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「おかえりなさいませイングランド」
「ただいま。みんなには?」
「親戚の子を半年間預かるようになったと。全ての事情を知っているのは、ご存知の通りでございます。」
「また迷惑かけるな。すまない。」
「いいえ。イングランドの為なら。」
2週間ほどそのまま病院で過ごし、家に帰ってきた。アルフレッドは4日に1度のタイミングで帰るという。ビデオ通話繋げてやるからとは言ったが、駄々をこね始めたので好きにした、いいと仕方なく許可を出した。
「ほら。メイドさんだぞ」
「あらあら可愛いらしい男の子。そちらの子はなんとも凛々しいお顔立ちになりそうですね」
「もう分かるのか?」
「ふふっ何となくですよ。お部屋に届けられていたベビー用品を組み立てております。どうぞお使いください」
「ありがとう」
スースーと気持ちよく眠っている双子を見つめているとコンコンとノック音がなる。返事をする前にガチャっとドアが開く。
「あー!おかえりいーくん!」
「兄上。すまない。今は寝ているんだ」
「全然いいよぉ時間はいくらでもあるんだし」
「他のふたりは?」
「お仕事だよ。俺は今日早めに切り上げたから!」
「そうなのか」
ほっぺをぷにぷにと手の関節で触る。
「かぁわいいねぇ」
「そうだろう?」
その後も屋敷の様子など聞いていると兄のほうが起きてきた。
「兄上は弟のほう見ててくれないか?」
「いーよ。ほらおいで」
あやしていながらゆっくりする。
「半年?だっけ」
「ああ」
「半年だと,,,,おすわりぐらいかな。離乳食はまだっぽいけど」
「多分そうだな。母乳の問題的にもそれがちょうどいい期間になるし」
「無理しないでね。いつだって誰かが助けてくれる世の中になったんだから」
「あぁ。しっかり頼らせてもらうよ」
「あんまりそこに便乗しちゃだめだよー笑」
いつも通りの世界会議でザワザワしている中、ルートヴィヒが出席をとる。
「あー、イギリスはしばらくまたリモートで参加だからな。」
だが、アーサーの画面はミュートされている。
「イギリス?聞こえてるか。ミュートになっているぞ。解除してくれないか?」
だがフルフルと首を横に振る。
「お前の意見も聞かないと会議にならない」
ルートヴィヒに言っても無駄かと思ってミュートを切る。
「よぉ。あーえっとな」
説明しようとした途端、大きな声で泣く赤ちゃんが姿を現した。それは1人ではなく、2人とも。こんなにも急に泣くのかと思ってアタフタする。エドワードもその声を聞いてリモートを繋いでいるにもかかわらず部屋に入ってきて1人を回収していく。
「家のヤツらもよりによって今日休みをとっててな。子守りしながら会議していると途中で泣き声が入ると思うんだ」
あぁという声で納得したのかルートヴィヒも片方手をあげた。家で機密事項を話すのだからこの日は秘書以外休みを取らせていたのだ。イヤフォンをしたいが、それだと逆に泣いている声に気が付かないし何よりずっと抱えているのはしんどい。搾乳するとなれば画面をオフにするなどとにかく神経を使いながらその日の会議を終えた。
「_____では、これを各上司に伝えるように。以上だ。解散」
終わったと思い退出ボタンを押そうとすると各国が顔を画面に押し付ける。
「アーサー!その子の顔見せてや!」
「可愛いー!」「お土産買っていくのでイギリスさんち行くってのはダメですか?」
色々な声がノイズのように重なって抱いていた子がフニフニと言い出す。
「ダメだ。まだ間もないんだしあまり外の世界に出して情報をとると後々面倒だ。泣きそうだからもう切るぞ」
案の定物凄い声量で泣き出したのだが、子守唄を歌ってやるとすぐに寝た。ベッドに寝かすとガチャっとトビラが開く。
「こちらの子も寝ましたよ。」
「ありがとなエド。」「いえ。失礼します」
ベッドの近くに椅子を持ってきて裁縫をする。そのうち目が疲れてきて小休憩にと2人の頭をなでる。
「可愛い俺の子供たち。あとちょっとしかねぇけどな。不器用なママともう少し一緒にいてくれ。」
「報告」
次回、最終回です!本当に急にガシャンと終わる形となりましたが、ネタ不足・作る時間が取りにくくなったため、時系列を一気に半年後に巻いていきます。更新日は決まってませんが、通知がきたのならどうか最後まで見届けてくれれば幸いです。
今回は短くなりましたが最終回をより濃いものにするためここで切ります。
ここまでの閲覧ありがとうございました!!!