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新しく新生活をしようと新たな家に引っ越した夫婦は、不安と期待を胸に抱えていた。元武家屋敷という言葉に、何かしらのロマンを感じていたのだ。しかし、そのロマンは次第に恐怖へと変わっていくことになるのだろうか。
家に到着した夫婦は、周囲を見渡すと、静寂と草木のざわめきが広がっているだけだった。中心街から離れた山の麓に位置するため、誰も通り過ぎることはない。まるで廃墟のような立派な一戸建ての家は、この地域でもかなりの格安物件だった。
「この家で新しい生活を始めるんだよね」と夫が言った。
「そうだね。、でもちょっと不気味な感じがするよね」と妻は不安そうに答えた。
夫婦は、この家を買うまでの経緯を思い返す。夫の仕事のミスが原因でクビを宣告され、新たな職場を見つけるまでの間、一時的にこの田舎の家に住むことになったのだ。引っ越すだけのお金はなく、家賃を払う余裕もなかったため、この家を購入することになったのだが、それが失敗っただのだろうか。
夫婦は、夕暮れ時に家の中を探索し始めた。古びた畳や襖、吊り戸棚があり、まるで時が止まってしまったような感じがした。その中には、大量の人形が置かれていた。どれも不気味な表情をしており、夫婦はゾッとした。
「これって、何なんだろう?」「どうしてこんなにたくさんの人形があるの?」
夫と妻は不思議そうに話しながら、人形の中に隠された秘密を探ろうとした。すると、ひとつの人形が目に留まった。それは、他の人形とは明らかに違う存在感を放っていた。ましてや、等身大サイズと言うこともあり、さらに言えば花魁のような姿。異様に感じた。
「この人形、なんだか君悪いんだよね」「でも、どうして君悪いのかはわからない」
夫婦は、その特別な人形を、じっと見つめる。すると、突然、人形が動き出したかのように見えた。
「えっ、これって本当に動いてる?」「何かしらの仕掛けがあるのかな?」
夫婦は驚きながらも、興味津々でその人形を観察し続けた。すると、人形が微かに笑ったように見えた。
「え?今笑った?」「なに言ってるの?人形よ?」
夫婦は、その人形を好きになれなかった。そうだ。フリマサイトで売れば多少の金になるかもと考え、出品をしたのだ。だが、問題発生した。地元の人から聞いてしまったのだ。この家にはかつての主人が人形になって隠れており、次に人形になる人を探しているという伝承があることを聞いてしまった。また夫婦が住んでいる一帯は昔から怪奇現象が多発している一帯であることも聞かされてしまった。
果たして、夫婦はその伝承の真相にたどり着くことができるのか。そして、彼らの新しい生活は、この不気味な武家屋敷でどのように変わっていくのだろうか。
言いようのない胸騒ぎが夫婦を襲う