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私は家に帰ると早速、
陽汰に聞いてみることにした。
「陽汰~?」
「ん~?」
「陽汰の好きな人っているの?」
私がそう尋ねると陽汰は驚いた顔をして
食べていたクッキーを喉に詰まらせた。
「はい水..」
「急に何!?」
「なんとなく」
「なんとなくって….」
「そりゃあいるよ」
「誰?」
「….花井さん」
「え、日菜のこと好きなの?」
そんなの負け確じゃん…
「そりゃあそうだよ!」
「顔も可愛いし勉強もできるし!」
「俺、勉強ダメダメだからあわよくば教えて貰えたり───」
「変な妄想だね」
「なっ!失礼な!!」
「ちゃんと現実にしてみるも~ん!」
「頑張れー」
「棒読みじゃん!」
というか陽汰はいつまで
私の家にいるのだろう…。
確か7年前くらいからいるような….。
いや、それもうほぼ同棲じゃん。
いっその事、日菜と一緒に住めばいいのに…