手帳に書かれた予定と手元の資料を見比べながら、スケジュールを組み立てる。
瞬く間に黒くなっていく手帳に軽い眩暈を覚えながらも、やることが山積みになっている事実にどこか安心する。
ふう、と小さな吐息をついた私の休息を見計らったように、カフェの店員が横からひょっこりと顔を出した。
「三番のお客様、コーヒーとサンドウィッチお待たせしました」
慎ましやかな表情とお辞儀とともにトレーと番号札を交換する店員のスマートさは、悪くない。
「ありがとう」
簡素な礼を受け取り、そのまま店員が身を翻す。
置いていかれたトレーを見下ろせば、ほんのりと湯気が立つコーヒーに誘われる。
ようやく取れた遅めのランチにしては、少しばかり寂しいメニューな気もするが、会社近くで適当に見繕った、往来に面したガラス張りのカウンターが特徴的な品のいいカフェならば上等ではないだろうか。
店員の身捌きも****************
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