「ハクナツメ~!待て~!」
「待つかよ元後輩!」
もうすぐ19分か…
今おれは、ハクナツメとのタイマンチェイスをしている。
強い。さすがは元先輩と言ってもいいだろう。正直撒かれそうだ。
だけど、犯人を逃がすわけにはいかない。
おれは警察だから。警察に誇りを持つから。
きっと、“あの人“も誇りを持っていたのだろう。今でも覚えている。犯人を追いかけたときに、救急隊のエースの子とよく「格好いい…」なんて言ったものだ。
「らだおくん~、じゃあね~w」
「やっべ、もう19分だ…」
ぼーっと考えていると、もう19分を過ぎていた。
かなりはなされてしまっている。そして次の道はジャンプ台。
失敗はできない。そして何故か上に警察ヘリがいる。観客か?おいおい…
「よっと…」
ハクナツメはジャンプを成功させたようだ。
おれもそれに続きジャンプを成功させる。
「成長したならだお~!」
「あなたに教わりましたからねー!」
だがピンチなのに代わりはない。…こんなとき、さささんならどうするんだろうか。
…おれなりにやってみるか。
「止まりなさい!」
「止まるかよ!」
その時、ナツメが電柱にぷつかった。ほんの少し、隙ができた。
今だ。
そう思いすぐさまアタックする
「ちくしょ~!!」
「ハクナツメ確保!」
『ないす~』
ヘリの観客たちが、誉めの一言をくれた。
…やば、皇帝だ。
さっきのこと聞かれるかもしれない。
「くそ…」
すぐさまハクナツメを護送し、急いでパトカーに乗ろうとした。だが、パトカーがなかった。…盗られた?
「らだおくん、なに急いでるの?」
「なんでもないですよ…」
急いで徒歩で警察署に向かう。だけど捕まるだろうな…
すると目の前に1台のパトカーが現れた。
皇帝か…?そう思ったが、ぐちつぼだった。
「らっだぁ、急げ。」
「…おい、今ハクナツメいるんだぞ?」
「とりあえず急げ!」
「…ん」
「え、え?」
ハクナツメは困惑している。そりゃあそうか。
ぐちつぼのパトカーに乗り、急いで出発する。…てか、ぐちつぼって言いそうで怖い。
「…つぼ浦、らだおくん。君たちなんの関係なの?」
「…それは」
「昔からの知り合いっすよ。あんたには関係ないでしょ。」
そう言い、パトカーの速度をあげる。
…まじでバレるかもな、こりゃあ。
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