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あれから3ヶ月。ダリはいまだ行方不明だ。マンデーの通うダーツバー。
ダーツバーは静まり返り、客も減った。マスターも「この街、妙に静かだな」とつぶやく。
カウンターのウイスキーが波打つように歪み、音も光も消えていく。
行方不明だなんて。
あの、ダリが…………
いくら考えても腑に落ちない。
――――
時刻は日を跨いで、6月6日となる。
カチッ
マンデーは、ウイスキーを半分残しながら、
消えた
――――
善哉とソラは、居なくなった二人の業務を分担して対応にあたる。明日には派遣社員が来るが、わずかばかり楽になる程度だ。
「大塚さんとこ行って来る」
「私は、西口商会に納品してきます」
「この後は……四個所回って……」
「はい、もしもし!はい、対応出来ます!」
しかし、どうした…………二人とも居なくなるなんて。
――――
派遣社員も三人入って来た。二人は農業経験者だ。仕事に慣れて来てからは負担も軽減してきた。
6月は過ぎ、7月も、8月も、あっという間に消えた。
そして、9月9日。午前9時。
善哉は、窓を開けて、空を見上げた。
「あれ……今日って、こんな空、だったっけか……」
薄曇り。けど、どこか色が抜け落ちたような。
空気が、白いノイズに包まれているような、そんな感じ。
事務所を見ると、ソラがPCの前で無言になっていた。
――――
「おい、大丈夫か?」
「……あ、ごめん。急に……何してたんだっけ?」
善哉は、背筋に冷たいものを感じた。
ソラの顔が、どこか「ぼやけて」見えた気がした。
「おい、ソラ……」
ガタッ
ソラが立ち上がる。ふらつきながら歩き出す。
「なぁ、ソラ!?おい!」
善哉が駆け寄ったその時、
ソラの身体が、スッ……と、音もなく、かき消えた。
まるで、最初から誰も居なかったかのように。
椅子がゆっくりと、くるくる……と回って止まった。
「…………ソラ…………?」