたら、いつの間にかこんな時間になっちゃってさ」
グループのリーダーである照は、スマホの画面を伏せながら、少し照れくさそうに頭を掻いた。照は誰もが認める圧倒的な男らしい肉体の持ち主で、仕事に対しては少し厳しい一面もある。だからこそ男女問わず絶大な信頼を寄せられる人気者なんだけど、実はその中身はすごくシャイで、お菓子のチョコレートが何よりも大好きだという可愛いギャップを持っている。
阿部「そっか。俺も今、明日のクイズ番組の資料チェックが終わったところ。……照、よかったらこれ食べる?」
俺はカバンから取り出した限定品の高級チョコレートの小さな箱を差し出した。普段は色々なことを計算して立ち回っている俺だけど、長年一緒にグループを支えてきた現実のリアルな関係性である照のこういう可愛い部分を前にすると、つい差し入れしたくなってしまう。
岩本「え、チョコ……? いいの? これ、どこ行っても売り切れてたやつじゃん……!」
照は一瞬で顔をパァァッと輝かせた。男らしい強気な瞳が、チョコレートを見た瞬間にトロンと和らいで、まるで大きな犬が尻尾を振っているみたいだ。
阿部「うん、照が好きそうだなと思って、この前見つけた時に買っておいたんだ。半分こして食べよ」
岩本「ありがと、阿部。めちゃくちゃ嬉しいわ」
照は嬉しそうに箱を開けると、一粒をそっと口に運んで
岩本「美味い……」
と幸せそうに目を細めた。その笑顔は、至近距離で見るとやっぱりグループの頼れるリーダーとしての説得力と格好良さに満ちていて、俺のほうが「相変わらず美味そうに食うなぁ」と少し圧倒されてしまう。俺たちは現実のファンのみんなも見守ってくれている、あの一緒に並んできた2人きりの関係性。お互いに背中を預け合う仕事のパートナーであり、長年苦楽を共にしてきた大切な仲間だ。
岩本「……あのさ、阿部」
照が、食べたばかりのチョコの袋をいじりながら、少し低い、いつもより真面目なトーンの声で俺の名前を呼んだ。
阿部「何? 照」
岩本「これ、本当に美味い。……やっぱり、疲れてる時に阿部とこうして2人で一息つける時間、俺にとってはチョコと同じくらい必要だわ」
阿部「っ、何それ、嬉しいこと言ってくれるじゃん」
照のストレートな信頼の言葉に、俺は少し照れくさくなって、あざとい笑顔を浮かべながらも内心では温かい気持ちになっていた。照は大きな手で俺の肩をポンと叩くと、引き締まった大きな腕で俺の背中を、労うように優しくよしよしと叩いた。
岩本「阿部がいつもグループのために頑張ってくれてるの、ちゃんと分かってるから。これからもよろしくな」
阿部「うん。こちらこそ、これからもよろしく、照」
お互いの健闘を称え合うように、俺たちは自然と笑みを交わした。いつもはシャイなクセに、2人きりになると急にこんな風に真っ直ぐな言葉をかけてくるから、本当にリーダーとしての器が大きいなと改めて尊敬してしまう。静まり返った夜の楽屋。架空のフィクションではない彼ら自身の現実の空気感のまま、2人の間には、長年の絆と確かな信頼が、甘いチョコレートの香りと共に、温かく心地よい時間として流れていた。
コメント
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めかぶぷりんさん、第3話読みました! 阿部くんが照くんの好きなチョコをこっそり用意してるの、めちゃくちゃグッときました。普段は計算高いキャラなのに、照くんの前だと素直になるギャップがたまらないですね。そして照くんの「チョコと同じくらい必要だわ」って言葉、照くんらしくないストレートさで胸が熱くなりました。限定品チョコが二人の絆の象徴になってるのが素敵です。夜の楽屋の静けさと温かい空気感が伝わってくる、ほっこりするエピソードでした!