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おかしいな……。

まだワインを2口しか飲んでいないのに、もう酔ってしまったんだろうか。

そうじゃないなら、これは自分の願った通りに物語が進む夢に違いない。

「ちょっと待ってね」

待ったのポーズをとりながら対面する彼に言っているようで自分を落ち着かせるための言葉を吐く。

一旦、状況を整理したい。

彼はさっきなんて言った?

アンタはどう思ってるのか知らないけど

俺は、誤解されたくない人と2人で飲みに行ったりしない

「……ッ、どこからが夢なの!?」

「夢だと思うならお好きに」

この状況に狼狽えているのは私だけで田中修二という男は表情を変えることなく料理やワインの味を楽しんでいる。

そんな彼が「お好きに」というなら願望を口に出すくらい罰は当たらないよね?

「夢なら……覚めないでほしい」

絞り出すように零れた切実な私の願いは彼の耳にも届いたみたい。

ほんの一瞬、目を見開*********************

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