テラーノベル
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体中の細胞が歓喜の声を上げているようだった、冷え切っていた体の芯に温もりが染み込んでいく、血液が、全身を巡り始める、指先、足先、心臓・・・体のすみずみまで、温かい血が流れていく、筋肉が緩み、骨が軋むような音を立てる
ふぅ~~~・・・
「ああ・・・やっと生きた心地がするぅ~~・・・」
ジンは岩に背中を預け、目を閉じた、湯の中で体が浮いているような感覚になる、湯船の湯がゆらゆらと揺れるまま、自分も同じように揺れた、温泉独自の硫黄の匂いが、鼻腔を満たす
ジンは湯船の中で、ゆっくりと腕を伸ばし、肩を回し首を左右に傾ける、その時、また誰かに見られているような感覚に陥った
ザバッ!
「誰かいるのか?」
ジンが咄嗟に立ち上がると、湯が大きく波打って岩に当たって音を立てる
「誰だ!」
ジンの大声が浴室に響いた、だが返事はなかった、ただ、湯気が立ちこもっているだけだった
「?」
ジンは警戒しながら、洗い場を通り温泉を後にした
.:・.。. .。.:・
「ジンさん!!」
温泉のロビーへと続く廊下を歩いていくると、桜が、コーヒー牛乳を持って立っていた、水色のワンピースに髪をハーフアップにしている、今日も桜は可愛い
朝早く出かけたので彼女はまだあの卑猥な寝室で寝ていた、夕べからあの寝室では落ち着いて眠れないと判断したジンは、純粋に寝室で私は構わないから川の字になって一緒に寝ようと言う桜の反対を押し切って「YES・NO」枕を積み上げてソファーで寝ていた、桜が横にいて自分が構うのだ!
「桜?どうしたの?お義父さんに何かあった?」
ジンが尋ねると、桜は俯いたまま、小さく震えていた
「いいえ、お医者様がパパは少し海水を飲んだぐらいで・・・大したことないって、今は寝ています」
桜の声が震えていた、そしてジンは彼女の異変に気が付いた・・・真っ青な顔色に、彼女は泣いていた
・.。. .。.:・
コメント
2件
桜ちゃんどーしたの? 真っ青な顔色…心配💦🥺
桜ちゃんどうしたの? 何ごとかしら😰