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「アウトドア用のガスは基本的にねじ込み式、カセットコンロ用ガスははめ込み式。という訳で、まずは実際に組み立ててみよう」
なんて感じで、皆でやってみる。
なるほど、登山用のガスはガスの缶が土台になるから、背が低くて幅広なのか。
そんな事に気づいたり。
「あとこのランタン、中のマントル部分が光るんだが、これが壊れやすくてさ。何せ、この布製の網みたいなものを燃やした灰を光らせるってシステムなんだ」
なんて説明まで一通り。
全部、火がつくところまで確認した頃。
「それでは、そろそろお昼御飯にしますよ。熱くないものは片付けて下さい」
というので、最後に点検した登山用の小さいガスバーナーを除いて片付ける。
「あと川俣さん、熱いのがあったらキッチンの端に置いておいていただけますか。後で片付けますから」
「わかりました」
と川俣先輩が、小さいバーナーがついたままの黄色いガス缶を台所へ。
そして広くなった机上に、先生が蕎麦の入った大きいザルを持ってきた。
さっと皆で、残りの食器やおかずを取りに行く。
今日のお昼は天ぷら蕎麦。
天ぷらは分厚い椎茸と、タラの芽と、コゴミだ。
「向こうの直売所で売っていたんですよ。好きなので、ついいっぱい購入してしまいました」
という事で。
各自つゆ入りの椀を取って。
「いただきます」
と食べ始める。
まずは、どうしても気になったコゴミの天ぷら。
うん、予想通り美味しい。
椎茸も見たとおり肉厚。
肉汁というか、椎茸汁が中からじゅわっと出てくる位。
「今日が晴れていて良かったです。装備の布ものは、ちゃんと乾かさないとカビで黒ずんだりしますから」
先生が蕎麦を食べながら解説。
「ところで先生は、この連休、どちらに行かれたんですか」
美洋さんが尋ねる。
「静丘県の春之町というところですよ。今は浜待市の一部なんですけれどね。気多川という、綺麗な玉砂利の川があるんです。そこに大学時代の仲間とテントを張ってカヌーをしたり、もう少し上流の方でボルダリングをしたりしていました」
「ボルダリングって何ですか」
「岩登りの一種で、そんなに大きくない岩や石を、ザイルとか使わないで登る遊びですね。クライミングジムなんかでも出来ますけれど、やっぱり自然の綺麗なところでやるのが最高です」