テラーノベル
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不動産屋へ行こうとしたら、ピーターにおすすめの家を紹介される。1500ギルするが、一番安いらしくここを買うことにした。
中に入ると、昨日まで人が使っていただけあってか中は清潔感溢れている。とても良い場所を買えたので良かったと安堵し、リュックサックから必要なものを家の中にしまい込んだ。
1日はあっという間に流れていき、掃除や整理整頓していたらすっかり夜になっている。魔法薬を作る醸造台を置いていたら、12時の鐘が鳴り響いた。ゾンビが現れる時間だ。窓から覗くと、ゾンビが二体現れて徘徊している。皮膚は緑色に腐り、手を前に出してゆっくり歩いている。しかし家は守られているので、襲われることもない。
ユージンは好奇心が湧いていた。ゾンビをこの目で見たいとどうしても考えてしまい、外へ出るか出ないか悩む。けれど、彼は外に出るのをやめた。ゾンビに感染すれば、解除するのが難しい。まだゾンビに感染して溶ける魔法薬は作れないし、ゾンビになる薬も作れないからだ。
次の日、彼はいつものように街を徘徊していた。とある店を通りすぎると、そこには魔法書を売っているお店があった。ここにゾンビになる魔法書とゾンビを解除する魔法書がありそうだ。
二十代くらいの若そうな店主に話しかける。
「ゾンビ関連の魔法書はある?」
「あるが、やらんぞ。それを使って悪用されたくないからな」
「そうか」
彼は手に青色の光をこめて、人を操る魔法を使った。その光に当たった店主は苦しそうにうめき、ゾンビに関する魔法書の本を指差す。彼はお金を払うことなく、奪って家に持ち帰った。
なぜゾンビの魔法書が必要なのか。それはゾンビ化した人間は襲わないと聞いたことがあったからだ。その力を使って、いろいろな店から食料やお金を奪おうと企んでいるのだ。そうすることで億万長者になって街のトップを目指し、王様になってこの国を収め自分のありのままに動かしたいからだ。食料が永遠にあれば、いちいち歩いて買わなくて済む。
ただ人を操るだけではつまらない。ゾンビになることで、たくさん悪事を働かせられるし誰にも気づかれずに済むから余計な魔力を使わずに済む。
本に書いてある材料を全て取り、本を開いて魔法薬を作り始めた。しかし普通に作ってはダメだ。時間を操らないと難しい。
そこでユージンは時間を操る能力を使い、時間を遡らせて作ることにした。そうしなければ進まない。
魔法薬を作ること1週間、ようやくゾンビになる魔法薬が完成した。解除するためには、金色のリンゴが必要だった。
この街を見てみたが金がなかった。それもそのはずで、金は採ることができず高い。外から買い占めないといけない、しかも大量に。困惑してしまった。
「どうしよう……これじゃあゾンビのまま、戻れない」
ここで終わらないのがユージンだ。彼はある強行手段を取ることにした。
朝の8時ごろ。ユージンは家から出て、辺りを探索した。そしてようやく見つけたのだ。金色のりんごとエメラルドを交換しているところを。これはチャンスだ。
ユージンは家の陰から魔法を使う。白い光、時を止める魔法だ。時を止めて、取引をしている人の手から取り上げた。大量に入っている。
そして遠距離離れたら時止めを解除。その場から逃げて家に戻った。戻る間に捕まりそうになったが運動神経も良いため、魔法のこもったパンチをくらわせ奪われることなく逃げおおせた。
そして箱に収納し、自分のものにする。彼は夜中の12時まで待つ。
他の村人と交流しながら時間が流れ、12時の時計の鐘が鳴り響く。ピーターが門を閉めてもゾンビたちは何体か入ってくる。そのすきにゾンビ化する薬を飲む。
その薬を使ってケーキやチキン、果物などたくさんの食料を物色した。人がゾンビ化してもバリアは無効とされるため、たくさんの家に入っては脅かしてお金を物色。食料とお金は、川から地下に繋がる入り口へ行き、その場所に置く。これで見つかることもない。
彼は昼は普通に過ごし、そして怪しまれることもなく悪事を重ねた。だがとある時期から異変が起きた。
目が覚めると、体がゾンビ化していた。しかも思考がよく回らず、頭が痛い。脳まで汚染されてきている。昨日は金のリンゴを食べて元に戻ったはずなのに。
リンゴを1つ食べたが、体が戻らない。もう一つ食べるとようやく体が戻った。もはやゾンビ化が解けなくなるのも時間の問題かもしれない。焦る気持ちが湧き上がる。
「くっそ……何かいい方法はないかな?」
そう呟いても特に思いつかなかった。と言うか頭が働かないので、何も考えられない。
それから普通に過ごし、夜になると鐘の音が鳴り響きまた悪事をしようとしたその時だった。この街のボディーガードに見つかってしまう。ユージンより筋肉質で、鉄の鎧を着ていた。見つかってしまい、戦うことにした。しかしゾンビ化しているせいで、体が思ったように動かない。何度も殴られてしまう。これは金のリンゴを持ってきてもらわないといけない。
自分の家の近くまで来ると、家の中に人がいた。その人に向けて紙に文字を書き、投げ飛ばす。それを掴んだ人はそれを読んで金のリンゴを掴み、持ってきた。
「これだよ。あげ……ひっ!?」
そこにはゾンビ化したユージンの姿があった。彼はリンゴを食べると身体が元に戻り、ボディーガードもその場から逃げてしまう。だが、体の様子がおかしい。ゾンビ化してくではないか。その姿をたまたま通りがかったピーターに見られてしまい、彼や他の人たちは怖くて逃げだす。
前を見ていなかったピーターは足を踏み外し、そのまま川へ転落。行方不明になる。
ユージンはその光景を見て、初めて罪悪感を覚えた。自分のせいでこのようなことになってしまったのだ。そのまま家へ戻り、金のリンゴを食べて元の体に戻った。
このままではいけないと考えた彼は、ゾンビ化する薬をドロドロのマグマが入ったゴミ箱に捨てた。全て捨てようとしたが、一つだけ取っておくことにした。万が一のためだ。
コメント
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おお、第2話、なかなかヘビーでしたね……。 ユージンの「ゾンビ化 → 悪事」という戦術が、思ったよりあっさり成功しちゃってるのが逆に怖い。そしてピーターが巻き込まれて川に落ちてしまうところ、ユージンが初めて罪悪感を覚える瞬間が胸に刺さりました。「万が一のため」と一本だけ薬を残すあたり、彼の危うさがまだ消えてないのも気になる……。続き、どうなるんだろう。