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ボーナスタイムは30分位で突如終わった。
でも充分だった。
全員のバケツに丸々としたカツオ系の魚が突き刺さっている。
突き刺す状態にしないと入らない位なのだ。
彩香さんは最初のカツオ1匹で仕掛けを駄目にしたけれど、すぐにルアーに切り替えて、その後5匹も追加。
「腕が筋肉痛です」
という状態だ。
流石に彩香さん1人のバケツには入りきらず、僕のバケツにも1本入っている。
ちなみに僕は3本で満足したので終わり。
「今日はもうこれでいいだろ。捌くの大変だし」
文明先輩の言葉に全員同意して、血抜きで赤くなっている重くてスプラッタなバケツをかかえて家に。
テーブルに新聞紙敷いて、まな板代用のでかい板を置いて。
朗人先輩指導による、『カツオその他を全員で捌こう会』が開始される。
「今日釣れたのは本カツオ、スマ、ソーダとありますが捌き方はほぼ同じ、まずは……」
大きくて固いウロコを包丁で頭ごと落とし。
背びれの処のウロコも斜めに切って落として。
背びれの左右に深く包丁を入れて背びれを外す。
小さい魚と違ってそれなりの手順があるようだ。
5枚下ろしにしてさくを取り出すところまでやって。
更に頭を半分に割って中の肉を掻き出して。
彩香さんが6匹も抱えているので、途中で朗人先輩がささっと手伝う。
手つきが他の人と全く違う。
草津先生並に近い。
「朗人先輩っていつから料理を始めたんですか」
「ちゃんと始めたのは去年からだよ。無理矢理料理当番をさせられて、仕方ないから色々研究したんだ。だから1年もあればこれくらいは出来る」
「いや無理ですから。先輩のそれはただの才能です」
彩香さんの質問に朗人先輩が答え、文明先輩が反論。
そんな感じでキッチンを整理して。
更に彩香さんの5本は本人希望でなまり節用に塩振って蒸したり、簡易シーチキン用にカットして鍋に入れたり。
他は基本的にサクをラップして、『スマ7/30朝』とか『ソーダ7/30朝』とか書いて冷蔵庫へ。
剥き身や血合いの叩きは、味付マグロフレーク風に甘辛味を付けてさっと煮て。
残った骨とかは、シンクで水出しして血を抜いている最中。
内臓部分や皮とか肉がついた部分は、刻んで塩漬けしてエサ用に。